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DAZN観戦 2021年J2リーグ第18節 FC琉球vsギラヴァンツ北九州

2021-06-17 16:36:16 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の琉球の記事はこちら(12節・京都戦、0-0)
※前回の北九州の記事はこちら(15節・大宮戦、3-1)

ともに3日前の天皇杯2回戦で、J2同士の対戦を強いられ敗戦してしまったクラブ間での戦い。(琉球・vs松本、北九州・vs相模原)
ただし琉球が「全とっかえ」のターンオーバーだったのに対し、北九州は天皇杯でのメンバーをこの日も継続してきました。
ベンチ外だったGK吉丸を除く10人全員を起用。
ここら辺は、現在のチーム状況を「連携面での不安」と分析しての決断だったでしょうか。
かくして離島の地・沖縄へと乗り込んだ北九州でしたが、そこでは関西の主要地同様、リモートマッチという措置が採られておりました。

開始直後から果敢に攻め上がる北九州。
持ち味である前線からのプレッシングも欠かさず、主導権を握り。
前半2分、左サイドで佐藤颯太がパスカットからドリブルで前進し、中央でパスを受けた前川がシュート。
ブロックされたのちも前川→佐藤颯→高橋と繋げ、高橋がシュートを放つも枠を捉えられず。
4分には高橋が敵陣深めでパスカットし、再び中央の前川がペナルティアークからシュート(ブロック)と、ハイテンションの立ち上がりを見せていきました。

一方の琉球は依然として上位に居ながらも、岡﨑にGK田口と守備陣に離脱者が膨れ上がり、成績も京都・磐田にかわされ停滞気味と苦しい状況。
普段通りの後方からパスを繋ぐ攻撃を展開せんとしますが、北九州のプレッシングに苦しみ中々攻撃権を得れずと、状況に準ずるような流れを強いられます。

そんな中、さらにアクシデントも発生してしまい。
17分、ロングボールを合わせに跳んだ池田が、北九州・井澤が競らなかったため体勢を崩して胴体から着地してしまい。
激しく痛み、長らく倒れ込む事態となってしまいます。
一度ピッチに出た後復帰しましたが、間も無く続行不能となり交代する事に。
21分に清水が投入されると、フォーメーションも4-2-3-1から4-4-2へとシフトと、早くも布陣変更を強いられる事に。(といっても池田はトップ下で、清水がFWに加わる以外変化無しなのが幸いですが)

直後に北九州が決定機(22分)、永田のロングパスを左サイド奥で佐藤亮が受け、戻されたのち井澤が左ハーフレーンからミドルシュート。
これがゴールバーを叩いてしまい、惜しくも先制とはなりませんでした。
直後に飲水タイムへ。

ブレイクが挟まれ、劣勢だった琉球は微調整してきたようで。
ビルドアップの際は、ボランチの上里が降りて3枚の最終ラインで繋ぐスタイルにシフト。
さらに前線でのプレスも、相手の北九州と同様に強度を高めに掛かりました。
結果は絶妙となり、再開後は綺麗に主導権が逆転する事になります。

28分、左サイドでの攻撃から、エリア内に送られたのち中央で風間宏矢がシュート。
これがブロックされて北九州ボールに移るも、すかさず田中恵太が右サイドでボール奪取、そして上里のパスを受けた田中恵がエリア内を急襲。
ラストパスを風間宏矢がシュートし、北九州・岡村のブロックも及ばずゴールに突き刺さり先制点。
同じ1分間に2度シュートを放った風間宏矢、これが意外にも今季初得点との事でした。

先制後も攻勢を続ける琉球、29分には中央で富所縦パス→清水ポストプレイ→清武スルーパスという典型ながらも美しい流れで、右ハーフレーンで受けた阿部がシュート。(GK吉丸キャッチ)
32分は右コーナーキックで、キッカー上里のファーサイドへのクロスを、知念がヘディングシュート。(GK吉丸セーブ)
尚もクリアボールを拾って二次攻撃、阿部が右ハーフレーンからミドルシュート、これがコントロールされてゴール左上を襲いましたがゴールバーを直撃。
完全に流れを支配し、フィニッシュ攻勢に持ち込みます。

そんな中、後手に回る北九州の守備に対し、琉球の選手がチャージを受け倒れ込むシーンが続出。
特に38分、ポストプレイをしにいった阿部が北九州・針谷に後方から倒されると、暫く立ち上がれない事態に。
既にアクシデントで交代枠に手を付けていただけに、ハラハラするシーンとなりましたが、何とか立ち上がった阿部。
一旦ピッチ外に出たのち復帰し、今度は何事も無くプレーを続けて一安心。

ちなみにこの際のフリーキックで、清武がかなり遠目の位置から直接シュートを狙い。(枠外)
42分には、浮き球をクリアしにいった北九州・岡村に対し激しく体をぶつけるなど、以降やや逆上気味のプレーが見られた清武。
その所為か終盤は珍妙なムードとなり(尚その後も琉球選手が倒され、罵声がピッチに響くシーンが目立った)、アディショナルタイムはGK同士でロングボールを蹴り合うという、雑な攻撃へと移っていった末前半終了となります。

ビハインドを跳ね返したい北九州、天皇杯を経てのコンディション面も考慮してか、ハーフタイムに2枚替えを敢行。
佐藤亮・井澤→狩土名・西村へと交代します。

前年得点源だったディサロ燦シルヴァーノが清水に移籍となり、その縁か清水からの補強がオフに目立った北九州。(単に監督の小林伸二氏が以前清水で指揮を執っていた関係だと思われ)
得にボランチは六平・西村と揃えにいったものの、結局はそのポジションで悩む事となります。
前節(磐田戦・0-2)は、井澤の1ボランチという選択を敢行し、4-1-4-1のフォーメーションで挑んだものの結果は実らず。
ドイスボランチの選択に苦難している節が窺え、高橋や永野もスクランブル的に回るポジションとなっていますが、答えを見つけるのは何時になるでしょうか。

悩みを抱える北九州を尻目に、後半も入りから好機を作っていく琉球。
後半1分、風間宏矢が中央で受けると、そこに引っ張られたスペースを突き清武が左→右のサイドチェンジ。
そしてフリーで受けた田中恵がクロスを入れ、逆サイドに流れるも走り込んで来た沼田が折り返し、中央で風間宏矢が合わせ。
しかしシュートは浮いてしまい、ゴール上へと外れ。
モノに出来なかったものの、スペースを作って利用する動きと、サイドバック同士で繋がるという具合に奥深い攻撃を披露しました。

その後もセットプレーで押し込んでいく琉球。
その攻撃を耐え忍んだ北九州が、ペースを剥がしたのが6分で、前川のカットからドリブルで前進。(その後はシュートまで行けず)
ここから北九州が猛攻、9分にも前川がボール奪取したのちドリブルで持ち上がり、パスワークののち右サイド奥から佐藤颯のクロスがエリア内へ。
中央で合わせにいったのは左SBの永田で、こぼれ球になった所を永田が再度シュート。
ブロックに阻まれ、尚も拾った生駒がミドルシュートを放つも、永田に当たってしまい。
良い形での連撃を見せると、11分にも佐藤颯の縦パスを受けた前川がミドルシュート。(ブロック)
トップ下の前川が冴え渡り、フィニッシュシーンを作っていく北九州。

その流れの最中に13分に生駒→藤谷へ、15分に佐藤颯→斧澤へ交代と、早めにカードを切っていった北九州。
やはりコンディション面の不安は隠せなかったようで、新たなエネルギーの投入で維持しようとしたものの、それが叶う事はありませんでした。

北九州の4枚目の交代の後、攻撃機会を得た琉球は16分にCKを獲得。
その際にカードを切り、阿部・清武→赤嶺・茂木へと2枚替えを敢行します。
そして迎えた右CK、上里の中央へのクロスを風間宏矢がヘディングシュート。
北九州のクリアを越えて中央に落ちる所を合わせた風間宏矢、この日2点目を挙げてリードを広げました。

これで余裕もある程度生まれたか、再びペースを掴んだ琉球。
以降はサイドを振り揺さぶっての遅攻をメインとし、相手の気勢を削ぐような攻撃も冴え渡ります。

その相手の振る舞いを受けた北九州は反撃の糸口が掴めず、25分に飲水タイムが挟まり。
そして明けて最初の攻撃を得た琉球(27分)、止めを刺しに行きます。
敵陣で北九州・前川を囲んでボール奪取し、赤嶺から右へと展開され、風間宏矢が右ハーフレーンを前進してから右奥へスルーパス。
走り込んだ田中恵からクロスが上がると、中央で跳んだ清水が合わせヘディングシュート。
しっかりとゴール左隅を捉え、決定的な3点目を加えた琉球。

何とか反撃したい北九州は、29分に前川→富山へと交代。
以降は左サイドハーフ・斧澤の突破力を軸に、一矢報いんとします。
31分村松の左へのロングパスを、琉球のクリアミスもあり受けた斧澤、カットインでエリア内へと進入してシュート。(ゴール右へ外れる)
35分には自陣左サイドからドリブル開始した斧澤、敵陣中央まで切り込んでエリア内へスルーパスを送ると、受けた高橋がシュート。(ブロック)
疲労度も蓄積する中でのドリブル突破は大きな武器になるものですが、これをもっと点差が少ないうちに仕掛けたかった所でしょう。

そして36分、富山のポストワークから今度は右サイド、高橋のクロスがエリア内へ上がり。
ファーサイドで斧澤が合わせにいき、こぼれ球となった所を琉球・李栄直(リヨンジ)の腕に当たり、反則の笛が吹かれます。(李に警告)
エリア内なので当然PKとなり、蹴るのはクロスを上げた高橋。
ゴール右へとシュートを放ちますが、GK猪瀬が反応良く横っ飛びでセーブ、これを防ぎます。
依然として反撃の狼煙すら上げられない北九州。

終盤は集中力も切れつつあったようで、43分の琉球の攻撃。
市丸(富所と交代で出場・41分)がミドルシュートを放ち、ブロックでエリア内上空へとこぼれたボールを、クリアに入った富山がヘディングをミス。
後方へと上げてしまい、尚も赤嶺にヘディングシュートを打たれるも枠を捉えられず。
45分には田中恵がキープする所を斧澤が倒してしまうと、市丸が拾った事でアドバンテージ。
しかし北九州サイドは足を止めてしまい、市丸→上原慎也(風間宏矢と交代で出場・41分)→田中恵と渡り、右サイド奥まで進入を許してしまいます。(シュートには繋がらず)
堰を切ったように直後に天候も崩れ、ピッチに降り注がれる大雨。

結局最後まで北九州は得点出来ず、3-0で琉球が上位の貫禄を見せた試合となりました。
4試合ぶりの勝利で、これで上位4クラブ(京都・磐田・新潟・琉球)が勝ち点1差にひしめくという混沌とした状況に。
最も勢いがある磐田が「天地人」の天を得ているような感じですが、今後はどうなっていくでしょうか。


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