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DAZN観戦 2020年J2リーグ第28節 ジェフユナイテッド千葉vsツエーゲン金沢

2020-10-23 18:40:31 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の千葉の記事はこちら(25節・水戸戦)
※前回の金沢の記事はこちら(18節・町田戦)

ルカオ・金子・下川・大橋など、故障者が次々と復帰。
前節(磐田戦)こそ敗戦に終わりましたが、後半戦は未だその1敗のみ(3勝2分)と、ジワリと浮上を図らんとしている金沢。
チーム作りの期間を順調に過ごし、後は結果を出すだけ、といった様相でしょうか。

前節出場停止だった藤村が戦列に戻り、この日に向けて何も不安要素は無い。
その通りに序盤から主導権を握り、早い攻撃で何度も千葉ゴール前を脅かしていきます。
ポゼッションには全く拘らず、縦パス・ロングパスを前線に送っての攻撃が主。

しかしグラウンダーでの縦パスの方は、ピッチ状況の悪さと相成ってやや精度が欠けていた風に映りました。
悪天候の中での開催の連続(この日は晴れ)を強いられた今季の千葉のホーム・フクダ電子アリーナ。
その影響で芝の状態も悪化していったようで、パスワークの乱れで決定機は中々生み出せない金沢。
サイド奥に進入しても、ショートパスがオフサイドを取られるなどらしくない場面も散見されました。
そのためか、浮き球によるエアバトルが繰り広げられる場面が多々。

千葉の攻撃も中々成り立たず、ズルズルと時間を消化していく立ち上がり。
そしてようやく前半16分に金沢の初シュート。
石尾のロングパスの跳ね返しを島津が拾い、右に展開して下川がクロス。
GK新井章太がパンチングしたボールを、窪田がダイレクトでミドルシュートを放ちましたが枠外に。
これで勢いが出たか、18分にはスローインから、杉浦恭がフリック気味に浮かせたボールを本塚が拾いドリブル。
そのままエリア内へ入ってシュートを放つもGK新井章のセーブに阻まれ、その後藤村のミドルシュートもブロックされて先制ならず。
以降もペースを握ったまま、やや遅めの飲水タイムを挟みます。

今季も金沢の得点力は健在で、27試合で40得点と上位の水準をキープしています。
しかし、FWと両サイドハーフ(たまにセットプレーからのセンターバック)による多彩な得点源を誇っていた前年と違い、FWのポイントゲッターへの依存傾向が高くなっている今季。
この日ベンチに留まっていた加藤とルカオの2人で、半数近い19得点を挙げている(加藤10点・ルカオ9点)というのが実態となっています。
それに次ぐのは島津(6点)と、一応SHも頑張ってはいるのですが、前年とは一転して目立つのは彼1人。

続発した故障者という要素も加わり層の薄さを痛感しつつも、新人・加藤の爆発ぶりもあり何とか踏み止まってきた今季。
それでもこの日は、ポイントゲッター2人の温存が結果に直結してしまいました。

飲水タイム明けに、千葉がようやく初シュート(コーナーキックから為田のヘディングシュート・GK白井キャッチ)を放ったものの、以降も金沢ペースで試合は進みます。
敵陣でのボール奪取も冴え始め、千葉ゴールに迫っていく金沢。
34分には敵陣で奪った杉浦恭平がそのままミドルシュート、ブロックされて後方に浮いたボールを千葉・チャンミンギュがクリアミス。
これをエリア内で山根が拾ったものの、シュートは放てず。
44分には右サイドを突破して下川が低いクロスを入れ、中央で島津がシュートを放ちましたが、左ゴールポストを直撃してしまいます。
攻めながらも、1点が遠い内容となりつつありました。

そうなると、コロッと失点してしまうのがサッカーの面白い所。
アディショナルタイムで千葉は左→右へのサイドチェンジからゲリアがドリブルで前進、彼から戻しを受けた小島が手前からクロスを上げ、これに飛び込んで合わせたのは山下。
一旦ファーサイドに流れる姿勢を見せたものの、クロスの弾道を見て位置を直したのか、その修正でマーカー(金沢・石尾)を見事に釣ってのヘディングシュート。
前半終了間際の先制点で、金沢のゲームという印象を剥ぎ取る事に成功し、そのままハーフタイムを迎えます。

水戸戦での屈辱的な大敗から、守備重視へと舵を切る姿勢を強めた風の千葉。
クレーベを3試合連続でベンチ外に留め、ボランチに熊谷アンドリューを据えるなど、レギュラー陣の序列もそれに倣うような変更を見せています。

その成果は2試合連続無失点という結果に表れましたが、得点も挙げられずに終わっています。
これでスコアレスドローは後半戦だけで3試合目となり、悪い状況なりに凌ぎ勝ち点を稼ぐ、という現状。
金沢とは違い故障離脱者も増えており、とてもじゃないがチーム作りの期間を終えたとは言い難い状況を強いられています。
それでもようやく、理想のサッカーとメンバーとの乖離が小さくなってきたのは好材料で、守備力を発揮して結果を出す試合をどれだけ量産できるかが今後の課題でしょうか。

ともに交代無く後半が始まり、入りこそ前半と変わらずに金沢のペース。
しかし決定機を作れずに終わると、5分頃からとうとうペースを失ってしまいます。

千葉に主導権が移ったものの、後半6分にCKを得てから、長らく続いたセットプレー攻勢が主。
3本のCKを得ただけでなく、その合間に敵陣深めでのスローインを何度も行うなど、セットプレーで相手を自陣に封じ込めたという展開でした。
その中で際どいシーンはというと、6分に左でのスローインから、為田の低いクロスを船山がフリックでゴール方向へ送ったもの。(GK白井キャッチ)

何とかセットプレーの流れを切った金沢ですが、その後も千葉の攻撃に晒されます。
14分にもスローインから、山下が擦らしたボールを船山がエリア内右で拾ってシュート。(GK白井セーブ)
16分にはGK新井章のロングフィードを山下が落とし、エリア内右でバウンドするボールを船山がダイレクトでループシュートにいったものの、これもGK白井がセーブして何とか防ぎます。
前半とは打って変わって、圧力を強める千葉。
逆に強めすぎたのか、17分のCKのチャンスで、こぼれ球をゲリアと小島が同時にシュートにいってしまい枠外となるシーンもありましたが。当然ツインシュートのようにブレる訳でも無い

流れを失いつつあった金沢ですが、20分に再び千葉・チャンミンギュがクリアミスを犯し、山根が裏に抜けるチャンス。
ここでエリア手前でチャンミンギュに倒され、絶好の位置でフリーキックを得た(チャンミンギュに警告)所でベンチも動きます。
島津・杉浦恭に代え、ホドルフォ・加藤を投入。
このFKこそモノに出来ませんでした(山根が直接シュートも壁に当たる)が、交代効果もあり再びペースを引き戻す事に成功した金沢。

最後尾からパスを繋ぎ、サイドから何度も攻め上がりを見せますが、それだけでは守備を固める千葉に対し決定打とはならず。
クロスを何度も入れるもシュートには結び付かず、という場面を量産しつつ、迎えた32分。
左サイドで渡邊のスルーパスに抜け出したホドルフォ、ここでクロスでは無くカットインを選択し、エリア内左へ進入してシュート。
GK新井章を抜いたボールでしたが、またも左ゴールポストを直撃。
跳ね返りに加藤が待ち構えていたものの、反応が遅れ弱いシュートとなってGK新井章にキャッチされ、決定機を逃してしまいました。

この直後(33分)に、ジョーカーとしてルカオを投入する金沢ベンチ。(山根と交代、同時に窪田→金子へ交代)
千葉サイドも同時に、矢田・小島・為田に代えて堀米・高橋・見木と3枚替えを敢行します。

尚も同点を目指し攻め上がる金沢ですが、逆に落とし穴に嵌ります。
38分、自陣で見木がパスカットして千葉の攻撃開始、左サイドで船山のスルーパスに見木が走り込んでグラウンダーでクロス。
そしてニアサイドに走り込んだのは高橋で、綺麗に合わせたシュートがゴール左に突き刺さり、貴重な追加点を挙げます。

一瞬の隙で苦境に立たされた金沢。
それを象徴するように、攻撃では以降ルカオ・加藤を目掛けたロングボールという攻めが目立ち、能動的に崩す事はままならず。
シュートはATに、CKからの二次攻撃で本塚のクロスを加藤がヘディングシュートに持っていった(GK新井章キャッチ)のみに終わり、自慢の得点力は最後まで発揮されずに終わりました。

無事に逃げ切りを果たした千葉。
GK新井章のロングフィードから、山下が落とすという攻撃を幾度も見せたように、攻撃の単調さは隠せないながらも長所を発揮しての勝利となりました。
この日の金沢のように、プレッシングが激しい相手にはそんな攻撃がとても有効となる。
ポゼッションに拘らないチームに対し「ボールを持たせる」事にも成功し、終盤に前掛かりになった隙も突くなど、堅守のチームの勝ちパターンをしっかりなぞる事が出来たのは大きなものだったでしょう。


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