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DAZN観戦 2024年J2リーグ第10節 ベガルタ仙台vsモンテディオ山形

2024-04-15 16:01:37 | サッカー視聴記(J2)

※前回の仙台の記事はこちら(7節・横浜FC戦、2-1)
※前回の山形の記事はこちら(6節・いわき戦、0-0)

<仙台スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 負傷により離脱していた遠藤が復帰しベンチ入り。

<山形スタメン>

  • 負傷により離脱していた後藤優が前節(鹿児島戦、2-0)から復帰。
  • レギュラー格の吉田泰がベンチ外となり、渡邉晋監督曰く(試合前インタビュー)アクシデントの事。

今季も開催されたみちのくダービー。
前年の成績的には、山形が惜しくも昇格出来ずに、結局またJ2での相対となったというべきか。
オフには氣田・加藤の引き抜きと、立場的に逆転させたかのような補強策を敢行し因縁を作ったのも山形の方。

しかしいざ開幕すると、サッカーを安定化させた仙台が再び成績面で上回り。
長年の実績に裏付けされる地力を憚らずとも証明した形となっていますが、現時点で両クラブの勝ち点差は1。
この試合を制したものが今後も上の立場を維持する、となるかは解りませんが、そんな立ち位置で迎えたダービーマッチ。

山形のキックオフで試合開始すると、ロングパスで右サイド奥を取っていきなりの好機。
右ポケットでパスを受けた高橋が切り返しからシュートし、ブロックされるも素早く繋ぎ直す高橋。
そして氣田・山田と矢継ぎ早に追撃のために足を振り(前者はミートせず、後者はブロック)、いきなり3本もシュートを放つ大盤振る舞いの入りとなります。

いきなりゴールに迫られた仙台ですが、こちらも前半3分の最初の攻撃で、空中戦を制した末に中島がドリブルからのミドルシュートで対抗。
ブロックに遭い右スローインになると、すかさず高田のロングスローが火を噴き、セカンドボールを拾った石尾がミドルシュート。(ブロック)
尚も二次攻撃で工藤蒼がミドルシュート(枠外)と積極性を見せ。

フィニッシュが飛び交う入りとなったものの、その後も左右からロングスローを投げ入れる仙台が、制空権とともに流れも制する事となったでしょうか。
10分、最終ラインから繋ぐ姿勢を取った山形でしたが、仙台の前線の守備に見事にハマる事に。
出し所に迷う守備隊形を組まれた結果、GK後藤雅は左の山田へのフィードを選択したものの、山田が受けた所をすかさず詰めた高田がボール奪取に成功します。
そして中山→相良と経由し中央に渡ると、丁寧なタッチでボールを置いた末にミドルシュートを放った相良。
ゴール右へと突き刺さり、見事にミドルシュート攻勢をスコアに繋げた仙台が先制しました。

自身のやりたい事を遮断され、リードを許す格好となった山形。
そのビルドアップは、右サイドバックにセンターバックタイプの熊本を起用している(7節・清水戦で採用したとの事)布陣からも窺えるように、左肩上がりの最終ライン。
山田を前に押し出す明快なシステムでしたが、逆に相手にも判り易いものとなってしまったでしょうか。
そこを突かれて失点したのちも、山田の所で詰まらされるシーンが散見され苦戦気味となり。

逆に勢いを得た仙台。
16分、クリアボールを工藤蒼がヒールで浮き球をコントロールしボール確保すると、左へ出されたボールを今度は石尾が戻りながらボールキープ。
そして反転して山形のプレッシャーを剥がして前進に転ずるという具合に、若手選手の巧みな技が披露され。(その後左サイドを縦パス攻勢で進み中島がクロス)

このままでは苦しい山形は、19分に右サイドからの攻め。
イサカのボールキープの最中に追い越して奥を取る、SBの動きを発揮した熊本を囮としてエリア内を突くパスで好機。
そして中央の氣田へと渡り、仙台ディフェンスに囲まれながらもシュートしたもののブロックされ、自ら追撃したシュートも小出のブロックに阻まれ。
仙台の網を突破した最後の局面でも、更なる包囲網に晒され得点出来ません。

その隙に仙台は、序盤から優勢に立った右サイド(山形の左サイド)で押し込み始め。
即ち高田を跳梁させるというもので、最終ラインからそのまま運ぶのみならず、左で前進の姿勢を見せたのち対角線のロングパスを届けるという立ち回りも巧くいくようになります。

先制の起点となった高田の勢いを活かすような攻撃で、山形は山田を前に押し出すそのシステム自体が圧し潰されるかの如く頓挫。
その象徴が34分で、右サイドでドリブルし敵陣を突き進む高田、対峙する山田が前に出たというタイミングでスルーパス。
これで裏を取って郷家がクロス、低いボールがニアサイドを突くも中山には惜しくも合わずと、完全に高田が山田を支配したという攻撃を見せ。

こうなると山形は、先程のように逆サイドに活路を見出すしか無く。
28分に熊本が自陣から一気にドリブルで切り込む(中島の反則で止められる)という具合に、熊本に無理にでも単なるSB以上の働きをして貰わなければならない状態となります。
矛として控えるイサカとの連携で攻め上がり、何度か右ポケットを突くものの仙台の守備は堅く、最後まで付いていかれクロスがブロックされるなど実らず。

迎えた37分、仙台はここも右サイドから攻め、今度は高田を囮として郷家・中島で前進。
郷家から入れられたクロスがワンバウンドを経て相良に収まり、クリアされるも左スローイン、即ち石尾のロングスローで継続。
セカンドボールを拾ったのちに長澤が左ポケットへ入り込みクロスを上げると、菅田の折り返しを経て郷家が合わせにいくという大きくサイドを揺さぶる攻撃に。
これはGK後藤雅がパンチングで防ぐも、さらに拾った長澤のクロスに対し成す術無く、菅田のヘディングシュートがゴールに突き刺さります。
縦横無尽という攻撃の末に、追加点を挙げた仙台。

一気に不利となった山形ですが、めげる事は許されず。
41分に敵陣でのパスワーク、右から中央へと展開という流れで、縦パスを中央で受けた氣田が(小出に)反則を受けた事で直接フリーキックに。
キッカー國分が直接シュートを放つも、壁を直撃してモノに出来ず。
アディショナルタイムにも中央での縦パス攻勢を経て、國分がエリア内を突いてシュート(ミートせず)と、何とか中央からこじ開けようとしましたがゴールには辿り着けません。

結局2-0で前半が終了。
後半を迎えるに辺り、山形は安部→川井へと交代。
熊本が空いたCBに回る事で川井が左SBに入り、山田が右に回るという具合に、完膚なきまでに抑えられたストロングポイントの修正を図ったでしょうか。
前半同様に左肩上がりのシステムですが、代わったのは人(山田→川井)という采配。

ペースを掴みたい山形。
しかし勢い盛んな仙台のプレッシャーの前に、蹴り合いを強いられる入りとなり、最初のチャンスは遅れに遅れる事となります。

そして後半6分にその好機。
巧く最終ラインからショートパスを繋ぎ、右サイドで國分が前進の体勢に入ると、そのまま手前から「これぞアーリークロス」と形容すべき低いクロスが入り。
高橋が走り込んで足で合わせたものの、枠を捉えられず実りません。
仙台の強度をかわすため、どうしても素早い繋ぎが必須となりますが精度まで保つのは至難の業となり。

左をテコ入れしたもの、その後も逆の右での攻めを目立たせる山形。
イサカという矛が控えているのもあるでしょうが、純粋に上げた左を使うとなると、先制点のシーンのようにあっさり阻まれてしまう危惧もあり。

8分にイサカが細かいタッチでのドリブル、そのままポケットに切り込み奥からクロスを送るもブロックに遭い。
13分に自陣左サイド深めからのスタートを強いられるも、仙台のプレッシングを際どくかわしながら前進に成功し、再びイサカの仕掛け。
ワイドからカットインで切り込むも、これも中島のディフェンスに阻まれてしまいます。
鋭利なサイドアタッカーであるイサカの存在も、中を切って選択肢を封じられたうえで、奥まで付いていくという仙台の対応を受けて決定的な仕事が出来ず。

16分は毛色の違う攻撃で、自陣からのFKを素早くリスタートさせて意表を突くと、氣田が中央をドリブルで切り込み。
これに対し仙台ディフェンスは後追いを強いられましたが、追走してエリア手前でアタックした小出の足が何とかボールに触り、倒れた氣田に対しても笛は鳴らず。
古巣対戦の氣田にとっては千載一遇というシーンでしたがモノに出来ず、結局不完全燃焼のまま18分に交代となってしまいました。(後藤優が出場)

それでも19分、右サイドから前進も縦パスが遮断された所で中央へと切り替え、南の縦パスを受けた國分が左ポケットへパス。
受けたのは高目を取っていた川井で、システムが活かされての好機を迎えましたが、放たれたシュートはブロックを掠めてゴール右へと外れ。
訪れる危機も際どく凌ぎながら、無失点を続ける仙台サイドですが、その直後のコーナーキックでアクシデントに見舞われます。
クロスに対する競り合いの流れで、ヘッドでクリアを果たした長澤がアフターで山田のチャージを頭部に受ける格好となり反則。(山田に警告)
すると長澤は倒れ込み動けない状態となってしまい(放送席の談では出血もあったようで)、交代措置が採られる事に。
長澤が担架でピッチ外へと運ばれた末に、松井が同ポジションで出場します。

予想外の事態となりましたが、それでも2点リードの仙台には余裕があり。
27分にゴールキックのロングフィードを左サイドで確保すると、ワイド奥を意識させつつの戻しを織り交ぜて長いボールポゼッション。
そして工藤蒼とのスイッチを経て相良がカットインで切り込んでクロス、ブロックされるも尚も拾い、ワイドから石尾がクロスと重厚に攻め立てます。(このクロスの先は、合わせにいった中山がGK後藤雅への反則で終了)

31分に山形が2度目(ハーフタイムを入れると3度目)の交代、國分→加藤。
氣田と同じく仙台からやって来た加藤の存在で流れを変えたい采配でしたが、それは果たされる事無く。
その後も仙台はロングスロー・敵陣でのパスカットなど、山形の焦りを膨らませるように押し込んでいき。

それでも34分、仙台は最終ラインでパスミスを犯してしまうと、拾った高橋から攻撃を仕掛ける山形。
戻しを経て南縦パス→イサカエリア内へラストパスで加藤にボールが渡りますが、その加藤にも仙台の寄せは素早く、放たれたシュートはブロックされて終わり。
直後には最終ラインからの組み立てを経て、イサカのカットインからのクロスが意表を突いて大外に。
そして川井の足での折り返しから高橋がヘディングシュート(ループ・GK林キャッチ)と、苦境の中でもフィニッシュに結び付けますが依然として苦しく。
37分に最後の交代(山田・南→坂本亘・小西)と、ベンチも手を出し尽くします。

しかしやはり時間が進む事による焦燥感の方が膨らんでいき。
37分に左奥まで切り込んだ相良により仙台のコーナーキックとなると、判定に不服な態度を取った川井が警告を受ける事となり。
この左CKから、クロスの跳ね返りを繋いでエロン(中島と交代で出場、32分)がシュートに持っていき、ブロックされるも再び左CKに。
これもショートコーナーを経てのクロスから、跳ね返りを石尾がボレーシュート(枠外)と、カウンターを招かない終わり方かつあわよくば追加点という両得の攻めで時間を奪う仙台。

その後も中央で縦パスを受けた加藤がエリア内を突く(42分)も、高田の素早いカバーで奪われるなど、どうしても上回れない山形。
そのままATへ突入すると、仙台も最後のカードを切り、相良・中山→知念・オナイウへと2枚替え。
アクシデントに見舞われ、森山佳郎監督も何処でカードを使うか難しい展開を強いられましたが、一件落着と言わんばかりに5バックシステム(3-4-2-1)へとシフトします。

こうして無事勝利への歩みを進む体制を築き上げた仙台。
2点リードのためか、その後パスカットした工藤蒼が加藤の反則を受けてFKと、逃げ切り体勢に入る絶好の場面もありましたが使わず。
そのため山形も反転攻勢に入り、敵陣でポゼッションを高めて最後まで抗いましたが、結局ゴールには辿り着けず。
2-0のまま試合終了の時を迎えました。

8節で初黒星を喫し(愛媛戦、2-1)、引き分けの方が多い星取りと、圧倒的な力は無いものの一丸で戦い抜く仙台。
その進軍の先は未だ不明ですが、見通しは前年よりはるかに明るいものなのは確かでしょう。

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