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DAZN観戦 2024年J2リーグ第7節 横浜FCvsベガルタ仙台

2024-04-02 16:00:40 | サッカー視聴記(J2)

※前回の横浜FCの記事はこちら(5節・群馬戦、1-0)
※前回の仙台の記事はこちら(2節・長崎戦、2-1)

<横浜FCスタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節(鹿児島戦、4-0)出場停止だった岩武がスタメン復帰。
  • オランダ・NECナイメヘンへレンタル移籍していた小川航基が、完全移籍へ移行となる。
  • 高橋がJ1・浦和からレンタルで加入し、今節から登録され即ベンチ入り。

<仙台スタメン>

  • 松井がJ1・川崎からレンタルで加入し、4節(秋田戦、0-0)から登録されて前節(徳島戦、0-0)初出場。
  • ユース所属の一色・吉田が2種登録選手となり、3節(水戸戦、1-0)から登録される。

リフレッシュされたチーム構成により、良い滑り出しを見せた仙台。
首位・岡山とともに無敗を保っているのはある意味当然でありますが、ここ3試合はスコアレスドローの連続。
秩序立った戦いを貫くのみでは得点出来ない、といった状況ですが、上位同士の対戦の今節で化学反応を起こせるかどうか。

一方の横浜FC、前節は岩武の出場停止というマイナス要素があったものの大勝。
相手(鹿児島)に退場者が2人も出た中での戦いだっただけに、気を引き締め直すとともに、前々節蛮行により退場となった岩武も自戒の念で今節に臨む……となったでしょうか。
負傷離脱した森の穴埋め的に、すかさずレンタルを活用し高橋を補強するなどフロントの動きも早く。

横浜FCのホーム(ニッパツ三ツ沢球技場)ながら、声量は仙台サポーターの方が目立つというやや異様な雰囲気の中でキックオフ。
仙台のセットプレー攻勢(フリーキック→左コーナーキック)で幕を開けたのち、すかさず反撃体制に入るホームチーム。
それは前年後半の戦い宜しく、ボールを確保したら素早く縦に運ぶカウンターの色が強いスタイルであり。
前半5分には最終ラインから、ンドカのパスから福森がダイレクトで逆の右足によるスルーパスを送る(その後小川がクロスも繋がらず)など、その方針に従う姿が垣間見えます。

直後の6分に試合は傾き始め、ここも相手のクリアボールを福森がダイレクトで前に送り攻撃開始、中央でポストワークを務めるカプリーニが相良のアフターチャージを受けながらも右へ繋ぎ。
アドバンテージとなり継続、右で溜めを作ったのちユーリが奥へ切り込んでクロスという状況を作り、ブロックされCKで途切れると相良に警告が付き出され。
球際でガンガン行くスタイル(と、スタンドの異様な雰囲気)が織り成す、荒れる様相の幕開けというシーンだったでしょうか。

その後は例によって、福森の本来の左足によるフィードを中心に組み立てていく横浜FC。
しかし12分、仙台もクリアボールを拾った郷家からの叩き、長澤ダイレクトで縦パス→中山収めて左へ展開という素早い運びを経て相良がドリブル体勢へ。
そして左ポケットを突いてシュート(岩武がブロック)と、縦に速い攻撃で相手の流れを遮断します。
直後にも横浜FCのパスミスを拾ってから攻め込んだ仙台(相良がエリア内でパスを受けるも撃てず)、続く13分には長澤がロングパスを一気に右サイド奥へと通し攻勢に。
郷家のクロスの跳ね返りを尚も繋ぎ、左から相良がカットインし今度はポケットからのクロス。
これもクリアされるも、拾った工藤蒼のミドルシュートがポスト右角を直撃。
こぼれ球を拾った中山は追撃出来ずに終わるも、強烈にゴールを脅かす流れはさらに続き。
16分、今度はGKから地上で前進するビルドアップ、道中で相良が岩武に倒されるも石尾が拾い継続。
そして先程と同様に長澤のロングパスが中央を突くと、収めた中山がエリア内へ切り込み、ンドカとのマッチアップを制してシュート。
ンドカとの対峙に時間を掛けたためかGK市川も前に出ており、ガラ空きのゴールに決まったと思われたフィニッシュでしたが、ゴールライン手前で福森のブロックに阻まれてしまい先制ならず。

決定機の連続で、優勢感を強めた仙台。
それに相手の横浜FCがシュートゼロという要素も手伝い。
現に横浜FCの初シュートは29分だったものの、実際はゴールを脅かすシーンも少なからずあり、そうでも無いという印象でした。

18分、ユーリのボール奪取で自陣からロングカウンターに持ち込むと、右へ出されたスルーパスに走り込んだ伊藤がクロス。
これが菅田のブロックでゴール方向へと変わり、サイドネット外に突き刺さり仙台にヒヤリとさせ。
24分にはカプリーニのスルーパスを受けた中村がまた右ワイドからクロスの体勢となり、これが直接ゴールへと向かい上部ネットへと突き刺さるボールに。
偶発性が高いながらも、一歩間違えれば枠内という絵図を膨らませておりました。

逆に仙台はこの時間、相次ぐデュエルにより倒し倒されといったシーンを量産するなど、攻めの形は中々作れず。
ビルドアップの形を変える(立ち上がりはほぼ左右対称も、この辺りから石尾が上がらない3枚の最終ラインの形を取り始める)などで対処し、30分台から再度攻撃機会を握り始め。
しかしそれにより齎されたのは、(アタッキングサードで撃てずに拙い奪われ方をする事による)横浜FCの鋭いカウンターとなりました。

35分のカウンターの場面は、伊藤が裏へ送らんとしたロングパスを菅田がブロックして未然に防ぎ。
しかし37分、エリア内への縦パスを中島が収めきれずに奪われると、中村→カプリーニと渡った末に右から中央へとロングパスを通され。
収めた伊藤がミドルシュートを放ち、高田がブロックするも左CKで継続となり、キッカー福森のクロスの跳ね返りを中野が走り込んでシュート。
ペナルティアークから放たれたこのフィニッシュが、GK林彰の反応を許さずにゴール左へと突き刺さります。
セットプレーによるものながらも、やや拙攻気味な流れから招いた失点となった仙台。

横浜FCがリードを奪ったのちも、球際での激しいバトルは続き、40分には空中戦で伊藤が菅田のチャージを後方から受けて長らく倒れ込み。(1分程で起き上がり続行)
変わらぬ状況のまま、先に好機を掴んだのは横浜FCで、44分に敵陣でのパスワークから戻しを経て中野のミドルパスが中央チャンスエリアでカプリーニに収まり。
前に出て来た菅田を反転して剥がし、そのままミドルシュートを放ちましたがGK林彰がキャッチ。
立ち上がりのシュートゼロの後遺症は、得点により完全に払拭できた感じとなりました。

結局1-0のまま前半が終了。
追い掛ける仙台は、ハーフタイムで動き工藤蒼→松井へと交代します。

後半立ち上がり、スローイン・CKを絡めて横浜FCが押し込みを図る流れに。
やはり福森というスペシャルなフィードの持ち主が居れば、ロングパス一本で背後を脅かせるため、敵陣でのスローインの数も膨れ上がり。
そしてCKはじめセットプレーでもその左足を活用する二段構えにより、常に脅威となり得る存在でした。

後半5分には仙台の後方からの縦パスをカプリーニが遮断し、拾ったユーリがそのままミドルシュートを放つもゴール左へと外れ。
プレッシングも嵌めながら、横浜FCが常時敵陣でサッカーをする体勢が出来上がりつつあったものの、ここから仙台が反撃体制に。

ロングボールが増えつつあった影響か、双方のヘディング合戦によりボールが空中を飛び交う絵図も増え始め。
そんなカオス気味な状況で、跳梁したのが相良の推進力となりました。
その相良がチャンスエリアに持ち込むすぐ側に中島が控えるという二段構えの体制に。
8分に松井→中島→相良と経由したのち、左ワイドからポケットを突いた相良から受け直した中島のカットイン。(ディフェンスに遭い撃てず)
11分にも長澤のレイオフを経て前進した相良から、パスを受けた中島がエリア手前でキープ(ンドカに倒されるも笛は鳴らず)という具合に、単なる単騎突撃に留まらない攻めに横浜FCディフェンスも手を焼く結果となり。

迎えた12分、中央から菅田縦パス→長澤ポストプレイ→松井縦パスと地上での素早い運びを経て、中島が左へ展開し相良を使う体勢へ。
受けたのは石尾で、相良は彼のポケットへのスルーパスに走り込む役割となったこの場面、奥で切り返しからのクロスをファーで合わせたのは中山。
完璧な崩しにより、センターバックが競る事を許さず(競ったのは中野)に放たれたフィニッシュがCK市川を弾いてゴールに吸い込まれます。

同点に追い付いた仙台。
更に14分、先制点と同じパターンで中央からの縦パス攻勢を経て相良が持ち運ぶ展開に。
しかし相良はンドカとの対峙で倒れてしまいボールロスト(スリップにも見えたが詳細は不明)、カウンターに持ち込まんとした所を長澤が岩武を倒してしまい反則。
これに激しく異議を唱えた(恐らくンドカの反則という内容だろうが、前述のようにスリップに見えたため判定は妥当だろう)長澤が警告を受けるなど空回りに終わり、やや暗雲流れるといった絵図となり。
それに従うように、16分にはカプリーニのミドルシュートで仙台ゴールを脅かす(上へと外れ)横浜FC。

流れを引き戻したい状況となった仙台は、直後に中山→エロンへと交代。
そしてその間もない17分でした。
中盤でボールを確保する横浜FC、ここでも福森のフィードを利用せんと戻しを選択。
しかしこれを反応良く詰めた郷家がブロックすると仙台のショートカウンターと化し、拾い直した郷家がカットインを経てエリア内へラストパス。
受けたのは相良で、ブロッカーを通すコントロール重視で放たれたシュートが右サイドネットを揺らします。
短時間の逆転弾に、退いて間も無い中山もユニフォームを脱いだままの姿で加わったゴール裏の歓喜の輪が印象的となり。

一方ストロングポイントが狙われての失点となってしまった横浜FC。
その動揺は大きかったようで、思うように好機を作れないまま、22分には相良をアフターチャージで倒してしまった中村に対し反則・警告。
巻き直しが必要となり交代準備、その間に仙台は相良が足を攣らせる事態となり(23分)、25分に同時に交代の運びとなりました。
仙台がその相良をオナイウに代えたのに対し、横浜FCは和田・小川→三田・高橋へと2枚替え。
新加入の高橋が早速出場を果たし、伊藤に代わって最前線へ。(伊藤はシャドーに回る)

守備意識を高める仙台ですが、投入されたオナイウが強烈な矛と化す事で、相手のお株を奪うカウンタースタイルに。
26分横浜FCの長い攻撃を防ぎ、クリアボールを拾った中島からそのチャンスが訪れ、彼から受けたオナイウがドリブルで一気にエリア内へ持ち込みます。
ここはンドカのクリアに阻まれるも、追い掛ける相手へのプレッシャーは半端無いという状態を強いる事に。

それでも基本絵図である「デュエルによる荒れ模様」は変わらず。
続く27分、長澤が痛んで倒れ込む状況となりましたが攻めを継続する仙台。
その結果左ポケットからの中島のシュートがGK市川にキャッチされると、「攻めを続けたのだから試合は止めない」と言わんばかりに、市川のフィードから反撃を仕掛ける横浜FC。
仙台サポーターのブーイングを背にしながらも、フィードを受けた伊藤がさらに右裏へロングパス、受けたカプリーニが右ポケットからグラウンダーでクロスと好機を作り。
ニアに高橋が跳び込む手前で小出が遮断して何とか凌ぐ仙台。
スタンドの雰囲気の悪化を招きながらも、接戦による白熱化は続きます。(29分には中島に反則を犯したンドカが警告)
30分には再びオナイウという矛が炸裂、右ポケットへのスルーパスを受けたエロンが速いクロスを送ると、GK市川が横っ飛びで弾いたボールに対しエリア内からシュートするオナイウ。
必死に飛びつく市川を抜くもその後ろで岩武がブロック、さらに自ら拾って追撃するも市川がセーブと、後一歩の所で決められずとなりました。

そんな空気も手伝い、リードしている仙台はカウンターの危機も何度か招くなどやや中途半端な立ち回りに。
そのため森山佳郎監督は36分と早めに、5バック化を図る采配を敢行。
中島・小出→知念・モラエスへと2枚替えし3-4-2-1へシフト、3バックは右から知念・菅田・モラエスの順となります。
尚1トップにはエロンでは無く郷家となり、エロンは右シャドーに。(郷家が足を攣っていたためとの事)

一方の横浜FCベンチも、31分に中野→武田、上記の仙台の交代と同時にカプリーニ・伊藤→櫻川・新井へと2枚替えして最終局面に。
ここから櫻川を1トップとして、シャドーに高橋・新井という前線となります。

ベンチワークに従うように、その後の仙台は敵陣に攻め込んでもボールキープを重視。
38分の高田のロングスローの場面も、CBを上げずに行うなど守備固め・時間稼ぎの意識を強める当然の立ち回りとなり。

そして時間も40分、つまりは最終盤に差し掛かり。
投入した三田を利用し、最終ラインからの繋ぎに活路を見出す横浜FC。
彼が仙台選手の間でパスを受けながら組み立て、福森のフィードへの警戒も外すという立ち回り。

迎えた45分、その通りに三田の出し入れでマークを外した末に福森のロングパスがエリア内へ上がり。
合わせにいった櫻川は中村と被った事もあり収められずも、こぼれ球を繋いだ末に三田がミドルシュートを放ち、慌ただしい攻防へ突入。
高橋に当たり跳ね返ったボールをさらに岩武がシュート、石尾がブロックするも拾った新井が得意のドリブルで右奥へ切り込み、マイナスのクロスでチャンス継続。
そしてニアで受けた櫻川がシュート、これも跳ね返されるもさらに中村がシュート(モラエスがブロック)と絶え間なく続く連撃。
最後は戻しを経てのンドカの右手前からのクロスに、ユーリがヘディングで合わせる(枠外)という具合に、計5本のフィニッシュ。
しかし決められなかった横浜FCと、全員で凌いだ仙台との明暗は分かれる事となりました。

アディショナルタイム突入後も、ンドカを最前線に上げ諦めずに攻め込む横浜FC。
GK市川ロングフィード→ンドカフリックから左サイドで好機を作り、新井の低いクロスをンドカスルー→ユーリフリック→ファーの中村が受けるという具合に、3段構えの流れから中村がシュート。
しかしこの強烈なシュートもGK林彰にキャッチされ、どうしても決められず。

結局1-2のまま試合終了となり、熱戦を逆転で制した仙台。
スコアレスドローのトンネルを勝利で抜けた先に、待っているのは勝ち点3の森……となるでしょうか。

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