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DAZN観戦 2024年J2リーグ第9節 ザスパ群馬vs水戸ホーリーホック

2024-04-12 16:41:00 | サッカー視聴記(J2)

※前回の群馬の記事はこちら(5節・横浜FC戦、0-1)
※前回の水戸の記事はこちら(4節・徳島戦、1-2)

<群馬スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • かねてより疑惑の種となっていたハラスメント行為に対し、調査の結果を発表。(4/1)こうして疑惑を晴らしていく事が重要なのは、同県においては草津の件があるので重要性を理解しているようで。
  • 6節(岡山戦、1-2)以降、正GKだった櫛引がベンチ外に。負傷離脱が疑われる。
  • 藤村の負傷が発表され、3/13に発生して全治3ヶ月との事。

<水戸スタメン>

  • 黒川がJ1・町田からレンタルで加入(再加入)し、7節(鹿児島戦、0-0)、から登録されて即途中出場、今節初のスタメンに。
  • ユース所属のGK上山が2種登録となり、6節(千葉戦、0-0)から登録される。

今季初の北関東ダービー。
特に水戸の方は、次節に栃木戦が控える連戦となっており、そのモチベーションの高さが伺い知れます。

しかしそんな内心とは裏腹に、現状順位は降格圏というのが両チーム。
特に得点力の低さは深刻であり、ロースコアの接戦に持ち込み何とか勝ち点を稼ぐのみ、という戦いぶりに徹する他無い状況です。
そのチーム同士がぶつかる事で、化学反応が起こるかという期待もありますが、果たしてその結末は。

ダービーマッチという事で、試合に臨むテンションはお互い高く。
そういった状態での立ち上がりは、どうしても落ち着きが足りない試合絵図となりがちに。

そんな中ペースを掴んだのは群馬の方で、前半2分に中盤でのボール奪取から左サイドで前進。
スルーパスからの和田のクロスが防がれるも、その後中塩ロングスロー→左コーナーキックとセットプレーの流れに入り、そのCKで決定機。
キッカー佐藤のクロスに合わせた大畑のヘディングシュートが右ゴールポストを直撃し、すかさず平松が詰めるも大崎と交錯して撃ちきれず(反則無し)と、惜しくもモノに出来ませんでした。

その後も両サイドを使いながらセットプレーも絡めて攻めていく群馬。
水戸は反対に、開始10分間で一度も好機を作れないという苦境を強いられます。
テンションの高さが空回りしたか、繊細な部分を欠いてしまう立ち回りとなり。
群馬のプレッシャーに対しロングボールでいなす事を繰り返し、攻撃権を失い続けた立ち上がり。
10分台に突入し、大崎の長いスローインを寺沼がフリック、というパターンでチャンスエリアを突きに掛かり。
これでようやく落ち着きを取り戻し、地上からの攻めに入ります。

前回(徳島戦)時からビルドアップの形が変わったようで、大崎が残る3枚の最終ラインが、距離感を広く取り。
牛澤もほぼ右サイドバックのような位置取りで、そして彼らの間に長尾・長井が降りて人数を確保するというやり口で繰り広げられるボールポゼッション。
本来の右SBである村田は高い位置を取りっぱなしで、最終ラインで保持の際は画面に映る事は皆無という、群馬の前年の基本形にも似た形となり。

しかしその体制はまだ万全とは言い難く。
19分に敵陣でのパスミスを田頭に拾われると、パスを受けた佐藤のドリブルに対しスライディングを敢行した黒川が倒してしまい反則。
ほぼカニ挟みともいえるその絵図に、たまらず黒川に警告が突き出されるも群馬サイド、特にピッチ脇の大槻毅監督の怒りが収まらない状況を招いてしまいます。
退場を求めて長らく異議を唱え続けるも結局判定は変わらず、倒された佐藤自身も激しく痛み、3分近く掛けてようやく立ち上がり。
ピッチ外に出た後も倒れて治療を受ける有様でしたが、何とか復帰し続行します。(警告が出たため、戻るまで再開を待つ状況)

こうして、ハイテンションぶりが逆に醜悪な絵図を作り上げる事となった序盤戦。
しかし膿を出しきったか、ようやく攻撃面で本領を発揮する水戸。
最終ラインに人数が確保され、かつ群馬が1トップという事もあり、思い切ったプレッシングを掛ける事が出来ず。
前からいく姿勢を見せれば、すかさず寺沼狙いのロングボールへと切り替えるクレバーさも発揮します。

それでも完全にペースは握れず。
30分には群馬がGK石井僚から繋いでの好機、間を通す縦パス・佐藤のワンタッチで相手を剥がすドリブルなどの技で前に運び、右奥から田頭がクロス。
ブロックでコースが変わったボールが絶妙なニアの位置に落ち、そこに平松が走り込むも間一髪クリアで防がれます。

そういった状況で、この辺りから水戸はポジションチェンジ。
入れ替わったのは落合と黒川で、黒川がトップ下・落合が右サイドハーフとなり。
そして落合がボランチの位置に降りるのを繰り返す事で、目線を変えに掛かります。

32分に右から長尾のクロスが上がると、中央で収めた寺沼のポストプレイを経て長井がミドルシュート。(高橋がブロック)
36分にはGK春名のロングフィードから、セカンドボールを確保したのち中央を素早く運び。
ここでも寺沼がスイッチと中継点となる働きから、長尾のドリブルが止められた所を黒川がダイレクトでミドルシュート(GK石井僚セーブ)と、有効打を放てるようになった水戸。

その後群馬も最終ラインから繋ぐ攻撃で応酬するなど、組み立てという要素で相対する好ゲームのような展開に。
しかし30分には高橋が、39分には長井が反則でそれぞれ警告を受けるなど、粗さは依然として抜けきらないのがダービーマッチの性でしょうか。
結局、最終盤に押し込んだ群馬がロングスロー絡みでの好機を頻発させるなど、ゴールへの渇望感は見せたもののスコアレスのまま前半が終わり。

共にハーフタイムでの交代は無く。
水戸サイドも、ポジションチェンジしたままの立ち位置で後半に臨みます。

後半も図式は大きく変わらず。
最初に群馬が、後方から繋ぐ攻めでペースを握らんとすると、水戸は後半4分にまたも長いスローイン→寺沼ポストプレイのパターンで流れを掴まんとし。
ここから左サイドに振って大崎のクロスが上がると、ファーサイドで寺沼が頭で合わせたものの競った中塩に当たりゴール右へと外れ。

寺沼というターゲットマン(それでも本来裏抜けも出来るタイプであり、フィジカル面でそういった役どころに収まっているのだろう)を活かせる分、水戸の方に分があるという感じの攻防。
10分にも、群馬のプレスをかわすロングパスを寺沼が胸で落として好機を作る(シュートには繋がらず)など、その迫力は外国人選手不在の試合のなかで一際目立ちます。(その後CKというタイミングで、水戸は落合→甲田へと交代)

それでも、群馬が水戸のハイプレスを地上でいなす姿勢を見せると、パスで順次水戸の寄せを剥がしていく姿は壮観であり。
12分にはその鮮やかなパスワークでの前進のなか、エドオジョンが村田のアフターチャージを受けた事で反則。
この左サイドからのフリーキックというタイミングで、群馬は和田・平松→高澤・佐川へと2枚替えを敢行します。
ここからさらに右スローインとなり田頭がロングスロー、ニアで紛れた所を高橋がスライディングでシュートしますがブロックに阻まれ。
尚も後方で大畑が確保した所、プレスに遭い奪われると水戸のカウンターが発動し、新井のドリブルからのスルーパスが右ポケット奥へ。
走り込んだ黒川がクロスを上げるも、勢いに逆らえず精度を欠いてラインアウト。
お互い良い攻めは繰り広げるも決定打に欠けるという、得点数が示す通りの流れを描き。

22分に再度動く群馬ベンチ、風間→天笠へと交代。
ボランチ同士を代える事で、ここから天笠が積極的に水戸選手の間でパスを受ける事で局面を変えに掛かります。
一方水戸は26分に長尾・寺沼→高岸・安藤へと2枚替え。
こちらもボランチ同士の交代が交わったものの、寺沼が退いた事の方が高く付き以降やや尻すぼみに。
結果中央から崩す手段に乏しくなり、攻撃はサイドで細かく繋ぐというパターンへと傾倒します。
33分、水戸は敵陣でサイドを振り続けた末に、右ワイドから村田がパス&ゴーで高岸のポケットへのスルーパスに走り込み。
そして奥からマイナスのクロスを入れたものの、そのフォロースルーでブロックに来た中塩を削ってしまい反則で終了となり。

群馬も31分に右サイドで高橋のパスカットから素早く奥へ前進する攻撃。
そして高橋がワンタッチでのヒールパスでポケットを突きにいきましたが、佐藤には通らず。
お互いポケットを意識する攻めは見せるものの、その見返りは思うように得れません。

38分の群馬の右CKというタイミングで、最後の交代を敢行する群馬。(田頭・佐藤→酒井・永長、大畑が右ウイングバックに回る)
この日はこうした、セットプレーを得た側が再開前に交代するという采配が目立つ試合となり。
このCKからの二次攻撃、逆の左サイドからの天笠のクロスをニアで佐川がフリック気味に合わせ、ファー奥で大畑がスライディングで折り返す局面を作ったものの大畑がオフサイドとやはり実らず。

その直後に水戸も、新井・黒川→石井隼・久保へと2枚替えして交代枠を使いきり。(安藤がトップ下に回り、久保の1トップ)
直後に決定機を迎える水戸、久保狙いのロングボールが送られ、セカンドボールを確保したのち右奥を突きに掛かり。
最初の村田のクロスはクリアされるも、続く甲田のクロスはハーフレーン手前から、大外の大崎へとミドルパスと呼びたくなる球質に。
これを胸で落とす大崎、そして久保のボレーシュートが放たれ、酒井がブロックしたこぼれ球をさらに大崎が追撃。
しかしこれも酒井の素早い反応による、ブロックに阻まれモノに出来ません。

中央を崩す手段も強さも欠ける状況で、それに従うようにその後両チームの攻撃はクロスに傾倒。
こうなると、中々フィニッシュに繋がらないのも道理となり、刻一刻と時間は過ぎていきます。

そしてアディショナルタイムに入るという所で、水戸陣内で水戸サイドのラフなパスが主審に当たり、群馬サイドがそれを拾いにいった事でドロップボールの判定に。
これに不服な姿勢を見せた群馬サイドにより、嫌な間が挟まれ、そしてATの目安も当てにならない状況となります。

時間も無く焦る両クラブ、お互いラフなボールを蹴り合うという状況に。
それが、久保のフリックでのこぼれ球を拾にいった村田が城和に倒されるという反則を呼び込み。
水戸の右サイドからのFKとなり、高岸のクロスがファーサイドに上がり、クリアされるもボールは尚もエリア内上空へ。
安藤がこれを合わせ、足元に落ちた所を村田がシュートしましたが、GK石井僚の正面となりこれも決められず。

その後永長に対する石井隼の反則で、群馬サイドもセットプレーを得たものの中盤からという位置で放り込み。
しかしフィニッシュには繋がらずと、最後は原始的な攻防に傾倒した末に、スコアレスドローで幕を閉じる事となりました。

結局化学反応は全く起こらず、成績的にある意味当然のような結果に終わり。
現実は非情といった所であり、前年ダービー覇者の群馬も今季は苦しいという事を改めて証明するに至りましたが、覆す術はあるか。

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