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DAZN観戦 2024年J2リーグ第17節 ブラウブリッツ秋田vsザスパ群馬

2024-05-30 16:00:35 | サッカー視聴記(J2)

※前回の秋田の記事はこちら(15節・藤枝戦、0-1)
※前回の群馬の記事はこちら(15節・仙台戦、1-2)

<秋田スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 水曜にルヴァン杯3回戦(新潟戦、0-2)が挟まる。そこからの継続スタメンは河野・佐藤大の2人で、共に延長戦まで戦う。(佐藤大は延長前半8分に交代)
  • 前節(山形戦、2-0)出場停止だった佐藤大がスタメンに復帰。
  • 鈴木が東北リーグ・みちのく仙台FCへ育成型レンタル移籍となり、前節をもって登録抹消。
  • 中村が前節6試合ぶりに出場し、今節もベンチ入り。

<群馬スタメン>

  • 川本が清水から育成型レンタル移籍で加入(再加入)し、今節から登録されて即スタメン出場。
  • 14節(清水戦、0-3)で負傷交代した北川の詳細が発表されるも、全治は未定。

今季も「秋田一体」の下、ブレ無い戦いで中位を確保している秋田。
その戦いぶりは完全に定着したと言っても良いでしょう。それだけに新スタジアムへの状況・それに伴うライセンスの動向がより気になる所である

説明不要のパワーサッカーを繰り広げているのは言うに及ばずですが、前回観た際は、バックパスでの様子見を織り交ぜるなどらしくないシーンが見られ。
これが「秋田一体『プラス』」の部分となるのか、ないしは弱気な面の露呈なのかは意見が分かれる所ですが、同時に持ち味を貫くだけでは昇格争いに絡むには物足りないのも確かであり。
その試合では懸念の如く、終盤に息切れを起こして藤枝に敗れた訳ですが、水曜にルヴァン杯3回戦を戦った後となるこの試合ではどうか。

試合開始となり、監督交代して3試合目の群馬が最初にロングスローに辿り着く(前半4分、ただしセンターバックは上げない)という立ち上がり。
つまりは群馬サイドも、藤枝同様に秋田のパワーサッカーの土俵で渡り合う姿勢を見せ。
この左からの菊地のロングスロー、クリアが小さくなった所をエドオジョンが拾い、戻しを経て天笠がミドルシュート(ゴール左へ外れる)と有効打に繋げます。

しかし既にその前の3分に、コーナーキックから畑がミドルシュートを放っている(ゴール右へ外れる)秋田。
同じ土俵ならこちらが有利と言わんばかりに、その後はロングスロー・中盤からのフリーキックなど、セットプレーをふんだんに使いエリア内へボールを放り込み。
アクチュアリープレイングタイムの少ない試合展開も、J1に居る町田同様に、これが秋田のペースの握り方なのは疑いようが無く。

そんなサッカーを貫いているうちに、徐々に流れの中での攻撃も巧くいくようになる、まさにそんな流れを描いたでしょうか。
14分、藤山の低いロングパスを右サイドで青木がポストプレイ、小松のキープを経て上がって来た藤山を経由して逆サイドへ。
そして佐藤大が左奥へ切り込んでクロス、跳ね返りを小野原がダイレクトでミドルシュート(エリア内でブロック)と、フィニッシュワークはセットプレーと変わらないものながらも勢いを見せ付け。

そして20分、自身のクリアボールを小松ポストプレイ→藤山落としと浮き球で繋ぐ秋田、さらに佐藤大が倒れながらもスルーパスをワンタッチで送り。
これを受けた青木が左奥へ切り込み、戻しから才藤のクロスが上がると、大外で藤山が合わせヘディングシュート。
左寄りで浮き球を落としていた藤山が、まさかの逆サイドのターゲットとなる動きに群馬ディフェンスも対応しきれず、バウンドを経てゴール上部に突き刺さるボール。
幸先良く先制に成功しました。

リードを奪われた群馬、パワーサッカーでの対抗姿勢を取り止め、地上から繋ぐ体勢に。
そうなると次なる敵は秋田のプレッシングで、前線4人が群馬の3バック+アンカーにマンツーマンで嵌めるため同数での運びを強いられ。
結局ここから何も起こせないまま時間を費やすのみとなり。
30分には秋田陣内右サイドで秋田のFKとなると、素早くリスタートされたボールが、戻る最中に眼前を通ったエドオジョンを直撃。
これが妨害とみなされてエドオジョンが警告を受けるという具合に、判定の面でも運の無い状態であり。

7連敗を止めるためにも何とかしたい状況で、32分に左CKに持ち込むと、キッカー田頭のクロスが中央で混戦を生み。
河野のクリアミスでこぼれた所をすかさず高橋がシュートするも、小柳のブロックに阻まれ。
紛れからもモノに出来ない群馬、やはり主体的な攻撃でどうにかするしか無く。

直後の34分、左から前進の姿勢で菊地が持ち運んだのち戻すと、そのまま左サイド最前線へと上がって城和のロングパスを受けにいき。
これを受けて深さを取る事に成功すると、エドオジョン・和田・川本との細かな繋ぎを経てポケットを取り、最後は川本が中央からシュート。
しかしゴール上へと外れてしまい、会心の攻めも実りません。
それでもこの菊地の可変と、GK櫛引が前に出てパスワークに絡む姿勢で、秋田の前線に対抗する姿勢は何とか整えます。

そんな一匙の光明も、すぐさま秋田の攻勢に圧し潰され。
37分に右から小野原のロングスロー、跳ね返りから再度上がった小野原のクロス→河野落としをクリアするも、今度は左から才藤がロングスローと両サイドから圧を掛けられ。
この才藤の投げたボールを小野原がフリックし、浮いたボールを青木ヘッド→川の落としと空中で繋いだ末に、青木が反転しながらのボレーシュートに繋げ。(ブロック)

これにより、40分台に入ると群馬もロングスロー攻勢に持ち込むという具合に、再びパワーサッカーのぶつかり合いに。
45分のロングスローではついにCBも上げた状態(CKの直後だった事もある)で投げ入れる菊地、クリアボールをエドオジョンがダイレクトでシュートするも枠を捉えられず。

しかしそのまま突入したアディショナルタイムでは、再度秋田がロングスロー攻勢に持ち込むなど、本家には敵わずの状態に。
左から才藤が投げ入れたボールをニアで河野フリック、中央で小松が脚で合わせるもミートしきれなかった所を、奥で更に畑が脚で合わせるという重厚なフィニッシュ。
これはゴール左へ逸れてしまい追加点はならずも、殆ど群馬にペースを掴ませないまま前半を終えました。

共に交代無く、迎えた後半もほぼ同様の内容の立ち上がりとなり。
ロングボールを蹴らされてはボールを失う群馬を尻目に、ひたすら秋田が攻撃機会を重ねる展開に終始します。

後半6分、浮き球が右往左往する空中戦を経て、小松のフリックから敵陣右サイドでボール確保した秋田。
すると青木がクロスというよりはサイドチェンジのように左ポケットへ送ると、収めた才藤が切り返しを経て中央へ横パス。
そして小松がシュート(菊地がブロックしCKに)と、単なる縦突破→クロス攻勢では無い流れでの攻撃を見せるなど、徐々に良化。
こうした奥深さを常時見せられれば、まさに秋田一体プラスとなる所でしょうが……。

一方、15分まで攻撃機会皆無という防戦一方を強いられた群馬。
あまりにラインを下げる事もあり、3分には秋田の自陣からのFKではGK圍がフィードでは無くショートパスに切り替え。
そして右サイドを運ばれてクロスを許す(畑のクロスが青木を越え、河野に収まってシュート・高橋がブロック)という、それによる失態も招く事となり。

その15分、ようやく高橋が中央を持ち運び、右へ展開ののち和田がクロス。
これを高澤が合わせヘディングシュート(GK圍キャッチ)と、流れでの攻撃によるフィニッシュを作り上げ。
そして主体的な攻撃、つまりは最終ラインからのビルドアップの姿勢に再び入るようになります。
それは前半と同様、菊地を高い位置へと押し上げる可変を軸に、秋田のマンツーマンを揺さぶりに掛かる手法がメイン。
しかし秋田もそこから中々好機を許さず、再度停滞感漂う群馬。
22分には藤山の持ち上がりによる速攻を反則で阻止した田頭が警告を受けるなど、秋田の圧力に屈する未来が過る展開となり。

その直後に秋田ベンチの方が動き、佐藤大→大石へと交代。
それにより群馬も、流れを変えるために動かざるを得ず。
25分に2枚替え、エドオジョン・和田→中塩・杉本へと交代し、左ウイングバックに菊地が回り。
それと同時に高澤を頂点とした3-4-2-1へとフォーメーションを弄ります。

これにより、中塩→杉本→菊地という左サイドのラインが重厚に。
流動的に誰かがワイドを上がって付く事で、パスもスムーズに回り始め。

そして28分、左スローインからの繋ぎを経て、上げられた杉本のクロスがクリアされて逆サイドの田頭の下へ。
するとやはり好循環の左サイドに繋ぐ事を選択し、パスワークを経て再度杉本が奥へ切り込んでクロス。
これを大外で田頭が走り込んで脚で合わせるという、秋田の先制点と全く同じフィニッシュ(ヘッドと脚の違いは有れど)が放たれると、ゴールネットに突き刺さり。
田頭に付いていた大石が振りきられるという具合に、やはりファーが疎かとなるクロス対応はどのチームも難儀するものでしょうか。
ともかく、同点に追い付いた群馬。

秋田のキックオフで再開となり、再びリードを奪わんと圧力を掛ける秋田。
しかしその坂手を突く群馬、31分にまたも高い位置を取った菊地へロングパスを届け、その菊地の落としでエリア内へ。
受けた川本のポストプレイから、高澤がポケット奥へ切り込んでシュート(GK圍セーブ)と、同点止まりでは満足しない姿勢を見せ付け。

またも尻すぼみという展開は避けたい秋田、32分に左CKを得たというタイミングで3枚替えを敢行。
藤山・畑・青木→諸岡・中村・梶谷へと交代し、勝負を掛けにいきます。

ここからCK×2→ロングスローと、お馴染みのセットプレーにより再度流れを構築。
そして36分、後方から才藤がエリア内へ一気にロングパスを送ると、跳んだ小松を越えてバウンドしたボールを梶谷がヘディングシュートに持っていき。
これが左ゴールポストを直撃と、決められずも惜しいフィニッシュで気勢を高めます。
(38分に群馬は高澤→平松へと交代)

39分、ハイボールの競り合いで小野原が天笠のバックチャージにより倒れて反則・天笠に警告。
警告という形でダメージを溜めていく群馬に対し、得たFKからの二次攻撃で、才藤が左から入れたクロスをファーで小松が折り返し。
そして河野のボレーシュートが放たれ、右ゴールポストを直撃した跳ね返りが、丁度詰めていた中村の下へ。
しかしその決定機は突然訪れたというように、中村は合わせきれず身体に当てるだけとなってしまった結果、ゴール右へと逸れて勝ち越しはなりませんでした。
(直後に村松→蜂須賀へと交代)

秋田の悔やまれる逸機を経て迎えた終盤。
その落胆具合を突くように群馬が再度攻撃を組み立て、菊地の左→右へのサイドチェンジを受けた田頭がドリブルと、秋田の薄い所を突けるようになり。
ここからは田頭のアーリークロスを川本が合わせきれず終わり。

流れが悪くなってきた秋田も、45分には群馬のオフサイドによる間接FKでも、GK圍が放り込みを選択するという強引な運びで好機。
大石の左ポケットからのクロスで右CKになると(この時点でAT突入)、キッカー大石のクロスの跳ね返りを蜂須賀がミドルシュート(ブロック)と、あくまでセットプレーのパターンを貫くフィニッシュ。
苦しい時は基本に立ち返るという、最後は精神力勝負の様相に。

一方群馬もGK櫛引のロングフィードから好機、収めた平松のパスを経て川本が左ポケットを突き、ディフェンスに遭うも杉本が拾って継続。
そして右のスペースへ送った横パスに、走り込んだ田頭がシュートを放つも、中村がスライディングでブロックして防ぎ。
お互いフィニッシュが交錯する、エキサイティングな最終盤となり。

しかし最終的には、勝ち越し点が生まれないまま試合終了の時を迎える事に。
1-1で引き分けとなり、群馬は連敗こそ止めたものの、残留の為にはまだまだ足りず。
この勝ち点1を蜘蛛の糸とすべく、後半掴んだ好循環を形とする事が出来るか。

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