ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2023~24AFCチャンピオンズリーグ決勝第2戦 アル・アインFCvs横浜F・マリノス

2024-05-28 16:01:31 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

  • アルアインのホームだが、↓とは逆のコートで前半スタート。
  • アルアインの選手名はyahooスポーツナビに準拠。
  • マリノスのACL仕様の背番号は、ポープ(本来は1)・マテウス(11)・ロペス(10)の3人。

横浜Mベンチメンバー= GK飯倉 GK白坂 エドゥアルド 加藤蓮 加藤聖 井上 水沼 山根 榊原 天野 山村 宮市

前回のACLの記事 -決勝第1戦・横浜Mvsアルアイン(2-1)


最終決戦の地は、UAE国内のアル・アイン、ハッザーア・ビン・ザーイド・スタジアム。
マリノスにとっては当然ながら完全アウェイという環境で、それを防がんと約2000人ものサポーターがその場に集結。
相手の(というか、UAEのサッカー自体の?)応援スタイルが「チャントを長々と歌い続ける」というものでなかった事もあり、数的に不利ながらその声援を響き渡らせるなど、戦いの雰囲気は作り出せていたでしょうか。(絶対に無いが、これが相手が浦和とかだったらどうか?)

1戦目で敗れたアルアインは、布陣・ポジション共に微調整。
攻撃的に映る4-1-2-3に変えるとともに、サイドバックのキャプテン・アルアフバビが逆サイドに。
そして左SBに入ったジュマは(放送席曰く)本来のレギュラーでは無いとの事でしたが、この選択がどうなるか。(とはいってもレギュラーのエリキがベンチ外なため止むを得ず、という可能性が高い)
前線のメンバーもポジション変更が目立ちますが、元々流動的に動くスタイルなため特に支障は無く。

最初に好機に持ち込んだのはマリノスで、前半2分に植中のボール奪取からポゼッションを確保したうえで、右サイドをマテウスが抉るという得意手。
ここから右スローインとなり、直接エリア内のロペスに投げ入れられると、ボールキープを経て多少強引ながらシュート(GKエイサキャッチ)とフィニッシュで終わらせます。

追う立場のアルアインは、1戦目同様にFWラヒミの個人能力を活かした攻撃。
つまりはマリノスを引き込んでの裏狙いで、スピードのみならず、浮き球のパスでもヘッドで合わせてしっかり収める(前半4分)その実力で雰囲気を作ります。

そして8分、ゴールキックから地上で繋ぐアルアイン、クアディオのロングパスが上島と交錯して倒れるラヒミを越えてパラシオスの下に。
彼の持ち運びは遮断されるも、こぼれ球をワンタッチでナデルが縦パスを送り、これがラヒミに渡った事でカウンターに近い状況に。
ラヒミは得意のドリブルを経てエリア手前で溜めを作ってのスルーパスを出すと、追い越したナデルのヒールでのポストプレイから自らシュートを放ちます。
先読みで飛び付いたGKポープの腕の下を通し、ゴールネットに突き刺し先制に成功。
早々にビハインドを打ち消したアルアイン。

早くもアドバンテージが消えてしまったマリノス。
立ち上がりから、バチバチのデュエルが起こっても笛を鳴らさない審判団に対し、ハリー・キューウェル監督の異議も目立つなど不安ぶりを醸し出し。
14分には敵陣浅めで好機を作らんとする所、マテウス→エウベルのパスが主審に当たって途切れてしまう等、流れの中でも運に恵まれません。
それを変えんと、17分にはGKエイサの縦パスをカットした松原がそのままミドルシュートを放ち、GKエイサがセーブしてコーナーキックと際どいフィニッシュ。
18分の2本目のCKからもミドルシュートを放った松原、1戦目の代役キャプテンとして纏め役を担ったその存在感は健在であり。

一方のアルアイン、ラヒミの能力でマリノスの後方を脅かすその立ち回りにブレは無く。
マリノスディフェンスと徹底抗戦を選ぶその体勢に、激しいデュエルも厭わないという感じのラヒミ。
19分には畠中のチャージを受けてヒートアップを見せるなど、精神戦でもやり合う姿勢で少しずつ相手にプレッシャーを与えていたでしょうか。

何とかもう一度リードを奪いたいマリノスは、相手がカウンター主体なのもあり敵陣でサッカーを展開する時間も増え。
26分にエウベルが中央を持ち運び、ディフェンスに遭うも右サイドで継続し、奥を取った松原がポケットへのパス。
これをマテウスがスルーし、その後方で渡辺皓がシュートを放つもGKエイサがキャッチ。
相変わらずアタッキングサードでの仕掛けは早いマリノスですが、GKを脅かす際どいフィニッシュは中々放つ事が出来ず。

そうなると、再び火を噴くアルアインのカウンター。
29分、敵陣でのサイドチェンジがアルハシェミにカットされると、拾ったアルアフバビが持ち運びから例によってラヒミへスルーパス。
エリア内で受けたラヒミに対し、必死で防ぎにいった畠中が脚でのチャージで倒す格好となってしまいます。
激しく転がったラヒミに対し、最初はシミュレーションの反則という判定が下される(警告も出る)ものの、VARチェックに入ると雰囲気は一変。
そのままOFRに持ち込まれ、徐々に騒然となるスタンドの中で行われる主審のチェック。
そして判定が変わり畠中の反則で、エリア内のためPKという結果が齎され。(警告は取り消しに)
一転して大ピンチとなったマリノス、防がんとしたGKポープは、キッカー・ロメロの右へのグラウンダーのシュートを読んで必死に飛びつき。
しかしあまりにもコースが良すぎ、無情にもゴール右隅へ突き刺さります。

これで逆転となったアルアイン、ホーム故にそのボルテージも最高潮に。
前掛かりにならざるを得ないマリノスに対し、その後も裏狙いでの攻撃で、その雰囲気を固めんと立ち回ります。

しかし八面六臂の活躍を見せるラヒミ、その負担も増大であり、38分に足を痛めた事で一旦ピッチ外へ。
40分に復帰すると、そのラヒミに一気にボールを届けんとしたアルアインでしたがこれを上島が遮断したマリノス。
拾い直し、浮き球をコントロールし最終ラインに戻した所でプレッシャーを掛けると、マテウスがクアディオからボール奪取に成功して一転して絶好機に。
そしてポケットに進入したマテウス、切り返しを経て放たれたシュートがGKエイサの腕を掠めて左サイドネットに突き刺さります。
追い付いたマリノス、キューウェル監督の派手なガッツポーズとともに反攻の雰囲気を高め。

その後は、アルアインが右ポケットを突いてCKに持ち込んだ(42~43分)のち、マリノスがマテウス・エウベルがともにシュートを放つ(45分)という具合に一進一退。
VARチェックと、度重なるラヒミが倒れたシーンによりアディショナルタイムは10分という長丁場となり。
そしてその中で波乱は起こります。

アルアインの裏狙いは続き、右ポケットを突いたラヒミからの戻しをパラシオスがシュートする(GKポープキャッチ)等有効打に繋がり。
一方マリノスも、相手のクリアボールをマテウスがダイレクトでスルーパス、受けたロペスのエリア内からのシュートをGKエイサが足でセーブ。

フィニッシュが交錯する、どちらに転ぶか未だ不透明という流れでそれは発生。
こぼれ球を左サイドで拾ったM・アルバルーシ、そのまま前線へミドルパスを送ると、カットに出た上島・ターゲットのパラシオスともに触れず(後者はスルーの可能性大)に走り込むラヒミの下へ。
ここでポストプレイを選択したラヒミ、パラシオス→ロメロと経由して再度スルーパスを受け直す状況となり、完全フリーという絵図なため前に出て阻まんとしたGKポープ。
これが最悪の結果を招き、ワントラップで抜け出さんとしたラヒミを倒してしまう格好となり、すかさず反則の笛が鳴り響き。
そしてポープに対し突き出される赤色のカード。
飛び出したためPKにはならなかったものの、準決勝に引き続いて同点で数的不利という状態に陥ってしまいます。
なお映像で見た限りではポープはラヒミに触れていなかったものの、オブストラクション的に立ちはだかっていた(一応足自体は引っ込めていたっぽかったが)事により、ラヒミ側が倒れるしかない状態という主審の判断だったでしょうか。

緊急的にGK白坂がエウベルに代わって投入され、何とかATの残りを凌がんとするマリノス。
自身、白坂はJFL(Honda)時代に厚別で観ていた事もあり、懐かしいという感情が沸き起こったものの状況がそれを許さず。
時を経てACL決勝の大舞台で投入される、運命の悪戯。

この反則で得た、エリアからすぐ手前という位置でのアルアインの直接フリーキック、キッカー・ロメロのシュートはゴール上へと外れ。
その後もエリア内からM・アルバルーシのシュート(畠中がブロック)など好機を作り続けるアルアインでしたが、3点目は奪えず。
マリノスにとっては命辛々、といった前半終了となりました。

この大会最後のハーフタイムは、緊急事態による微調整の時間となったマリノス。
出された選択は、植中→榊原へ交代するとともに、ロペス・マテウスの2トップとした4-3-2という布陣。
カウンターの可能性を保ちつつ、不利な状況を凌ぐという準決勝第2戦と同様のものでした。

そして始まった後半。
数的優位のアルアイン、必然というべきか、前半のカウンター狙いから一変。
自らボールを握り、ひたすらマリノスの守備ブロックの外でパスを繋ぐ状況を増やします。

対するマリノス、後半3分にゴールキックでGK白坂ロングフィード→ロペスフリックで一気にマテウスがエリア内を突かんとする攻め。
これで左CKを得るという具合に、ボールとゲームを支配するアルアインに対し一矢を放たんとする立ち回り。

アルアインの攻撃ですが、もっとポケットを突きにいくかと思われましたが、ワイドからのクロスが中心となり。
12分にはその右からのロメロのクロスで、手前で畠中がクリアしたボールがゴール方向へ。
そしてバーを叩くという具合に、リスクを掛けずのミス待ちだった風がありました。

しかし直後の13分にベンチが動き、ジュマ→ラバへと交代。
これでラヒミ・ラバの2トップといった布陣になり、空いた左SBにはM・アルバルーシが回り。
最終ラインが3バック気味になったり、ラヒミがウイング気味にプレーするなど一層流動性は高まった感がありました。

ひたすら押し込まれながらも、フィニッシュは7分のジュマのミドルシュート(枠外)のみに抑えていたマリノス。
しかし蓄積されるダメージを隠す事は出来ず、15分にはセンターバックの畠中が足を痛めてしまい続行不可能に。
投入されたのは、同じく準決勝で足を痛めて途中交代したエドゥアルド。
同時に喜田→山根へと交代し、キャプテンマークはエドゥアルドが付ける事となりました。

アルアインは20分、長いポゼッションを経てナデルがドリブルで右ポケットを突き。
ここからの攻めは遮断されるもロメロのミドルシュートに繋がり(ブロックされCKに)、満身創痍の相手に対しここでポケットを突く攻めを見せ始める、優位な立場故の振る舞いだったでしょうか。

そして22分、再び長いパスワークを経て、今度は右からアルアフバビのクロス。
ニアでラバがボレーで撃ちにいくもこぼれ、右ポケットでラヒミが拾うという2トップの強みが表れると、切り返しからシュートを放ったラヒミ。
これがGK白坂のニアを破ってゴールに突き刺さり、アルアインにとって待望の勝ち越し点が齎されます。
大興奮となるアルアインサイド、ゴールしたラヒミもユニフォームを脱いでその感情をアピールし。(当然ながら警告)

奮戦空しく、とうとうリードされてしまったマリノス。
追い掛ける立場となったものの、数的不利故に無闇に攻め上がる訳にはいかず。
26分にこぼれ球を拾ったエドゥアルドですが、そのまま浮き球のコントロールを経て遠目からシュートを放つ(枠外)という具合に、後ろから押し上げようとしてもこうして無理目なプレーをするしかない状態であり。

逆に31分、マリノスのボールロストから矢印を反転させるアルアイン、敵陣に運んでボール保持の体勢に。
ここでもポケットを突きに掛かり、ラヒミの右ポケットへの縦パスを受けたロメロがクロス、このグラウンダーのボールをラバがヒールで合わせる心憎いシュート。
GK白坂の股を破ってゴールネットを揺らしましたが、これはロメロのオフサイドを取られて追加点とならず。

一向に反撃のチャンを得られないマリノス、33分にマテウス→宮市へと交代。
彼の裏抜けを狙うものの、形にならずにただ裏へボールを送るという絵図が膨らみ。
その後は松原のロングスローも絡めますが、依然として苦境を変えられません。

盤石といったアルアインも、36分にMアルバルーシが足を攣らせてしまい続行不可能に。
バルマンを投入して破綻を防いだものの、42分に今度はラヒミ・ナデルの2名が同時に足を攣らせる事態となり、大舞台が招くダメージは深刻に。
そしてベンチは、ラヒミをそのまま継続させる事を選択し、ナデル→輪リードへの交代のみ。(44分)
ラヒミの存在感を最後まで残しておきたかったのでしょうが、流石にその後のラヒミは右サイド・下がり目の位置でのプレーに終始します。

しかしATに突入してすぐ、クアディオのヘッドでのクリアをラバがレイオフしたボールを、すかさずスルーパスを送ったラヒミ。
右ポケットを突いたこのパスにラバが走り込むのに対し、前に出てクリアの体勢に入るGK白坂。
しかしラバの強烈な走り込みを見て、切り返してのボール確保という選択肢が頭を過ったか、触れられず走りを止めなかったラバに追い抜かれ拾われてしまいます。
そして無人のゴールに悠々と蹴り込むラバ、マリノスにとっては致命的な追加点がアルアインに齎され。
厚別での試合の際も、札幌に同点に追いつかれたのちキックミスが目立っていた白坂。
その地の力の緩さが、最後の最後で露わになってしまったでしょうか。

後半のATも前半同様10分となるも、既に絶望的という状況のマリノス。
キックオフの前に再度倒れ込むラヒミに対し、遅延行為アピール混じりの異議を響かせるキューウェル監督に対し警告が付き出されるなど、イライラも募る状態を強いられ。

諦めずに前掛かりの姿勢を見せるマリノスに対し、尚もその背後を突きに掛かるアルアイン。
アルハシェミのラフなロングパスから、その跳ね返りをワンタッチで繋いでいき、収めたラバがエリア内中央を突く好機に持ち込み。
そして左への横パスから、受けたパラシオスがシュートを放つと、前に抜け出しコースを変えたラバがゴールを揺らします。
止めの止めという5点目で、栄冠の瞬間は既に揺るぎ無いものに。

意地を見せたいマリノスは、その後エドゥアルドのクリアに入れ替わったロペスが左ポケットを突く好機。
そしてカットインから放たれたシュート、GKエイサのセーブによるこぼれ球がゴールへ向かったものの、ライン寸前でバルマンが掻き出してゴールならず。
守備でも1点もののプレーで、スタンドのボルテージを上げるアルアイン。

最後にはアルアフバビが足を攣らせる状況も生まれながら、とうとう試合終了の笛が吹かれ。
思わぬといった2戦目のスコアにより、総計6-3で勝利したアルアインが優勝という結果になりました。

一方願い空しく……という結果のマリノス。
前回の冒頭で述べた通り、この大舞台を岡田武史監督の時代に経験出来ていたら、と考えてしまいますがそれは結果論であり。
過密日程を強いられ、既にリーグ戦も苦戦が続いているのが現状ですが、何とか再び同じ舞台に挑んで貰いたいものです。

サッカーランキング にほんブログ村 サッカーブログへ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする