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DAZN観戦 2022年J3リーグ第14節 愛媛FCvs鹿児島ユナイテッドFC

2022-07-01 16:32:14 | サッカー視聴記(2022年その他)

<愛媛スタメン> 4-4-2
GK 徳重
RSB 三原 CB 鈴木 CB 森下 LSB 内田
RSH 近藤 DH 横谷 DH 田中 LSH 小原
FW 松田 FW 進
<鹿児島スタメン> 4-2-3-1
GK 白坂
RSB 星 CB 広瀬 CB 岡本 LSB 薩川
DH 木村 DH 中原
RSH 五領 CH ロメロ・フランク LSH 米澤
FW 有田

開幕3連敗というスタートダッシュの失敗から、遅れを取り戻しつつある愛媛。
前節は上位の松本との撃ち合いを制し(3-2)た事で、昇格戦線に名乗りを上げんと意気軒昂といった所でしょうか。
最悪のスタートという結果は無かった事には出来ないものの、それを悔やんで足踏みするよりはずっと良い。
盤石とはいえないという状況ながら、前に進む覚悟が出来たようであり。

そんな中、この日の相手は前節に続き上位対決となるのは鹿児島。
これまでJ2の座を守ってきた者と、1シーズンのみJ2参戦した者との対決で、2019年に一度(2戦ですが)当たった事があるのみというカード。
実績的には愛媛に一日の長がありながら、それでも今季の鹿児島のサッカーの方が大人びた印象があり。
目下首位に立っているという成績もさる事ながら、従来貫いてきたポゼッションスタイルに加え、木村・有田・ロメロといった実績あるベテランが加わったのがその要因でしょうか。

最終ラインからボールを繋いでいくスタイルの鹿児島。
サイドバックに高い位置を取らせるのはデフォルトといった感じで、それに加えてハーフレーンに絞らせたうえで、ワイドをサイドハーフが位置取るのが基本形のようであり。
最近Jリーグで流行している4-3-3でのポゼッションとは一味も二味も違うやり方ですが、個人的にはこの日の鹿児島のように、SBがどんどん上がっていく形の方が好みであり。(どうでもいい)

そんな確固たる鹿児島のサッカーに対し、願わくば愛媛は序盤に出鼻を挫いて優位に立ちたい。
その思いが先に立つように、立ち上がりからロングボールを多用する攻撃を仕掛けていた愛媛ですが、それが前半8分に結実。
ゴールキックのロングフィードから、敵陣中央で拾った近藤が左へ展開し、スルーパスで奥を突いた進からのクロス。
ニアサイドで松田が囮となった所に、近藤がノーマークで合わせヘディングシュート。
ゴール左へと突き刺さり、電撃作戦が嵌った愛媛が先制します。
鹿児島ディフェンスに苦言を行うならば、近藤が中央でルーズボールを拾った時点で、彼がターゲットになる事を予測する読みが欲しい場面だったでしょうか。

早期にビハインドとなった鹿児島が浮足立ったか、その直後から腰を据えたポゼッションは影を潜め、激しいトランジションの応酬といった絵図になり。
こうなると愛媛にとってはしめたものという感じで、それが終わった際に愛媛が逆にボールを握って攻撃を仕掛けます。
最終ラインで繋ぐうちにSBを高い位置へと上げたうえで、人数を掛けて前進と、鹿児島のお株を奪うような攻めが目立ち。

反撃したい鹿児島も、持ち味を崩す事無く攻め込みますが、逆に愛媛の速攻を招き苦戦気味。
22分にはクリアボールを繋いで松田が裏へスルーパスを送る愛媛、近藤が走り込んだものの、岡本が必死にカバーして何とか防いだ鹿児島。
26分再びのカウンターで、パスカットした小原がすかさずスルーパスを送り、受けた松田がエリア内を突き。
そして近藤とのパス交換を経てエリア外へと出て、シュートを放ったもののGK白坂がキャッチ。

ここまで後手に回っていた鹿児島は直後の27分、GK白坂から左サイドで繋いで前進、米澤が有田のポストプレイを挟んでエリア内左を突きシュート。(ゴール右へ外れ)
以降攻撃権を支配するものの、ポゼッションスタイルにありがちな「フィニッシュまで辿り着けない」問題に悩まされるパターンに。
SHに逆足の選手(五領=左利き・米澤=右利き)を配置している影響もあり、SBが盛んに上がる形であっても、シュートを狙うのはSHと固定されている感があり。
そのため相手にとってはパスで翻弄されつつも、最後の局面でやらせないという意識で対処は容易となっていたでしょうか。

そうなると頼みは遠目からという感じで、40分左から薩川のクロスがクリアされるも、拾った五領から戻されたのち木村がミドルシュート。
エリア内で愛媛・森下がブロックし、跳ね返りを中原がシュートしますがふかしてしまい枠外に。
パスワークで相手ディフェンスをエリア内に固定させたうえで、こうしたミドルシュートで得点、ないしは紛れを起こしたい所。

相手に撃たせないディフェンスが光る愛媛ですが、攻撃となると、前半の終盤は自陣でボール奪取されるシーンが目立ち機能せず。
そのため、フィニッシュを浴びる事は少ないながらも専守を強いられる風でもあり。
しかし1点リードを保ったまま、何とか前半を終える事に成功します。

早めに追い付きたい鹿児島、ハーフタイムでの交代は無かったものの、目の色を変えて攻め込む必要性があり。
後半2分に左からのスローインを有田がスルー、ロメロ→米澤と経由しエリア内を突き、米澤がシュートを放ったもののゴール上へ外れ。
怒涛の攻撃を予感させる入りだったものの、以降愛媛が逆襲します。

4分には鹿児島と同じく左からのスローイン、進の倒れながらのポストワークを経て、中央を近藤がドリブルで持ち上がり最後は三原がシュート。(鹿児島・岡本がブロック)
6分には敵陣右サイドで近藤がパスを遮断し、松田のキープを経由してのラストパスから小原がシュート(GK白坂セーブ)と、ディフェンスでも積極性を発揮します。
反撃のためにはまずそのプレッシングをかわさなければならなくなった鹿児島。
8分に自陣左サイド深めから細かく繋ぎ、囲まれながらも何とかサイドを変え脱出して攻める(シュートには繋がらず)も、ここでエネルギーを浪費させられるようになれば中々好循環は得られず。
11分には愛媛にカウンターを浴びるといった所で、進を後ろから引っ張って阻止した星が反則・警告を受ける等、ビハインド故の苦しさ(攻め上がるも実らずにカウンターされる)が滲み出ます。

それでも攻撃権は支配したままの鹿児島。
サイドアタックだけでなく、対角線のロングボールも交えながら右サイド奥を突き、五領がクロスを上げるシーンを作り続け。
しかし切り返しが必須となる逆足からのクロスは、相手ディフェンスに時間を与える事となるので有効打にはならず、跳ね返され続けてしまいます。
15分にはドリブルで奥を突いた五領が切り返さずの右足でのクロスから右CKを得て、クロスの跳ね返りを逆サイドで拾った薩川がドリブルで切り込む所、愛媛・三原に反則を受け。(三原に警告)
この左サイド奥でのフリーキックから、キッカー木村はクロスと見せかけてエリア手前への横パスを選択し、走り込んだ薩川がシュートというサインプレー。
しかしゴール左へ外れてしまい、惜しい所で実らず。

防戦一方の愛媛は19分に動き、進→大澤に交代。
その後も鹿児島の攻撃が続き、22分には左サイドで奥を突いた米澤がカットイン、スイッチを経てロメロがシュートを放つもGK徳重がセーブ。
流れを変えられない中、じっとカウンターの機会を伺うといった感じの愛媛。
そして23分、鹿児島のCKからの攻撃をクリアしてそれが訪れ、拾った大澤が単騎でドリブル突破。
エリア手前で奪われシュートまではいけなかったものの、あわよくば2点目を狙うという姿勢はチームに勇気を与える物であり。

27分に愛媛のFKとなったタイミングで、双方選手交代。
鹿児島は有田・五領→山本・圓道へと交代、米澤が右SHへと移り。
愛媛は小原・横谷→大城・矢田へと交代。
これで布陣変更となったもののまずはFKからの攻撃、キッカー内田のニアを狙ったクロスがこぼれ、ファーサイドで森下がシュート。
ブロックされて尚も松田が走り込んでシュートするも、これもブロックに阻まれ。
直後(29分)にも右サイドで矢田のボール奪取から、大澤がエリア内右奥を突いてシュート(枠外)と、攻め立てる愛媛。
少ない攻撃機会からのフィニッシュ効率の高さを見せ付けた所で、変更した布陣をお披露目。
<後半27分からの愛媛> 3-4-2-1
GK 徳重
RCB 大城 CCB 鈴木 LCB 森下
RWB 三原 DH 矢田 DH 田中 LWB 内田
IH 近藤 IH 松田
FW 大澤
人数を厚くして、鹿児島のサイドアタックを鈍化させ守り切る体制に。

一方の鹿児島は31分にロメロ→牛之濱、37分に木村→野嶽へ交代と、時間が押し迫った事でベテラン勢がお役御免となっていき。
その前の交代で逆足のSHという布陣が終わった事で、左サイドでの圓道の突破力を押し出すシンプルな打開策に舵を取ります。

40分には、競り合いの際に岡本のユニフォームの袖が破れた事により、交換のため数的不利を強いられる事となった鹿児島。
その間をボールキープで何とかやり過ごし(岡本は42分に復帰)、最後の攻勢を掛けたい終盤戦へ。

しかし愛媛の守りの硬さの前に、後方から中原のミドルシュートを炸裂させるぐらいしか手立てが無くなり。
愛媛サイドも44分に最後の交代(松田→茂木)を果たし、その茂木が左サイドでボールキープし時間を使う場面も作り。
とうとうアディショナルタイムを迎えます。

そしてボールポゼッションから絶好機を作る鹿児島。
左→中央→右へとサイドを移したのち、米澤のスルーパスに走り込んだ野嶽が奥からグラウンダーでクロスを入れ。
ニアサイドに走り込んだ牛之濱には合わずも、クリアされたボールに星が走り込んでエリア内右からシュート。
しかしGK徳重がファインセーブと渾身の攻撃も実らず、万策尽きた格好となりました。

愛媛が時間を使う流れへと移行し、左サイドで大澤が縦突破を仕掛けて反則を受けてのFKを得。
そこでキッカー内田が遅延行為で警告を貰うも、既に勝利への道筋は出来上がり。
無事に逃げ切りを果たし、立て続けに上位陣を破る結果を得た愛媛。
泥臭い戦いで制した事で、何としてでもJ2復帰を成し遂げる覚悟は定まったでしょうか。

コメント
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