ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2022年J2リーグ第24節 大分トリニータvsジェフユナイテッド千葉

2022-07-04 16:02:03 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の千葉の記事はこちら(22節・大宮戦、1-1)
※前回の大分の記事はこちら(16節・熊本戦、1-2)

<前節からの変更>

千葉=GK新井章太が退場処分、さらに熊谷アンドリューが累積警告で2人を出場停止により欠く事に。GKには3節からずっとサブに入っていた松原が(リーグ戦では)プロ初出場・ボランチには小林祐介が8試合ぶりのスタメン。この2人以外入れ替えは無く、空いたベンチにはGK鈴木椋大の他、故障から復帰した米倉が入る。

大分=ボランチの一角が弓場→下田へと入れ替え。この1人のみに留まり、ベンチメンバーも不動。

スタメン

過去2年とは異なり、飲水タイムを取り入れるかどうかという瀬戸際に差し掛かってきた夏場の試合。
ここ大分の本拠地・昭和電工ドームは、スタジアムの構造に拠る湿度の高さもあり、消耗は一層問題になると思われましたがこの日は取り入れずとなりました。

そんな中、千葉を迎えての一戦。
前回対戦時(13節)とはともにシステムを弄って迎えた結果、大分が3バック(3-4-2-1)・千葉が4バック(4-4-2)と、逆のフォーメーションで相対する事となりました。
前回は大分が力の差を見せ付けた(3-0)、というような内容と結果でしたが、入れ替わってもそれが継続されるかどうか。

試合開始から、櫻川ソロモン・ブワニカ啓太の大型2トップを活かすロングボール主体の攻撃で立ち回る千葉。
それに対し大分は守備で反則を量産してしまい、そこからのフリーキックによる放り込みがメインの好機となります。
開始前のインタビューで大分・下平隆宏監督の口から「(千葉の)セットプレーに気を付けたい」と語られていましたが、正直これだけ簡単にセットプレーを与えてしまっていては、どんなに注意していても決壊するのは時間の問題であり。
千葉サイドが浅い位置からでも放り込みを選択するのも影響し、FK・コーナーキックで押し込まれ。
前半4分にクロスのこぼれ球を見木がミドルシュート(枠外)、7分にはCKからのクロスをチャンミンギュがヘディングシュート(枠外)と攻め立てます。

一方大分の攻撃は、可変しない3バックから、先日の天皇杯3回戦の先制シーンのような藤本の裏抜けを狙うロングパス主体の立ち上がり。
ゴールキックもロングボールをメインとする、GK高木駿を中心としたビルドアップのイメージからはかけ離れたサッカーを展開し。
自身のホーム故に、その環境を考慮した省エネを重視した立ち回りだったでしょうか。
12分には左からのクロスが流れての二次攻撃で、右サイドから井上のダイレクトクロスに長沢が合わせヘディングシュートも枠を捉えられず。

そんな立ち上がりを経て、スコアを動かしたのはやはり千葉のセットプレーでした。
13分に縦パスを収めた櫻川が大分・坂に反則を受け、右サイド・かなり手前からのFK。
キッカー田口のクロスを中央で櫻川と新井一耀が合わせにいくも触れず、しかしファーサイドに走り込んでいたチャンミンギュが足下で合わせ、ゴールにねじ入れ。
立ち上がりからの形を継続し、結果を出す事に成功した千葉。

先制された大分。
前述の天皇杯3回戦以降、その際のメンバーをミックスさせて挑んでいる近況ですが、それが良くないのかボールを運べずに苦戦。
3バックとボランチの可変の無さは変わらずで、そこを千葉の2トップに容易に切られており、結果無理目の縦パスを入れて攻撃権を失うという繰り返しとなり。
GK高木駿がもっと前に出るか、ボランチが1人降りるかして対策したい所でしたが、あまり動きの無かった前半。
ここでも省エネの意識が伺えたものの、逆に守備で圧力を受けるのが目立ったとありそれは吉か凶か。

そんな訳で、先制後も千葉ペースが変わらずに推移。
28分には田口のパスカットから素早く前へ運び、風間の戻しを受けた田口がミドルシュートを放たんと、足を振った所を大分・長沢に倒されて反則。
中欧・エリアからやや手前という絶好の位置でのFKとなり、キッカー田口は直接シュートを放ったものの、壁の前に位置取るチャンミンギュに当たって枠外に。
33分には敵陣深めでボールカットした小林祐の右へのスルーパスから、ブワニカのクロスがファーサイドに上がると、櫻川が跳び込んで合わせましたが枠を捉えられず。

自陣でのボールロストも目立ち、リズムを掴めない大分。
救いは左サイドの藤本で、彼を活かして奥を突いて何度か好機を作るも、挽回までには至りません。
逆に千葉は39分にカウンターで見木が中央突破からスルーパスを送り、受けた櫻川がエリア内へ進入、右へ流れてシュートを放つも大分・坂のブロックに阻まれ追加点はならず。
終盤を迎えてセットプレー攻勢の流れを得た大分でしたが、アディショナルタイムでのCKで、ポジションの取り合いで長沢らがヒートアップ。
小競り合いで時間を浪費してしまうなど、依然としてリズムを掴めない展開に苛立ちを隠せずといった感じでした。
結局そのCKのクロスがクリアされた所で、前半終了の笛が吹かれます。

中盤からの展開力を補うように、ハーフタイムで大分は保田→弓場へと交代。
小林裕紀や羽田が不在な現状、ドイスボランチは下田・弓場・保田の3人で回している感がありますが、HTで早くも手を入れて来ました。(前節は後半15分で交代)

ボールが落ち着かない入りとなった後半ですが、千葉が西久保の長いスローインで主導権を握り。
敵陣でのロングスローだけで無く、浅い位置からの長い飛距離を投げ込んで距離を稼ぐ方策が、ダブルポストというべき2トップを抱えている状況では非常に有効でした。

千葉の流れを切りたい大分は、後半4分にこちらも長沢を目掛けたロングパスからの落としを経て、右へ展開ののち井上がクロス。
これをファーサイドで藤本がボレーで合わせましたが、ブロックに阻まれ。
以降も千葉の攻撃を凌ぎ、その間隙を突いて同点を狙いたい所でしたが、それは果たせずに終わってしまいます。
8分にゴールキックから繋いで攻め込まんとしますが、自陣で阻まれてボールの奪い合いに。
そして千葉ボールになってしまうと、見木の櫻川へのラストパスにトランジションが間に合わず、エリア内右からの櫻川のシュートがゴールに突き刺さり。
ここでGKからのビルドアップで好機を作れれば……という所で、逆に痛すぎる追加点となってしまいました。

流れを変えたい大分、10分に2枚替えを敢行し中川・井上→野村・増山へと交代。
天皇杯で良いプレーを見せていた増山とともに、野村のボールの引き出しを交えて反撃体制を作ります。

これ以降ビルドアップの際、3バックの前で構えるのは弓場1人となり、下田が出口を務める役回りへと変更。
野村と共に動き回り、千葉ディフェンスを翻弄する形が出来始めました。

しかし千葉も、反則を受けてセットプレーから好機を作る流れは止まず。
16分にはFKからの攻撃が途切れるも、西久保のロングスローからチャンミンギュフリック→新井一ヘディングシュートと決定機。(ゴール左へ外れ)
押し込みながらも、その流れで3点目を与えるのだけは避けたい大分。
迎えた17分、中央から前進しエリア手前まで進んだのち、左へ展開してスルーパスで奥を突き三竿がクロス。
そして長沢がニアサイド方向へ走り込みながら合わせ、ヘディングシュートでゴールネットを揺らし。
反撃の狼煙を上げる1点が入りました。

同点にせんと尚も攻める大分、すっかりGKから細かく繋ぐビルドアップを取り戻し。
それでも千葉にセットプレーを与える流れは変わらず、18分には右サイド最奥で櫻川と坂の競り合いの末、坂が反則を取られFK。
これをキッカー田口はマイナスのクロスを選択し、風間がダイレクトでシュートを放ちましたが枠外に。

しかし前半から優勢だった千葉は、スタミナ浪費という避けて通れない問題を無意識に脇に置いてしまっていたでしょうか。
大分の盛り返しが始まると、それが露呈してしまい後手に回る守備が目立ち。
2トップへの収まりも悪くなり、大分の怒涛の攻撃を許す土壌が出来上がってしまいます。
25分には敵陣で野村がパスカット、渡邉が左へ展開した所に小林祐にアフターチャージを受けて反則・警告。
この直接FK(左ハーフレーン・エリアからやや手前)を下田が狙ったものの、壁を直撃してしまいモノに出来ず。
尚も主導権を握る大分は31分左サイドから攻撃、一旦は奪われるもクリアボールを拾って二次攻撃、エリア内左へのスルーパスに走り込んだ下田がグラウンダーでクロス。
ニアで跳び込んだ野村には合わずも、ファーサイドで増山が走り込んでシュート、ニアサイドをぶち抜いたかに見えましたがGK松原がライン寸前でキャッチ。
これをラインを割ったとして、大分サイドがゴールをアピールしますが実りません。

さらに33分に渡邉→呉屋へと交代し、手を緩めない大分。
36分には野村のボレーシュートがゴール前でブロックされるなど、ゴールまで後一歩という所で運気が無い状況でもあり。
リードを保ちたい千葉はようやく手を打ち、風間→米倉へと交代すると共に、3バック(3-5-2)へとシフトします。
しかしここでFWを変えなかったのは守備面で疑問手であり、その隙を突かれたのが38分。

右センターバックの上夷が持ち上がったのちにロングパス、これを長沢が落として好機に繋げ、エリア内左から藤本のグラウンダーでのクロス。
呉屋が合わせにいき、千葉・新井一ともつれて上空へこぼれたボールがゴールバーに当たって跳ね返り。
すかさず詰めた呉屋のヘディングシュートがゴールネットを揺らし、とうとう追い付いた大分。

リードを吐き出してしまった千葉、守備固めの布陣としたものの今更変えられず。
その後何とかセットプレー攻勢に入り、再び西久保のロングスローで好機を作らんとしましたが、今度はそれが裏目に。
41分、左から投げ入れられたボールをGK高木駿が直接パンチング、拾った大分が逆襲します。
一旦は梅崎(藤本と交代で出場・40分)のパスがカットされるも、千葉のパスミスを拾った長沢がドリブルに入り数的有利の速攻に。
そしてスルーパスを受けてエリア内へ進入した呉屋、巧みにボールを置いた末のシュートが右サイドネットを捉え。
ジョーカーに相応しい2ゴールで、逆転を齎した呉屋。

一方ついに逆転されてしまった千葉、残り少ない時間では出来る事は少なく。
それでも2度目の交代カードに手を付けたのがAT突入後(ブワニカ・小林祐→川又・高木俊幸)と、手立ては全て打ったというような試合で無かったのはベンチワークの反省材料となりそうですが。
これに加えて新井一を前線に上げ、FKは自陣からでも放り込みを選択するなど、パワープレイの姿勢で反撃を試み。
しかし実る事は無く、逆に大分・呉屋が左サイド奥を突く事数度と、時間稼ぎのシーンも作られてしまい。
さらに終了間際に最後のカードを使う(秋山・櫻川→福満・佐久間)など、自分達から時計を進める手法となってしまいました。

結局3-2のまま、大分が逆転で勝利を手繰り寄せて勝ち点3をゲット。
千葉は無敗が7戦で途切れ、初出場のGK松原にとっても苦い試合となるなど、苦しい陣容のなか退潮を予感させそうな試合となり。
出場停止者が復帰する手筈の次節、早々と断ち切れるかが重要となりそうです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする