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ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

2020年J2リーグ・開幕前の編成の雑感~4

2020-02-05 16:25:59 | 雑記

その1 その2 その3

移籍情報についてはこちらを参照

・徳島ヴォルティス

プレーオフで最後まで残ったものの、結局昇格は果たせずに終わった徳島。その反動で個人昇格する選手が多数出ると予想し、その通りに梶川・野村・内田裕・杉本と4人がJ1クラブへ移籍。ヨルディ・バイスのレンタル終了も相成って再び作り直しを余儀なくされそうなオフとなったが、J1昇格が見えて来たという自信からか、選手獲得にも積極的に動いた。
まず梶川が抜けた正GKの穴には、ヴェルディの正GKであった上福元を獲得してすかさずカバー。足元の技術という点からも、徳島のサッカーを継続するにはベターな人選であった。
マリノスからドゥシャンを獲得、これもバイスの後釜を期待しての補強だろう。チアゴ・マルチンスと同時期に入団したものの、DFの柱となったチアゴとは対照的に出場機会を失っていただけに、反発力には期待が持てそう。
名古屋からレンタルで獲得した杉森・榎本は判断材料(前年の出場)が少なく不透明だが、逆にJ2下位の栃木からの移籍ながら、西谷・浜下の両選手には攻撃に厚みを持たせる人材としてある程度の計算が持てそう。金沢で点取り屋として活躍したFW垣田も同様である。(個人的には浜下の飛躍に期待)
密かな懸念であったリカルド・ロドリゲス監督の去就も残留で落ち着き、今季も試行錯誤の下、昇格争いに絡むシーズンとなると予想する。ちなみに新たに10番を付けたのが渡井とは少々意外だった。

・愛媛FC

神谷・下川・野澤とレンタル期間終了に伴いチームを離れたが、GK岡本に吉田眞・茂木を完全移籍させるのに成功。川村と長沼は期間延長で今季も在籍と、レンタル制度も巧くチーム強化の一手として加えている、そんな印象を受けた今オフ。(少なくとも乱発気味の松本や福岡よりは)
獲得選手を見ると、横谷・渡邊一はかつて愛媛に在籍した経験を持つベテラン。西岡大志は現所属・西岡大輝の弟と、ノスタルジックかつ縁故感が漂う動きとなった。まあこの辺は、監督・川井健太氏も現役時代は兄弟選手の一員だったので気にする事でも無いだろうが。
前年の終盤は川村をボランチとして定着させたいという思想が垣間見え、それを継続させるべくのレンタル延長だろうが、レンタル元はJ1の広島。そして思い浮かぶのが、3年間磐田にレンタルで出した後現在中盤の要となっている川辺であり、川村がその路線を歩むのは十分考えられる。
一方の長沼(彼もレンタル元は広島)は、五輪イヤーの今季に代表へのアピールを考慮しての延長と言われている。J1の方でも杉岡(湘南→鹿島)など五輪世代の動向が注目された今オフ、長沼の選択は吉と出るだろうか。

・アビスパ福岡

新監督に前年水戸の長谷部茂利氏を招聘、その流れで今オフに「長谷部アビスパ」へと変貌を始めた印象。象徴的なのが水戸から獲得した前で、彼に前年と同様心臓的役割を担わせつつ、チームを徐々に変えていくのだろう。
前年のレンタル組が一斉に抜け(8人)、再び6人の選手をレンタルで獲得。抜けた選手で完全なレギュラーといえたのは石原・加藤・初瀬ぐらいであったが、この所完全移籍への移行が殆ど行えていない(最近では亀川(現長崎)と駒野(現今治)ぐらい?)辺り、その場凌ぎ・下手な鉄砲感を増幅させている。
それはともかく、今季もレンタル補強組はそこそこ戦力になりそうな顔ぶれ。前年と違い育成型は皆無なので、そろそろ活躍→完全移籍で獲得の流れを作りたい所だが。
DF陣が5人放出、しかも石原・初瀬・ウォンドゥジェとレギュラー陣が居なくなり、輪湖・篠原・實藤が居るとはいえ再編はここからになると予想。新戦力の他、2年目の三國ケネディエブスの飛躍はなるだろうか。

・ギラヴァンツ北九州

3年間の雌伏の時(J3)を経て、J2に戻る事に成功。元来地力はあるクラブで、J1ライセンスが無い(当時)にも拘わらずにプレーオフ圏内に入る(2014年・5位)という珍事を最初に達成したチームでもある。
J3に関しては全く観ていないので不明だが、編成を見てみると、J1からのレンタルで在籍している選手が多く、今季にかけて多数期間延長。そしてチーム得点王の町野に至っては完全移籍させる事に成功しており、地味ながら確実なチーム強化を果たしている、という雑感。
その流れに沿ってか、今季も3人レンタルで獲得。唯一の完全移籍での獲得が斧澤で、J1上位クラブに在籍していた(ただし出場はU23チームが殆どだが)実力を発揮できるか。
それでも助っ人が1人も居ない状況はどう考えているだろうか。もちろん下手に獲得すれば財政を圧迫するだけだが……。攻撃面では町野・高橋大・ディサロ燦シルバーノの若手トリオに、ベテランの池元が絡み得点源を形成しており、その形は下手に崩したくないという事か。

・V・ファーレン長崎

新人市場は、JFAアカデミー福島から2名獲得と、元代表コーチである手倉森誠監督らしい人選。
大方の予想通り呉屋は残せずだったが(柏移籍なためレンタル元のガンバの方が痛手だろうか、それともまだ一美(横浜FCに育成型レンタル)が居るからいいやなんて思っているのか)、秋野とビクトル・イバルボを完全移籍させ、カイオ・セザールは期間延長で残留。
秋野とカイオのドイスボランチは年齢的にも鉄板だろうが、さらに加藤大をレンタルで獲得するなど補強に余念が無いセントラルMF。前年天皇杯準決勝で見せたシステム変更(4-4-2→3-4-2-1)があるかもしれない。それにしても、磯村・加藤大と元新潟のキャプテンが2人揃うなんて……。
各ポジションの獲得選手の数はバランスがとれているが、テコ入れ感が強いのはセンターバック。フレイレ・二見とJ1プレイヤーの獲得に成功。徳永・角田が既に大ベテランの域なので補強は当然といえば当然だが、この2人の獲得で一気に強化されたはず……かどうかは開幕になってみるまで解らないが。
後は富樫の獲得か。J1でもそこそこ実績を挙げながら、前年初のJ2でのプレイとなった町田では今一つに終わってしまっただけに、奮起を期待したい所。

・FC琉球

シーズン終了と同時に、一気に10人以上も退団選手を発表。1年目の選手(井口・福井凛・与那城・花房)に対しても容赦無く断行した辺り、自分みたいな人間は「小野獲得でかかったコストカットかな……」という事を思ってしまったものである。
前年の夏の移籍期間にも主力の引き抜きに苦しんでいたが、今オフも上門・徳元が岡山に移籍、夏の増谷に続き短い間に岡山へ3人も出してしまう破目に。
DFに関しては、サイドバックに沼田を当てはめ、新助っ人タヴァレスが当たるのを祈りつつ、既存の岡崎・福井諒との相乗効果を図るという青写真だろうか。李栄直(リヨンジ)が割って入れるかどうかも注目で、前年終盤は構想外のような扱いを受けていたが、新天地ではポゼッションスタイルへの適合は見せられるだろうか。
MFは小野をはじめ風間兄弟・上里と揃っているが、FWは数も質も明らかに不足。実績はあるが既にベテランの阿部だけでは物足りない補強、ここに助っ人を当てはめるべきだとは思うが、上記の予算面を考慮すると厳しそうか。


個人昇格した男達~2020年開幕前・その3

2020-02-04 16:47:07 | 雑記

その1 その2

まだまだレンタル絡みの話は続く。

<レンタル元に帰らず移籍した選手達>

・櫛引一紀(名古屋→大宮→広島) DF 前年の成績 18試合・1620分出場 得点1
札幌でキャリアをスタートさせ、2012年にはJ1で10試合出場。しかし2度目の昇格を経験した後の札幌ではプレーする事は無く、2017年に名古屋にレンタルで移籍。
名古屋でも昇格に貢献したのだが、翌2018年のJ1での戦いは彼にとって苦難の道となり、守備組織が脆弱な当時のチーム状況で序盤の8連敗に被ってしまう(古巣札幌戦でオウンゴールとかあったね)と、夏の大型補強の後はサブに転落した。そして前年も出場は1試合に留まり、移籍を選択。
元々能力的には問題無く、3バックの右センターバックで25節以降フル出場。攻撃参加も積極的で、主にイッペイ・シノヅカの右サイドアタックに絡む事数多と充実。
それが目に留まり広島が獲得に動き、移籍。レンタルの間に監督が代わった(風間八宏→マッシモ・フィッカデンティ)とはいえ、確かに名古屋復帰では負のイメージを抱えてのプレーとなりそう。これが正解と成績で証明する事は出来るだろうか。

・宮大樹(神戸→水戸→鳥栖) DF 12試合・925分出場 得点2
まさにCBをやるべきポテンシャルを持つ選手で、北本・渡部の後釜として期待されての入団。前年も期待(11試合出場)を受けたが、夏の大型補強であっさりと有耶無耶になり、水戸へレンタル。
折りしも伊藤がマリノスに引き抜かれた直後の水戸なので、定着するのにそれほど時間は掛からず、ストロングヘッダーとしてチームの昇格争いを支えた。
ただ、ロングパスでのビルドアップが目立っていたので、CBに繋ぐのを求める神戸では使い所に困るタイプなのも納得。鳥栖移籍は彼にとってステップアップになると素直に信じたい。

・島村拓弥(京都→ブラジルリーグ→セレッソ) MF リーグ戦では出場無し
J2→海外2部→J1というやや特殊な経歴でJ1の舞台へ。京都ユース出身だが、2年目の2018年岐阜へレンタル(4試合出場)と、「若手はレンタルに出して成長させる」という路線に乗っかる。
すると前年、ブラジル2部のロンドリーナECというクラブへ、同じユース出身の江川・荻野とともに修行に渡る事に。そこで「パラナ州選手権」という大会でかなりの活躍を見せたらしい。
すると今季は、チームに戻った江川らを尻目に島村はJ1のセレッソに。J2→J1へのレンタルという珍しい図式で、活躍すれば完全移籍になる事が濃厚だろう。ただしセレッソの選手層を考えると厳しい道のりだろうが。

・一美和成(ガンバ→京都→横浜FC) FW 36試合・2499分出場 得点17
特別指定での加入先は熊本(現J3)だったが、横取りなのか内定先はガンバに。J3(U-23)で結果を出しつつJ1の場も経験と、ゆったりながらも確実な成長曲線を描いていたが、京都へ育成型レンタルとなった前年が運命を加速させる……とは言い過ぎか。
開幕当初はサブに留まっていたが、初スタメンとなった8節で2得点を挙げ、14節から3試合連続得点を挙げると以降はCFとして定着。3トップのCFとして得点・ポストプレイで攻撃の中心を担い、自身もチームも快進撃。
まさに我が世の春というシーズンとなったが、その間にガンバのFW事情は激変。宇佐美・パトリックの復帰で層は厚くなり、ガンバに復帰しても出番は限られるのは明白な状況。クラブは再度育成型レンタルという手法を取り、今季はJ1に上がりたての横浜FCで戦う事に。1トップの戦術には合うだろうが、ここにもイバ・皆川とライバルが多く、勝ち抜く事が出来るか。

・呉屋大翔(ガンバ→長崎→柏) FW 36試合・2927分出場 得点22
大卒でガンバに入団。当時は争奪戦となったらしくその能力は高く、1年目(2016年)から14試合出場・1得点とそれなりの活躍。しかし殻を破れずレンタル移籍となった2018年、移籍先の徳島で不振と暗転。
そしてレンタルバックとなった前年だが、開幕早々に長崎に再度レンタル。今度は軌道に乗り、ほど無くしてチームの点取り屋へと飛躍した。13節から7試合連続得点という大爆発、その後もゴールを奪い続け、最終的には日本人最多得点となる大活躍を魅せた。
しかし前年の長崎は途中から、ボール支配を重視したサッカーへと移り変わり。そのため「呉屋目掛けてロングパス」という手段は減っていき、本人の思惑と方針のズレが窺えた。ビクトル・イバルボ、秋野が完全移籍へ移行するのを尻目に、手放す事となったのはそんな背景からかも知れない。(単に予算面からなのかも知れないが)

・小林友希(神戸→町田→横浜FC) DF 15試合・1350分出場
神戸ユースからの生え抜き。こうして見ると神戸の育成組織は中々優秀なのが窺えるが、トップにそれを生かす意識があるのかは依然不透明な状況。
宮とともに理想的なCBとして育成されるべき素材なはずだが、それは他クラブに任せる道を選んだようで、前年途中にレンタル。28節以降全試合にフル出場と、初めて纏まった出場機会を得る。その間町田は厳しい残留争いを戦い、引き分けの試合が激増した辺り貢献度は低くなかったのだろう。
レンタル期間は終了したが、クラブは再びレンタルを選択し、今度はJ1・横浜FCへと移籍。果たして神戸に戻る日は何時になるのか、それとも永遠に来ないのだろうか。

・神谷優太(湘南→愛媛→柏) FW(MF?) 36試合・2857分出場 得点6
ヴェルディの下部組織だったが、ユース時に編入(日出高校→青森山田高校)した事で縁切れとなったか、プロ入りの際は湘南の門を叩く。1年目からJ1で出場するも、2018年からはレンタルで愛媛入り。
その背景には代表を目指す程のポテンシャルを持っており、アピールの場を増やすべくの移籍劇だったのだろう。なお愛媛には同じく代表入りを狙う長沼もレンタルで在籍しており、環境的にベターな選択といえた。
前年は数字こそ伸ばしたものの、山瀬の加入でオプションが増えた事もあり、やや希薄となった印象を受けた。それでも多数のレンタル組では最上位の成績であったが、下川とともに移籍を選ぶ事となった。柏はJ1に上がりたてなものの、選手層の厚さは健在で五輪出場をアピールするにはヘビーな状況だが、目標達成を果たしたい。

以下閑話休題、その1からの続きです。

<完全移籍を果たした選手達>

・レオナルド(新潟→浦和) FW 38試合・3100分出場 得点28
前年のJ2得点王、その栄光を引っ提げて今季ついにJ1へ。その前にはJ3(鳥取)で得点王に輝くという経歴であり、2年連続の個人昇格。
個人的には、今季マリノスに完全移籍になったオナイウ阿道ぐらい(2018年J2山口で22得点→2019年J1大分で10得点)に、「能力は発揮したが、壁にもぶつかった」というような活躍具合になると予想。得点力に関しては文句無いレオナルドだが、ボールが回って来ないと仕事が出来ないタイプ。そしてその「FWへボールを回す」という能力に疑問符が付くのが前年の浦和なので、双方現状維持ならば苦戦は必至となるであろう。
しかし今季の浦和は戦術・フォーメーション変更を示唆しているらしく、彼を活かせるようなサッカーに生まれ変わる可能性もあり。まずは開幕を待とうと思う。

・戸嶋祥郎(新潟→柏) MF 34試合・2984分出場 得点1
ボランチとして地味ながらチームを支えた、レオナルドの派手な活躍の影に隠れがちなシーズンであったが、移籍劇もその傾向が窺えたのは気のせいか。
大卒で入団し、1年目(2018年)から終始レギュラー扱いで前年シーズン終了まで突っ走った新潟でのプロ生活。その能力の高さ故、J1クラブに引き抜かれるのは自然な成り行きだともいえる。
移籍先の柏だが、ボランチの層はやや手薄で、大谷・三原とベテランは居てもそれが逆に不安なポイントだった。よってヒシャルジソンの相方としてレギュラー定着・活躍の可能性は十分だ。

・山本義道(金沢→マリノス) DF 40試合・3599分出場 得点3
戸嶋はコンスタントに出場を重ねた選手だったが、急成長を遂げた選手に対しても「個人昇格」の食指は容赦無い近年。
典型的なストロングヘッダータイプのCBらしく、1年目は12試合・1得点に留まったものの、2年目となった前年はレギュラー定着。自身だけでなく周囲も長身選手が揃い踏みの金沢というチーム内で、DFながら3得点も記録した。
ただ金沢はポゼッションに全く拘らないチームなので、その真逆といえるマリノスが獲得に走ったのはやや謎。密かに足元は巧いのか、それともまだ若いこの時期に魔改造を仕込もうとするのか。

・香川勇気(長崎→大分) DF 32試合・2671分出場 得点4
戸嶋・山本は2年で「昇格」したが、苦労を重ねてようやくそれを果たせた選手も当然居る。
攻撃的な左SBとして山口の戦術にマッチしたが、2017年のチーム低迷・監督交代(上野展裕→カルロス・マジョール)で行き場を失い、その年の夏に所属を長崎に移す。クラブが初のJ1昇格を果たす中で故障もあり満足に出番無く過ごしていたが、2018年再び夏の移籍でヴェルディへとレンタル、そこで主力に成長してようやくマイナスイメージを払拭。
再び長崎に戻った前年。左SBとして活躍を魅せたものの、終盤の米田の躍進で立場は微妙なものになっていたのだろう。米田は右SBだが、経験豊富な亀川が両方出来る選手なので、どうしても誰かがあぶれる構成に。そんな状況でのJ1クラブからのオファーはまさに渡りに船。大分は3バックが基調の現在だが、WBとしてマッチできるだろうか。

・三幸秀稔(山口→湘南) MF 42試合・3779分出場 得点1
苦労の重ね具合ならば、経歴だけで言えば彼に勝るものは無いであろう。甲府でスタートしたプロ生活、その際にJ1も経験したが、故障で数字はほとんど残せず。その後J3の相模原で1年プレー、これで復活したと思い込んだか、個人昇格すべくオフのトライアウトに参加したものの果たせず浪人生活となってしまう。
そして翌年の2度目のトライアウト、何とか山口への入団が決まり、1年目から主力で活躍。そして2018年~前年終了まで欠場試合は僅か1試合と、欠かせないボランチに定着という復活劇を演じた。
移籍先の湘南は「エレベータークラブ」の域を出ず、彼の前途はまだまだ不透明だが、一度どん底を味わった男の強みを出せるかどうか。

・前貴之(山口→マリノス) DF 37試合・3302分出場 得点2
札幌民には有名な前兄弟。兄・貴之はこの度J1に返り咲き、弟の寛之も水戸で昇格しても良いパフォーマンスを見せていたが、長谷部茂利監督恋しと言わんばかりに福岡移籍となり、兄弟違うカテゴリーで挑む今季。
札幌でJ1出場も経験(2012年)していたが、次第に出番を失い山口にレンタルで移籍したのが2017年。するといきなり自己ベストの出場記録を叩き出し、完全移籍となり山口選手としてのレールに乗る。
能力的には3バック・4バック双方で、ディフェンスラインを安定して任せられる人材。SBとCB両方が出来る能力は貴重で、そのためマリノスではオプション的な扱いになるだろうが、ハイレベルな攻撃的サッカーをするクラブなので、その中で殻を破る事があればあるいは。

・菊池流帆(山口→神戸) DF 35試合・2974分出場 得点3
驚異的なフィジカルを前年J2で見せ付けた大卒新人。僅か1年でJ1への切符を掴んだが、あの強靭な身体からのディフェンス力と、数多の先輩選手に立ち向かうメンタルの強さは、J1でも即戦力になれる可能性大である。
岩手県・釜石市からの初のJリーガーでもあり、育成年代に直面した東日本大震災という苦境を乗り越え……とは月並みな表現だが、地元のためにもJ1という舞台でも活躍が期待される。
ただし近年の神戸はCBというポジションも外注が目立ち、菊池が割って入る余地があるかどうか不安は隠せないが。

・吉田舜(群馬→大分) GK 34試合・3060分出場(J3)
締めはJ3→J1へと飛び級した選手をば。
埼玉・熊谷市出身で、隣県の群馬へと入団したのが前年……の前に、特別指定として相模原に加入していたのが2017年。
時は流れ、正GKとして全試合出場と実力を見せ付けた前年。そしてクラブはJ2昇格し、今季はJ2の舞台で戦うと思いきや目を付けた大分が獲得、一気に2つ昇格を果たした吉田。
若い時期での正GKとして思い浮かぶのが広島に在籍する大迫で、前年クラブやユース代表で存在感を発揮し、A代表のGKとしての階段を上っている最中である。吉田も大分で正GKになる事があれば、その道がぼんやりと見えるかもしれない。

・高澤優也(群馬→大分) FW 27試合・1779分出場 得点17(J3)
大学時代、JFL・流経大ドラゴンズ龍ヶ崎の選手として出場を重ねる。JFL上位のレベルは決してJ3と並んでも謙遜無く、そこで経験を積んだ高澤、新人としてJ3に挑んだ前年早速活躍を魅せるのは訳の無い事だった、とは言い過ぎか。
ともかく点取り屋として結果を出し、群馬のJ2昇格に貢献した高澤。その活躍が大分強化部の目に留まる事となったのだろう、吉田とともに2ランクアップ。
大分はとにかく人材を活かしきる事がアイデンティティのクラブで、前年は「J2オールスター」と言わんばかりの選手編成ながら一桁順位を確保。そして今季はJ3にも目を付け始めるなど、方針にブレは見られない。その中で高澤は活躍し、J1選手としてキャリアを積めるだろうか。

・堀田大暉(福島→湘南) GK 33試合・2970分出場(J3)
仙台ユースに属するも昇格は果たせず、大学(東海大学)に進んだものの、J3でのキャリアのスタートを強いられる。しかも1年目にトレーニングの際頭部に大怪我を負い、出遅れも強いられる。
そんな窮状から掴んだ福島の正GKの座。前年はチームに2人もコリアンGKがレンタルで加入(キムミンジュン・イユノ)してきたが、2人が血も涙もない2番手争いを繰り広げるのを尻目に、正GKをキープ。
シーズン後に湘南は、レンタルに送ったキムミンジュンを戻すのでは無く、堀田獲得という手を選んだ。苦難を乗り越えた末に待っていたのはJ1への飛び級というご褒美だったが、ここからが勝負だ。


2020年J2リーグ・開幕前の編成の雑感~3

2020-02-03 18:45:50 | 雑記

その1 その2

移籍情報についてはこちらを参照

・ツエーゲン金沢

レンタル組が一斉に戻ってしまう中、山根・長谷川は何とか期間延長という形で残留。それでも新人を6人も組み込む補強策となった。(高安・本塚は既に特別指定として在籍、高安は前年リーグ戦にも出場)
山本・沼田とDFのレギュラーを引き抜かれる苦しい状況となったが、恐らくは若い石尾と高安を組み込む算段なのだろう。レンタルながら下川・山田・ホドルフォを獲得するなど補強にも余念は無い。
MFは加藤が抜かれたのみで穴は小さいが、FWはレンタル組(垣田・小松・クルーニー)が抜けた影響で一気に手薄に、特に長身選手が居なくなってしまったのは痛手である。鹿児島からルカオを獲り、ポストプレイヤーの代役としての期待を掛けるのだろうが……。
全体的に様変わりが必至で苦戦が予想されるが、このクラブのアイデンティティは監督(柳下正明氏)の存在といえるので、お手並み拝見である。

・ジュビロ磐田

2015年以来のJ2。田口・川又・大久保と揃って退団、アダイウトンの移籍も相成り新たなチームの形を作らなければならない時期が到来……というのは、前年夏の中村の移籍時からの問題でもあるのだが。
そんな時に合わせてレンタル組の小川航・中野・石田・伊藤を戻す事が出来たのは朗報で、特に復帰していきなり9番を背負う事となった小川航に飛躍の期待が掛かる。
前年監督が代わる事2度(代行監督・小林稔氏も含めると3度)と不安定ぶりは明らかで、その影響はDF陣の大幅入れ替えに表れる事に。成長が期待されていた大南が柏に獲られたのは痛手だが、その柏から中川を獲り返すなど補強策で奮戦。新助っ人のファン・フォルリンがどれだけやるかは不透明だが、新潟でレギュラーだった大武を獲り、経験豊富な大井・藤田が残っているのでJ2を戦ううえでは不安は小さそうである。
助っ人事情はというと、アダイウトンの他にGKカミンスキーとDFファビオが退団。ムサエフとルキアンそしてエベシリオが残留し、加入したのはフォルリンの他FWにルリーニャ。ルキアンと比べて背が小さいので、スピード型だと推測すると、タイプが逆で噛み合うであろうルキアンと共に2トップに収まるならば、小川航の前途はどうなるであろうか……。

・京都サンガFC

新スタジアム完成に合わせ、何としてでも昇格を、というフロントの思惑が形となって表れているクラブ。前年大活躍の仙頭・小屋松のコンビが揃って個人昇格するなど選手流出はおびただしいが、反面加入選手は豊富かつ計算が立つものばかり。監督交代もあり、この大幅な入れ替えは賛否あれど、節目ならではでこれで良かったんだなというのが今の所の感想。
新監督・實吉礼忠氏がどんなサッカーをやるかは解らないが、FW登録の選手が少なめ(4人)なので、前年のような3トップは無さそう……と予想していたら、キャンプで4-3-3の形も練習しているらしい。そうなるとウイングにはMFの誰かを当てはめる寸法だろうか。
ピーター・ウタカは周知の通り、前年は甲府のストライカー。李も合わせて獲得するなど経験面では盤石で、不安は年齢の高さ。ここは既存戦力の宮吉が巧くカバーする事に期待したい。また甲府からは曽根田も獲得しており、ウタカとの相性を考慮すると良い補強策だ。
前年失速の一因となった守備陣も強化、田中マルクス闘莉王の引退を機に、稼働率の悪い選手をなで斬り。目玉となるのがヨルディ・バイスの完全移籍での獲得で、さらにサイドバックの補強も欠かさず。森脇は明らかな攻撃型の選手であり、ディフェンス強化としては飯田の方が戦力になりそう。
若手の頭数を揃える事も怠らず。ブラジルから帰ってきた江川・荻野がどう絡んでくるのかも気になるが、現実的には福岡・上夷ら2年目の選手の成長待ちが望まれるか。

・ファジアーノ岡山

元琉球選手を集めよという名目でもあるのか、今オフも上門・徳元と補強。昨年夏に獲った増谷も完全移籍させ、これで前琉球の選手は4人となった。
主力の一森・仲間がJ1クラブに個人昇格。正GK格の一森の後釜を考えなければならないが、サブの金山(前年8試合出場)か、あるいはレンタルの繰り返しという流浪の旅を経てやって来たポープ・ウィリアムか。名前の格好良さの割にはこれまで出場機会は限られていたポープ、そろそろ目に見える実績が欲しい所だが。(ポープは日本国籍である、念のため)
松本からパウリーニョを獲得。前年はJ1で最も出場数が多いシーズンとなったが、再びJ2へ、さらには移籍を選択。これで日本では6クラブ目というキャリアで、白井とともに仲間の穴を埋める活躍は出来るだろうか。
前述の京都とは逆にFW登録の選手がやたら多く、その数12人。いかにイヨンジェと組む2トップに難儀していたかが窺える数字で、新加入の上門・清水は決定的な人材とはいえず、今季もそれは続きそうである。(まあサイドハーフもこなせる人材も多いのだが)

・レノファ山口FC

移籍期間初期から主力の移籍が目立ったクラブで、菊池・前・三幸・山下が移籍。小野原に至ってはポルトガル(2部)に移籍である。これも典型的な「育てて売る」クラブを地でいく運営を行っているからで、ブレの無いチーム編成の努力には頭を下げざるを得ないが、安定した成績を維持するのは難しそうである。ちなみにユースから昇格を果たした伊東、これがクラブ初の昇格との事。
その伊東を含め、5人抜けたDFに対して5人を獲得。菊池が去って大宮から菊地を獲得、その大宮も菊地が去って湘南から菊地を獲得しているのだから実にややこしい。それはともかく、その5人のうち3人が新人と、次なる菊池の発掘・成長に力を注いでいる節が窺える。
多用しているレンタル移籍では、前年からは高・川井を期間延長で残し、石田・宮代などその他の選手は諦め。そして今オフで新たに5人レンタルで獲得。FWの獲得が多めなのは、今季こそ3トップの戦術を定着させようとしているのだろうか。
逆に1人の獲得に留まったMFだが、その1人とは前年の栃木残留の立役者といえるヘニキ、しかも完全移籍である。山口ではFWで起用される事は無さそうなので、本来のボランチ(センターバックも出来るらしい)定着を目指す。三幸が抜け、佐藤が晩年の域に入ってきたポジションだけに、八面六臂の活躍を見たい。

その4へ続く


2020年J2リーグ・開幕前の編成の雑感~2

2020-02-01 18:36:24 | 雑記

その1

移籍情報についてはこちらを参照

・ジェフユナイテッド千葉

前年のルヴァンカップMVP男・GK新井を獲得し順風だと思われた補強戦線だが、全体的には出入りは少なく。新監督・尹晶煥(ユンジョンファン)氏の手腕を信じきり、既存選手の底上げを重視といった所か。
それにしては30歳代の選手が多く、世代交代の難しさとともに、尹氏の激しいトレーニングについていけるのかなど不安は尽きない。
レンタルから完全移籍へ移したのが5人と最多。いずれも前年場数を踏んでいる選手だけに(J2内では)資本力豊かなクラブだけあって当然なのだろうが、GK鈴木は新井の加入で立場が厳しくなり、増嶋・米倉はベテラン、クレーベは運動量が少なく尹氏のサッカーについていけるかという懸念と、今季全幅の信頼を寄せるには疑問符が付く選手が多い。
磐田を退団した田口と川又が加入。田口は攻撃力はJ1レベルのボランチだが、今の千葉にはアンカータイプの方が必要なはず。川又も点取り屋はクレーベ・船山と揃っているうえ、FWの高齢化を加速させる恐れがあり、チームの強度を上げる補強になるかは疑問。逆にまだ若い山下は攻撃力もさる事ながら、前線で走り回れ守備も出来る存在で尹サッカーに理想的な補強。
いずれにせよ、今季の昇格争いには尹氏の成功が絶対条件となる事は間違いなさそうだ。

・東京ヴェルディ

磐田を退団となった大久保の加入が注目された……のだが、正直必要な選手なのか?ポイントゲッターにレアンドロ・小池・林(レンタルから復帰)とベテラン選手が多い編成だから……。まあレアンドロのフル稼働が難しいので、彼の代役としては機能しそう。FWなのに頻繁に降りて来る所とか
2年間正GKとして君臨した上福元が移籍。元からGKの編成に苦難しているクラブであり、1番を背負う柴崎は晩年という年齢(37歳)なので、新戦力は必須という状況。そして採った策はブラジル人助っ人の獲得(マテウス)であり、ここにきてヴェルディも近年の助っ人GK躍進の流れに乗っかる事となったか。
シーズン中、ビルドアップの精度に不満気な様相であった永井秀樹監督(ハーフタイムで大胆な選手交代を幾度も行っていた辺り)、やはりDF陣にメスを入れた。4人退団に対して高橋・福村(J3鳥取でレギュラー)を獲得、ユースから昇格の馬場(前年は2種登録)に、2021年加入内定済みの大卒・深澤と整えつつある。
山形から獲得した井出は4-1-2-3の何処に当て嵌められるだろうか。ウイングかサイドハーフか、といった所だが、山形とは全く違うヴェルディのサッカーに順応し飛躍する姿が見たい。

・FC町田ゼルビア

再任後6年間に渡ってチームを率いた相馬直樹監督が退任、新たな監督はというと、これまた再任となるランコ・ポポヴィッチ氏。セルビア国籍である彼に連れられたのか、セルビア人助っ人2人(ステファン・スチェポビッチ、アレン・マソビッチ)の加入も決定した。
正GK増田が広島にレンタルバックされ、その穴は湘南から秋元をすかさずレンタルで獲って埋める。センターバックも小林・藤井と2枚が抜けた穴に、レンタルで水本を獲得(余談だが30台半ばという年齢なのに連続でレンタル移籍を経験する水本、広島での立ち位置はどうなっているのだろう)。それでもDF陣は層が薄い(MF登録の奥山・佐野を含めて8人)という印象で、既存戦力の大谷・深津・下坂・酒井の奮起に期待。
守備陣に比べ、ロメロ・フランクと富樫が抜けたぐらいと動きは少なかった攻撃陣。助っ人2人の他、J1クラブからレンタルの吉尾や高江がどうチームに変化を与えていくか。
それにしても、GK廣末を除く国内移籍選手は皆レンタルでの獲得(5人)。大手スポンサー(サイバーエージェント)が付いても、安定して完全移籍で獲得する力を付けるのは未だ時間がかかりそうである。

・ヴァンフォーレ甲府

水戸とともに、「退団選手だけで前年のレギュラーが組める」クラブとなってしまった感がある今オフ(GK以外)。プレーオフ進出目前の状況で、早めに未だ働ける退団選手を発表(小椋・田中・佐藤洸など)した事が仇となったのだろうか。個人昇格の小出・佐藤和以外は他のJ2クラブへの移籍と、選手個々の気持ちかクラブの意図(若返りか?)かは不明だが、再編を余儀なくされる事となったオフ。
元大宮のFWラファエルを獲得したが、既に36歳の大ベテランで活躍できるかは不透明。ジュニオール・バホスをレンタルバックし、唯一残ったドゥドゥとともに今季も前線は助っ人3人を揃える事には成功したが、それでも伊藤彰監督は今季4バックを取り入れる事を示唆するなど、前年と同じ戦いは難しそうだ。
完全移籍の選手も、藤田・松田と既に元クラブを退団した選手のプールからの獲得が目立つ。ただ松田は前年も福岡でバリバリ働けていたので、これは拾い物。攻守に渡るハードワークが健在ならばレギュラー定着は現実的。

・松本山雅FC

前年ホームグロウン制度の違反という編成上の問題が発生したが、J2降格したためその影響は無くなった(今季もJ1の場合、A契約選手の登録枠が2つ減らされる予定だった)。
そんな「J1定着を焦って土台作りを怠る」ような編成の雰囲気が醸し出される松本(まあ原因は下部組織が脆弱な点だろうが)。選手の成長はレンタルで他クラブに任せる……という大雑把な手法が目立ち、今季の段階でレンタル中の選手は9人(このうちレアンドロ・ペレイラは明らかに育成目的では無いだろうが)。加入選手のうち3人がレンタルバック(塚川・山本龍・榎本)。育成以外でも他クラブからレンタルでの獲得が3人、レンタルから完全移籍させたのが1人という具合にレンタル制度をフル活用。
そんなつぎはぎぶりが目立つチーム編成のなか、GKには守田移籍の穴を埋めるべく圍を完全移籍で獲得。前年はセレッソの控えだったがJ2ではレギュラークラスであり、正GKの座を期待されての獲得なのは明白。
監督も交代し(反町康晴→布啓一郎)、どんな布陣・戦術で挑むのかは不明。3人加えた助っ人を軸にするのだろうか。新加入では無いが、前年9月に加入しながら殆ど出番は無かった(3試合)イズマとともに、チーム力を上げる存在になれるか。

・アルビレックス新潟

てっきり10番を背負うのは秋山だと思っていたが、本間が10番となった。
それはともかくとして、得点王のレオナルドが移籍となっても泰然自若という雰囲気で、新たな助っ人を加える事4人(復帰のロメロ・フランクは日本国籍持ち、念のため)。その中でもインド・Iリーグという聴き慣れない場から獲得したペドロ・マンジーが目を引くが、インド以前はスペインリーグ3部で活躍してきた選手。
しかし外国人枠の関係か、カウエとフランシスは一旦は契約更新したもののチームを離れる結末に。特に前年途中からキャプテンに就任したカウエ、これで6人連続キャプテンの移籍となってしまった。それでも契約解除前に新キャプテンが決まった(堀米・シルビーニョの2人体制らしい)のがまだしもの事か。
契約満了で退団となっていた田中が再契約、福岡でレンタル終了した加藤は再びレンタルで移籍と、腑に落ちない要素の方が若干強かったというオフ。地味にセンターラインの大武・戸嶋の移籍も痛そうだが、このマイナスの穴埋めは前年から引き継ぐ若手の成長と、新監督の手腕次第か。

その3その4へ続く


個人昇格した男達~2020年開幕前・その2

2020-01-31 18:42:29 | 雑記

その1

話は脱線し、レンタルバックでJ1に戻って来た選手を取り上げます。
どう見ても「昇格とはいえない」ような選手も少なくないのはご愛敬。

<レンタル移籍から戻って来た選手達>

・柳貴博(FC東京⇔山形FC東京→山形→仙台) DF 前年の成績 28試合・2023分出場 得点2
育成年代のうちにFWからコンバート、その影響で生まれた長身サイドバックで、ポテンシャルは計り知れず……という逸材。
FC東京ではJ3(U-23)の域を出ず、前年山形に育成型レンタルでやって来た。シーズン序盤こそ出番は少なかったが、16節で初のスタメン出場を果たしてからは主力として活躍、山形は3バックであり右ウイングバックで機能した。
そして戻って来た今季、修行の成果を発揮できるか注目したいが、右SBに居る室屋の壁は厚くどうなるか。
※2/19追記-仙台へのレンタル移籍が発表されました

・秋山大地(セレッソ⇔山形) MF 4試合・67分出場
前年夏にセレッソから移ったボランチ。それまでにも愛媛にレンタルの経験を持つも、際立った成績は残せず(2017年の12試合出場が最多)。
そして今季、移籍してきて3試合目の25節でスタメン出場。大ベテラン・本田の代役ボランチとして期待されたがチームは敗戦、自身もハーフタイムで交代と結果を出せず。結局スタメンはこの1試合のみだった。
不本意な成績のままでのレンタルバック。正直J1で飛躍するイメージは浮かばないが、今夏に再度レンタルになるかも。

・浅野雄也(広島⇔水戸) MF 34試合・1172分出場 得点4
海外でA代表定着を狙う浅野拓磨の弟として注目され、今回のレンタル復帰の際は、広島の公式HPに兄・拓磨(海外に渡る前は広島)のコメントまで載る事となった。
主にスーパーサブとして働き、中盤はスタメン出場も増加。しかし夏の移籍で小川・福満の獲得があった事で、アタッカーとしての価値が薄れ尻すぼみで1年を終えたという印象だった。
その経緯も特殊で、前年水戸に入団→夏に広島へ完全移籍→レンタルで水戸移籍、という形で水戸で1年間プレーというもの。広島の縁故採用的な側面が窺えるが、兄弟揃って海外移籍という夢のような事が現実になるように、という願掛けの意味もあるだろうか。

・中坂勇哉(神戸⇔京都) MF 7試合・161分出場 得点1
神戸ユースからの生え抜きで順調に出場機会を増やしていたが、クラブの大型補強のあおりを受けて暗転。2018年途中は未出場のまま海外へレンタル移籍(スペイン3部)、戻って来た前年も起用される事は殆ど無く、今夏再びレンタル。
初出場の30節でいきなり得点を挙げ、鬱憤を晴らす移籍劇となるかと思われたが、その後鳴かず飛ばずでシーズン終了。そして再び神戸に戻ったが、今季も期待薄である。ACLなどで出番を得れれば良いが。

・西村恭史(清水⇔岡山) MF 出場無し
清水ではリーグ戦未出場。高卒2年目と若く、チームが残留争いの渦中にあった事もあり、育成型でJ2へ。
しかし岡山でも出番は無く終わり(天皇杯で1試合出場)、清水に戻る事に。再びレンタルに出されるのは時間の問題だろうが、まずはまとまった場数が欲しい所だ。

・後藤雅明(湘南⇔金沢) GK 3試合・270分出場
湘南には上の立場に秋元・冨居が控えており、前年金沢へレンタル。しかしここにも白井がドッシリ構えていた。
背番号1を背負ったものの、出場は3試合に留まった。早々の2節でスタメン機会を得るなど期待はされていたのだろうが……。
帰ってきた湘南は、秋元が町田へレンタルされて若干手薄になり、チャンスはあるか。

・新井栄聡(清水⇔金沢) GK 出場無し
清水ではリーグ戦未出場の大卒2年目。3試合でベンチ入り(いずれも白井欠場時)したものの出番は無く終わった。
育成型だったため、当然ながら清水へ復帰。GKは再編の真っ只中であり、チャンスは無きにしも非ず。

・山田寛人(セレッソ⇔琉球セレッソ→琉球→仙台) FW 10試合・772分出場 得点2
J3(U-23)では点取り屋として活躍していた前年。セレッソに鈴木を引き抜かれた琉球が、穴埋めに選んだのが同チームの山田であり、入れ替わるように育成型でレンタル。
2得点とそれなりに結果は出たが、同時期の上原の大活躍に後塵を拝した格好となってしまった。セレッソに帰還したものの、ブルーノ・メンデスが残留、都倉も復帰してくる今季も状況は苦しいだろう。
※2/7追記-仙台へのレンタル移籍が発表されました

・永石拓海(セレッソ⇔山口) GK 出場無し
大学2年時に鳥栖に特別指定で在籍(出場無し)も内定には至らず、4年時にセレッソに内定という変わり種。
レンタル元でもレンタル先でも出場は無く、セレッソに復帰。にも拘らずずっと背番号1を背負っているのは、多大な期待を受けているのか、それとも1番の価値はもはや無きに等しいのか。

・佐々木匠(仙台⇔山口) MF 22試合・1636分出場 得点3
レンタル所属が3クラブも続いた男。最初の徳島では活躍は無かったが、2018年讃岐で40試合出場・4得点と躍進。そして前年は山口でさらなる成長を期待されたが、数字的には伸び悩み。
小柄な身体が仇となったのだろうか、シーズン途中にはボランチでの出場も目立ち、讃岐で見せた攻撃の中心的役割はあまり果たす事は無く、終盤には出番すら失った。
それでも今季は(今の所は)仙台に復帰。折しも監督交代が行われたクラブであり、チャンスをモノにしたい。

・宮代大聖(川崎⇔山口) FW 19試合・1413分出場 得点2
川崎では史上初の「高校3年時でのプロ契約」となった選手だが、層の厚さで出番は皆無、前年夏の移籍期間早々に育成型レンタル。
加入直後から早速CFとして起用され、素材の良さを見せ付ける。しかしポストプレイヤーとしては機能しても得点には中々恵まれず、スタメン10試合目でようやく初ゴール(34節)。
2得点は物足りない成績ながら、初めてプロの場で足跡を付けられたのは進歩。川崎という厳しい競争の場を勝ち抜く事は可能だろうか。

・石原広教(湘南⇔福岡) DF 37試合・2963分出場
湘南ユースの生え抜き。2種登録されてからというもの激しくJ1⇔J2とカテゴリが入れ替わる中、石原自身も中々成績を伸ばせず、前年にレンタル移籍。
リーグ序盤は定まらない戦術のあおりを受け、警告を貰う事多数で出番も安定せず。しかしその期間を乗り切ると、ほぼ安定してWB(SB)のポジションを確保。初瀬が加わってからも、脅かされる事は殆ど無く1年を乗り切った。
もし湘南がJ2落ちしていたら戻る事はあっただろうか、そんな事を考えさせられる福岡でのシーズンであり、継続する事は出来るか。

・初瀬亮(神戸⇔福岡) DF 9試合・801分出場
2017年にはA代表も経験(ただし出場は無し)した逸材。代表入りへの意欲旺盛という感じで、出番を求めてガンバ→神戸と渡り歩いたが、酒井の加入で出番を失うと前年9月に育成型レンタルで福岡入り。
WBなら両サイドをこなせる利便性で、リーグ終盤での加入ながら石原と双翼を担う。またプレースキック役も務めるなどその能力を見せ付けたが、チームが下位低迷していたのもあり大きな活躍は出来ず。
そして神戸で迎える今季、初のACL出場でアピールの場も増えるはずだが、代表復帰への足掛かりを作れるか。

・前川大河(セレッソ⇔福岡) MF 40試合・2209分出場 得点2
喜田とともにセレッソから育成型でやって来た。それにしては出場数に大差が付いたものだが。セレッソに入団当初(2015年)はJ2で、その後徳島に3年間レンタルされて福岡に至るという経歴なので、J1経験は無し。
セントラルMFとして起用されたが、攻撃の方にウェイトがある選手らしく、チームが監督交代を機に守備的にシフトすると存在感は希薄に。それでも37節で魅せたスーパーミドルなど潜在能力を発揮した試合もあり、成績的にもっと伸びても良かった。
レンタル生活の最中にセレッソはJ1上位レベルのクラブに飛躍。その中でのハイレベルな争いに打ち勝つ事は難しそうだが、キッカケが欲しい。

・喜田陽(セレッソ⇔福岡) MF 10試合・420分出場
前川とともに(以下同文)。セレッソ時代はJ3(U-23)での出場のみで、J2へとカテゴリをアップ(?)させて挑んだ前年。
しかし徳島での経験を生かし主力に収まった前川と比べ、チョイ役に留まる事となった福岡での生活。中盤に4試合スタメンで出る機会を得たものの、その4試合は全敗とツキにも恵まれずという1年だった。
前川でも苦しそうなJ1での戦い、喜田が割り込む余地はあるのだろうか。

・茶島雄介(広島⇔千葉) MF 22試合・1268分出場 得点1
広島ユースの後は大学に進み、卒業後広島入り。プロ入り後も順調に上昇曲線を描いていたが、2017年のチームの落ち込みとともに出番を減らし、翌年から千葉でのプレーとなる。
レンタル1年目の2018年こそ39試合に出場したが、前年は開幕スタメンもそこで故障・途中退場したのが躓きの始まりで、復帰後も主力として扱われる事は無く、終盤は完全に出番を失った。
千葉移籍当初は右SBが主だったが、本来は攻撃的なMF。前年はチームの低迷もあり、「何処でも起用できない」ような状況であったが、戻った広島が彼を生かすポジションは何処になるか。

・増田卓也(広島⇔町田) GK 38試合・3420分出場
広島では西川(現浦和)・林の壁に阻まれ、2017年よりレンタル生活の路線に。2年間長崎でプレーした後、前年は町田へ。
能力は確かでありあっさりと正GKの座を掴んだが、チームは低迷とアンバランスさが目立ち、増田自身も夏場にサブに転落した時期を作ってしまった(その際のスタメンは福井)。
レンタルバックを組み込みつつの編成な今季の広島、川辺の活躍で味を占めたのだろうか。

・山内寛史(セレッソ⇔町田) FW 17試合・619分出場 得点1
典型的な長身FWで、セレッソから2018年9月に育成型レンタルで移籍。それでも8試合出場・無得点に留まったが、期間延長で前年も町田でプレー。
しかし長身FWが揃っている(中島・富樫)中で価値を見出すのは難しく、開幕当初こそレギュラー扱いだったが結果を出せずに終わった。正直延長せずにセレッソU-23で戦った方が良かったかな、という1年になってしまった。

・平川怜(FC東京⇔鹿児島) MF 7試合・371分出場
日本人でクラブ史上最年少でリーグ戦デビュー、という輝かしい冠言葉が付いた選手。ただし2017年・2018年と出場はともに1試合のみで、前年も1試合出場と不遇をかこい、夏場にレンタル。
しかしクラブは残留争い真っ只中の鹿児島。加入当初は起用されていたが、出場7試合いずれも未勝利に終わったうえ、7試合目の34節に負傷で前半途中交代、以降は出場無く終わった。
結局鹿児島はJ3降格し、育成型だったため平川はFC東京に舞い戻り。成長したのかどうかは非常に疑問だが、やるしかない。

・アンジュンス(セレッソ⇔鹿児島) GK 36試合・3240分出場
韓国ユース代表経験も持ち、次代のA代表を狙う立場。となるとライバルは札幌のクソンユン辺りで、彼もセレッソ選手経験を持ち、そのセレッソには現A代表のキムジンヒョンが在籍……と、韓国代表GK=セレッソという関係が浮かび上がる。
セレッソでは出場無く移籍先で活躍、というのはクソンユンと同じ。ただし彼はレンタルであり、2年間鹿児島のゴールを守り続けたのち今季帰還。
となると、前年最終盤に鹿児島の正GKが大西に挿げ代わっていたのは、レンタルバックは既定路線だったのだろうか。代表入りを目指すならば、他クラブに移籍した方が近そうだが果たして。

・市丸瑞希(ガンバ⇔岐阜) MF 14試合・740分出場
将来を期待されるボランチだが、トップチームの層の厚さを破れず、前年は育成型で岐阜へレンタル。
しかし岐阜は残留争い、しかも最下位からの脱出を図るクラブという事が災いしたか、レギュラーに定着する事は無く。スタメンの機会は少なくなかったものの、やはり敗戦が込むと選手の序列も激しく入れ替わるのが常であり、36節を最後に起用される事は無かった。
そろそろJ1でも纏まった出場数を残さないと後が無い立場になってきたが、大ベテラン・遠藤の牙城を脅かせるかどうか。

・高畑奎汰(大分⇔鳥取) DF 12試合・988分出場 得点1(J3)
ユース出身の期待の星で、序盤はJ1という舞台でも出場していたが(6試合・296分)、定着には至らずJ3へと戦いの場を移す。
左SBが本職(かつてはMFだったとの事だが)故、大分の3バックに適応するにはWBか左CBに活路を見出す事をしなければならず、新人には厳しい難易度。
そして鳥取である程度の結果を残し帰ってきた高畑、今季は大分に順応なるか。

・イユノ(仙台⇔福島仙台→福島→仙台→ガンバ) GK 出場無し(J3)
韓国から練習生として日本にやって来て、高校を中退し入団を決意。韓国人GKは能力的に信頼がおけるものだが、シュミット・ダニエル(現ベルギー)の壁は厚い仙台なので出場無く、前年福島へレンタル。
しかし福島もキムミンジュンという、湘南からレンタルで来ていた同胞選手が所属。そのキムミンジュンと2番手の座を争い、ベンチ入りの数では上回ったが結局出場無く終わった。
そしてレンタルバックとなったが、シュミットは既に居ないものの、ヤクブ・スウォヴィクがガッチリ正GKの座に就いている仙台、出番はあるのだろうか。
※3/7追記-ガンバへのレンタル移籍が発表されました

・宮本航汰(清水⇔岐阜) MF 25試合・2149分出場 得点1
清水ユースからの生え抜きで、早くからレンタル路線へ向かう事を余儀なくされた。長崎で2年間過ごした後、今度は岐阜で2年間過ごし、この度帰還。
岐阜時代は主力として定着したが、前年は故障だったのかフルには活躍出来ず。前半の8連敗はあまり被らずに済んだが、その後もチームは低空飛行を続け、宮本は出場こそ重ねるが降格へと向かうチームを救う事はならなかった。
それでもJ2で場数を踏んで戻って来た宮本、チーム再編の真っ只中な清水で飛躍を狙う。

・市川暉記(横浜FC⇔鳥取) GK 10試合・900分出場(J3)
横浜FCからレンタルで出された際はJ2だったが、鳥取で戦っている間にクラブはJ1昇格、そしてレンタルバックでJ1の舞台に立つ……かどうかはかなり厳しい。
前年の鳥取は正GKが固定できず、市川の他は北野が12試合・井上が12試合。しかもシーズン後は3人とも退団し、今季も苦労する事が予想される。
それはともかく今季の市川だが、正GKの南が最晩年とはいえ、清水から六反を補強しており立場的には相変わらず。

・安永玲央(横浜FC⇔富山) MF 2試合・15分出場(J3)
ユースを経てトップチームに昇格したが、齊藤光の台頭を成す術も無く見送った後、自身は夏場にレンタル。
しかしその悔しさをバネにする事は、この出場記録では皆無だったと言わざるを得ないだろう。育成型だったため戻って来たが、恐らく今季も途中でレンタルになるのではなかろうか。それをチャンスと捉えられるか。

その3へ続きます