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2020年J2リーグ・開幕前の編成の雑感~3

2020-02-03 18:45:50 | 雑記

その1 その2

移籍情報についてはこちらを参照

・ツエーゲン金沢

レンタル組が一斉に戻ってしまう中、山根・長谷川は何とか期間延長という形で残留。それでも新人を6人も組み込む補強策となった。(高安・本塚は既に特別指定として在籍、高安は前年リーグ戦にも出場)
山本・沼田とDFのレギュラーを引き抜かれる苦しい状況となったが、恐らくは若い石尾と高安を組み込む算段なのだろう。レンタルながら下川・山田・ホドルフォを獲得するなど補強にも余念は無い。
MFは加藤が抜かれたのみで穴は小さいが、FWはレンタル組(垣田・小松・クルーニー)が抜けた影響で一気に手薄に、特に長身選手が居なくなってしまったのは痛手である。鹿児島からルカオを獲り、ポストプレイヤーの代役としての期待を掛けるのだろうが……。
全体的に様変わりが必至で苦戦が予想されるが、このクラブのアイデンティティは監督(柳下正明氏)の存在といえるので、お手並み拝見である。

・ジュビロ磐田

2015年以来のJ2。田口・川又・大久保と揃って退団、アダイウトンの移籍も相成り新たなチームの形を作らなければならない時期が到来……というのは、前年夏の中村の移籍時からの問題でもあるのだが。
そんな時に合わせてレンタル組の小川航・中野・石田・伊藤を戻す事が出来たのは朗報で、特に復帰していきなり9番を背負う事となった小川航に飛躍の期待が掛かる。
前年監督が代わる事2度(代行監督・小林稔氏も含めると3度)と不安定ぶりは明らかで、その影響はDF陣の大幅入れ替えに表れる事に。成長が期待されていた大南が柏に獲られたのは痛手だが、その柏から中川を獲り返すなど補強策で奮戦。新助っ人のファン・フォルリンがどれだけやるかは不透明だが、新潟でレギュラーだった大武を獲り、経験豊富な大井・藤田が残っているのでJ2を戦ううえでは不安は小さそうである。
助っ人事情はというと、アダイウトンの他にGKカミンスキーとDFファビオが退団。ムサエフとルキアンそしてエベシリオが残留し、加入したのはフォルリンの他FWにルリーニャ。ルキアンと比べて背が小さいので、スピード型だと推測すると、タイプが逆で噛み合うであろうルキアンと共に2トップに収まるならば、小川航の前途はどうなるであろうか……。

・京都サンガFC

新スタジアム完成に合わせ、何としてでも昇格を、というフロントの思惑が形となって表れているクラブ。前年大活躍の仙頭・小屋松のコンビが揃って個人昇格するなど選手流出はおびただしいが、反面加入選手は豊富かつ計算が立つものばかり。監督交代もあり、この大幅な入れ替えは賛否あれど、節目ならではでこれで良かったんだなというのが今の所の感想。
新監督・實吉礼忠氏がどんなサッカーをやるかは解らないが、FW登録の選手が少なめ(4人)なので、前年のような3トップは無さそう……と予想していたら、キャンプで4-3-3の形も練習しているらしい。そうなるとウイングにはMFの誰かを当てはめる寸法だろうか。
ピーター・ウタカは周知の通り、前年は甲府のストライカー。李も合わせて獲得するなど経験面では盤石で、不安は年齢の高さ。ここは既存戦力の宮吉が巧くカバーする事に期待したい。また甲府からは曽根田も獲得しており、ウタカとの相性を考慮すると良い補強策だ。
前年失速の一因となった守備陣も強化、田中マルクス闘莉王の引退を機に、稼働率の悪い選手をなで斬り。目玉となるのがヨルディ・バイスの完全移籍での獲得で、さらにサイドバックの補強も欠かさず。森脇は明らかな攻撃型の選手であり、ディフェンス強化としては飯田の方が戦力になりそう。
若手の頭数を揃える事も怠らず。ブラジルから帰ってきた江川・荻野がどう絡んでくるのかも気になるが、現実的には福岡・上夷ら2年目の選手の成長待ちが望まれるか。

・ファジアーノ岡山

元琉球選手を集めよという名目でもあるのか、今オフも上門・徳元と補強。昨年夏に獲った増谷も完全移籍させ、これで前琉球の選手は4人となった。
主力の一森・仲間がJ1クラブに個人昇格。正GK格の一森の後釜を考えなければならないが、サブの金山(前年8試合出場)か、あるいはレンタルの繰り返しという流浪の旅を経てやって来たポープ・ウィリアムか。名前の格好良さの割にはこれまで出場機会は限られていたポープ、そろそろ目に見える実績が欲しい所だが。(ポープは日本国籍である、念のため)
松本からパウリーニョを獲得。前年はJ1で最も出場数が多いシーズンとなったが、再びJ2へ、さらには移籍を選択。これで日本では6クラブ目というキャリアで、白井とともに仲間の穴を埋める活躍は出来るだろうか。
前述の京都とは逆にFW登録の選手がやたら多く、その数12人。いかにイヨンジェと組む2トップに難儀していたかが窺える数字で、新加入の上門・清水は決定的な人材とはいえず、今季もそれは続きそうである。(まあサイドハーフもこなせる人材も多いのだが)

・レノファ山口FC

移籍期間初期から主力の移籍が目立ったクラブで、菊池・前・三幸・山下が移籍。小野原に至ってはポルトガル(2部)に移籍である。これも典型的な「育てて売る」クラブを地でいく運営を行っているからで、ブレの無いチーム編成の努力には頭を下げざるを得ないが、安定した成績を維持するのは難しそうである。ちなみにユースから昇格を果たした伊東、これがクラブ初の昇格との事。
その伊東を含め、5人抜けたDFに対して5人を獲得。菊池が去って大宮から菊地を獲得、その大宮も菊地が去って湘南から菊地を獲得しているのだから実にややこしい。それはともかく、その5人のうち3人が新人と、次なる菊池の発掘・成長に力を注いでいる節が窺える。
多用しているレンタル移籍では、前年からは高・川井を期間延長で残し、石田・宮代などその他の選手は諦め。そして今オフで新たに5人レンタルで獲得。FWの獲得が多めなのは、今季こそ3トップの戦術を定着させようとしているのだろうか。
逆に1人の獲得に留まったMFだが、その1人とは前年の栃木残留の立役者といえるヘニキ、しかも完全移籍である。山口ではFWで起用される事は無さそうなので、本来のボランチ(センターバックも出来るらしい)定着を目指す。三幸が抜け、佐藤が晩年の域に入ってきたポジションだけに、八面六臂の活躍を見たい。

その4へ続く

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