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ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第31節 大宮アルディージャvsSC相模原

2021-09-29 16:07:09 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の大宮の記事はこちら(29節・愛媛戦、3-3)
※前回の相模原の記事はこちら(22節・琉球戦、1-0)
※前回の両クラブの対戦はこちら(4節・相模原 2-1 大宮)
※夏の移籍情報についてはこちら

相模原・高木琢也監督が、前年まで指揮を執っていた大宮との対決。
今季のJ2各クラブは監督交代により、こうした「因縁の対決」が偶然ながら生まれる事数多となっています。
対戦相手の大宮・霜田正浩監督も、今季初勝利が古巣の山口との一戦だった事が印象的。

お互いに最終ラインでポゼッションしつつ、攻撃を組み立てていくサッカー。
J2下位という立場ながらもこうした組織的な攻撃を落とし込んでいる辺り、「ポゼッションスタイル」は既に高貴なものでは無くなっている現代、といった所でしょうか。
ただしそれは表裏一体で、良く言えば「個の力の欠如を組織力でカバーする」でしょうが、悪く言うならば「ポゼッションだけでは上を目指せない」という事でもあり。
お互いに監督交代を経ているシーズンだけに、まだ発展の余地はありそうですが……。

最終ラインで繋ぎつつ、中央センターバックの木村のロングフィードも利用して形を作っていく相模原。
前半2分に早速、木村のロングパスを受けた藤本がエリア内に進入する好機を作りましたが、GK南に抑えられ撃てず。

しかし5分に大宮の攻撃、パスカットした相模原・夛田にプレッシングを掛けてコーナーキックをゲット。
その右CKはショートコーナーから、柴山がカットインからミドルシュート(枠外)と変化を付けると、以降ペースを握る事に成功します。
10分には左サイドから松本のロングパスが、相模原のクリアミスで河田に繋がって敵陣で攻撃。
河田のスルーパスを受けた黒川が左へ叩き、受けてエリア内へ入った柴山がまたもシュートしますがGK竹重のセーブに阻まれ。
13分も中央で河田のポストプレイを経た菊地がシュート(ブロックされCKに)し、得た左CKでも好機。
キッカー松本のニアのクロスを黒川がフリック、ファーサイドへ流れたボールを馬渡がシュート体勢に入るもディフェンスでこぼれ、西村の戻しを経てエリア外から小島がシュート。(ブロック)
組織力が同程度ならば個の力で勝る方が有利、と言わんばかりの攻勢を掛けた第1クォーターの大宮。

しかし時間経過とともに、大宮の攻撃にも対応していく相模原。
20分以降はシュートを放てずにいた大宮に対し、28分には白井が左サイドでボールカットしてそのままドリブル。
松橋のクロスはブロックされるも拾い直し、成岡とのパス交換を経て左ハーフレーンからシュートを放った松橋。
これを中央で平松が合わせコースを変えたものの、惜しくも枠を捉えられず。
崩しに成功しただけにモノにしたかったという場面を描き、直後に遅めの飲水タイムが挟まれます。

ブレイク明けは一進一退で推移。
大宮は33分に左CK、キッカー松本のファーサイドへのクロスを西村がヘディングシュート、しかしゴールライン上で相模原・藤本がヘッドでブロックして防ぎます。
直後の34分、その藤本が大宮・松本に反則を受け、今度は相模原がセットプレーの好機。(直接フリーキック)
右ハーフレーン・エリアからやや手前という位置で、キッカー藤本は直接シュートを放つと、ゴール左下という嫌らしいコースを襲う軌道に。
しかしGK南がファインセーブを見せ、大宮も寸での所でやらせず。
その後はブレイク直前の好循環を持ち込んだ相模原の攻撃機会が多くなりますが、41分に大宮が再度好機。
最終ラインからパスワークで前進し右サイドで受けた菊地が斜めの縦パスを入れ、河田のポストプレイでエリア内に浮き球が送られると、そこにボレーシートで合わせたのは松本。
しかしこのシュートもGK竹重がセーブ。
その後もアディショナルタイムに、河田のペナルティアークからシュート(枠外)や、馬渡のクロスからの柴山のボレーシュート(ゴール上へ外れる)とフィニッシュシーンを膨らませた大宮でしたが得点は出来ず。
結局スコアレスのまま前半を終えます。

共に交代無くハーフタイムを終え、後半開始。
前半同様最初に好機を作ったのは相模原で(後半1分)、今度は川上がミドルシュート(ブロック)とフィニッシュで終え。
すると続く2分にも、川上のロングパスを右サイドで平松が受け、何とか収めに成功して繋いだ所を松橋がシュート。
GK南がセーブし、こぼれ球を拾った夛田の戻しに藤本が走り込んでシュートしますが、これも南のセーブに阻まれモノに出来ず。

以降も相模原ペースが続き。
3バックに川上が最終ラインに降りての、ミシャ式に近い形を取る相模原。
前半こそ木村とGK竹重のロングパスがメインでしたが、後ろ4枚という基本形をふんだんに利用し、出し所が豊富になったという印象の後半。
大宮はそこに中々プレスを嵌める事が出来ず(というかプレスに行けない事が多かった)、この攻撃を通してしまい危機を招いたり、オフサイドに助けられるシーンが目立ちました。

13分には松橋が中央をドリブル突破、すると後ろから大宮・小島に倒され反則・警告となり。
再びの直接FKのチャンス、藤本が再度直接シュートしましたが、今度は壁に当たり実らず。

すると直後の左サイドでのスローイン、夛田がファウルスローという珍しいシーンを作ってしまった相模原。
それでもペースを失う事無く攻め、20分には成岡のボールカットから中央で前進。
藤本のエリア手前右でのボールキープから、叩かれた横パスを松橋がダイレクトでシュート。
しかし惜しくもゴール左へ外れてしまいます。

前半とは一転して劣勢を強いられる大宮。
流れを変える必要性を感じつつあったのでしょう、23分に柴山・菊地→佐相・小野へと2枚替え。
直後の24分に左サイドでの崩しを経て松本がクロス、クリアされたボールを拾った小島がミドルシュート、しかしエリア内で相模原・白井がブロックで防ぎ。
25分に飲水タイムが挟まれ、明ける際に相模原ベンチも動き、藤本→澤上へと交代。

この日の大宮のビルドアップは、相模原が1トップだった事もあり、三門が最終ラインに降りて組み立てるのは稀であり。
ボックス型での組み立てが中心となるも、ペースを握られた後半は河本が右サイドに張り出すシーンが見られるなど、やや迷いが見られました。
そんな組織力のブレが、力で劣る相模原にも数多のチャンスを生み出した感があった後半。

しかしブレイクが明け、大宮はボールを握り、サイドに人数を掛けてパスを繋ぐ攻撃を敢行。
明けてから2度目の攻撃(29分)で、左サイドでの繋ぎから中央へ展開した所、河田がトラップしたボールが相模原・松橋の手に当たりハンドの反則が取られます。
半ばラッキーな形で、中央・エリアからすぐ手前のFKを得た大宮。
じっくり時間を掛けたのち、最終的にキッカーは馬渡に落ち着き、放たれた馬渡のシュート。
強烈なボールが壁の間を抜け、左上へと突き刺さってゴール。
GK竹重もどうにもならずというシュートで、大宮が大きな先制点を挙げます。

直後に松橋→児玉へと交代した相模原。
先日育成型レンタルでチームに加わった児玉を、何とか推進力にしたい状況となり。
しかしビハインドとなった影響は大きく、攻め込んでも大宮ディフェンスを崩す事は難しく。
逆に大宮がボールを持つと、プレッシングを最終ラインでかわされるなど、ここに来ての個の力の差を見せ付けられるシーンも作られてしまいます。

36分に最後の交代を敢行した相模原、平松・川﨑→ユーリ・藤原へと交代。
直後(37分)に早速、澤上の左サイド奥へのロングパスを夛田がエリア内へ落とし、ユーリが収める好機が生まれたもののシュートまではいけず。
以降も圧力を掛けますが、サイドからクロスを上げるのが精一杯という攻撃シーンが続きます。

それでも大宮サイドも、相模原の圧力を感じ取っていたのか。
42分に2度目の交代を敢行(その直前に河田が遅延行為で警告)、黒川・小島→山越・大山へと2枚替え。
それと同時に3バック・実質5バックへとシフトする事となり、完全な守備固めの体制に入りました。

ボールを握って敵陣でのプレーを続けるも、大宮の守備の前に苦戦する相模原。
45分には右サイドで受けたユーリが、そのままカットインから強引にミドルシュートを放つ(枠外)シーンが見られるなど、崩せない苛立ちが滲み出ているようであり。
今季前半のような、リードされると攻め手が無くお手上げ(それ故攻撃はひたすらなロングカウンター狙い)という試合展開は払拭されつつあったものの、それだけに「レベルが上がった故のもどかした」を選手達も感じているのでしょうか。

1-0のままアディショナルタイムに突入。
大宮は完全なロングカウンター狙いにシフトし、そのカウンターも、前線に河田1人という体勢で何も起こせず終わり。
そんな状況故か、河田は警告を貰った事もあり大分フラストレーションが溜まっていた模様で、大宮が最後の交代カード(河田→中野)が切られると中々ピッチを出ようとせず。
再度遅延行為で、赤色の紙が出ないかとヒヤヒヤさせられるシーンとなりました。(主審はカードより時間を止める事を選んだようで)

藤原を前線に上げ、パワープレイのような体制で諦めずに攻め込む相模原、大宮・中野の反則で左サイドからのFKを得ます。
キッカー川上がファーサイドにクロスを上げ、その折り返しをユーリがヘディングシュート。
GK南が至近距離のセーブで防ぐ紙一重のシーンとなりましたが、オフサイドの判定で無効となり。
冷や汗を掻かせたものの、これが乾坤一擲の好機ともなり、結局ゴールを割る事は出来ず。
そのままタイムアップとなり、逃げ切りに成功した大宮。

今節は下位クラブが上位クラブに成す術無く敗れるというカードが目立った中、残留争いの直接対決では大宮と松本が貴重な勝ち点3をゲット、ともに降格圏を脱出する事に成功しました。
やはり最終的に「6ポイントマッチ」が重要な役割を演じるのでしょうか。


DAZN観戦 2021年J2リーグ第31節 ザスパクサツ群馬vsジェフユナイテッド千葉

2021-09-27 06:55:53 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の群馬の記事はこちら(順延25節・栃木戦、1-0)
※前回の千葉の記事はこちら(26節・甲府戦、1-1)
※夏の移籍情報についてはこちら

30試合消化で残り12試合。
今節から本格的にナイターオンリーでの開催が終了する節目であり、最後の追い込みに入る時期、といった所でしょうか。

その過去30試合で、10勝10敗10分という完全なイーブンの成績を描く珍事を生み出したのが千葉。(得失点差もゼロとの事)
得点力は今一つで、守備力も特別良いという訳でも無い。
そういった状況故、ロースコアの接戦に持ち込みつつ、何かの拍子で1点取って勝ち点を得る。
偶然か意図的かは不明ながらも、そんな戦いを貫くに至っていますが、昇格を目指すには決定的に力不足なのは否めず。
前々節は昇格圏内に居る磐田相手にもそんな戦いに持ち込み、1点リードしたものの後半に3点取られて逆転負けと、力の差を見せ付けられての敗戦となりました。
それでも残留争いからは一歩上、危機感を覚えるには疑問符が付く位置で、この日は逆に毎試合危機に苛まれているであろう群馬との一戦。

立ち上がり、そんな状況故か気迫溢れるサッカーでペースを掴みかかる群馬。
前半5分には自陣左サイド深めでボールを持つ千葉・チャンミンギュに対し、青木が果敢なプレッシングでコーナーキックを奪い。
その右CK、クリアされたのち繋ぎ直して再度右から久保田のクロス、ファーサイドで畑尾が合わせましたが枠に飛ばす事は出来ず。
その後10分には連続で敵陣でボール奪取に成功するなど、群馬が出足の良さを見せ付けます。

しかし12分に、逆にボールを奪った千葉・船山に対し、中山がスライディングで反則してしまうシーンが。
その後15分にも、千葉の好機という状況で見木に対し大武のスライディングが入ってしまい、見木が1分程倒れ込む事態となります。(無事に起き上がり、ピッチ外→復帰)
これを境に一転して千葉ペースと、果敢なアタックが逆に仇となった感があり。
千葉もこの日は群馬のボールキープに対して寄せが激しく、早めに囲んでボールを繋げさせず。
ともにそんなサッカーを展開しつつも、実力的に劣る群馬が若干の立ち遅れで、ラフなプレーを露呈するに至っていたでしょうか。

千葉サイドも満足なビルドアップはあまり出来ず、好機を得たのはセットプレーから。
24分には中盤からのフリーキック、田口のロビングが跳ね返されたのち、福満が再度エリア内へロビング。
鈴木大輔がヘッドで繋いだ所を、櫻川ソロモンがヘディングシュート。(GK清水キャッチ)
飲水タイムが挟まれた(25分)後の28分、スローインから右サイドで攻撃を作り、船山の奥からのクロスに櫻川が合わせたボールがファーサイドへ。
GK清水が抑えにいくも見木が拾い、シュート(クロス?)がブロックされるも尚も繋ぎ、末吉の左からのクロスを櫻川が再度合わせヘディングシュート。(GK清水キャッチ)
櫻川はさらに32分にもCKからヘディングシュートを放つ(GK清水キャッチ)など、そのパワーと高さで文字通りの橋頭堡となっていた前半戦。

しかし前半の終盤はやや攻め疲れ感があったのか。
37分の群馬、中山のスルーパスを受けた久保田が前進ののち、エリア内へ短いスルーパスを送るとそこに高木が走り込み。
裏を取った格好でしたが、放たれたシュートはGK新井章にキャッチされモノに出来ず。
ここから押し込み始める群馬、以降3本CKを得るなど攻勢に出ましたが、39分の青木のヘディングシュートはエリア内でのオフェンスファールで無効に。

結局前半はともに無得点で終わり。
群馬はシュート1本という数字に終わったものの、目に見えて千葉が良い流れという訳でも無く、妥当なスコアだったでしょうか。

30節で水戸が栃木と引き分けたため、他力で決定となったものの「北関東ダービー」初の戴冠を果たす事となった群馬。
そんな僅かながらの結果を、今後の戦いの助力にしたい。
その思いが通じたのかは不明ですが、ここに来て大物選手の加入でそれが果たされようとしており。

その人物とは元日本代表の細貝で、今季タイリーグで契約満了となり、新天地を探していた末に地元・群馬県のクラブへと着地。
既に35歳と晩年で、地元のために尽くすという強い思いは感じられるものの、何処までやれるかに一抹の不安はあり。(2017~2018年は柏に在籍も、あまり活躍出来ず)
J1を見てみると、神戸に大迫と武藤・浦和に酒井宏樹・FC東京に長友が「日本凱旋」の移籍を果たしている中、華やかさに欠けるのは否めない。

そんな懸念が過りますが、残留争いという瀬戸際の状況である群馬を、華麗に救えれば……というカッコ良いシナリオを演じる事が出来るか。
折りしも彼の本職であるボランチは手薄な状態なので、その舞台は整いつつあり。
コンディション調整など難しい要素が待っていますが、一日でも早いベンチ入りが待たれる所です。

ハーフタイムで千葉が選手交代を敢行し、末吉→安田へと交代。
今季も左サイドで攻撃の中心となっているベテランが後半頭から投入され、活性化を図るという典型的なベンチワーク。

後半3分、右CKからの二次攻撃で安田が左サイドを前進してクロス、GK清水に弾かれるも逆サイドから再度船山がクロス。(GK清水がキャッチ)
ベンチの意図通り、安田の存在でクロスの爆撃をゴール前に入れ続けんとする千葉。
6分にもFKからの二次攻撃で左から安田がクロス、跳ね返りを拾った福満がミドルシュート。(ブロック→再度安田が左からクロス→チャンミンギュ合わせるも枠外)

そして7分、中央で受けた見木からのパスを櫻川がフリックし、エリア内へ流した所に福満が抜け出す決定機。
しかし後ろから群馬・久保田の反則気味のチャージで体勢を崩しながらのシュートを余儀なくされた福満、GK清水にブロックされてゴールならず、審判の笛も鳴らずに終わります。
明らかに圧力が強まった千葉に対し、群馬は10分に千葉・見木のドリブルを金城ジャスティン俊樹が引っ張ってしまい反則・警告を受け。
それと同時に高木が足を痛め、筋肉系トラブルという事で交代となってしまいます。(大前と交代)
また攻撃でも、後方からビルドアップをしようとするも千葉のプレッシングの前に、形を作る事はままならず。

以降も、流れの中・セットプレー両面で千葉の攻撃が目立つ展開。
16分には櫻川を狙ったロングボール、跳ね返りを拾った田口から左へ展開し、安田中央へパス→田口スルー→見木エリア内で受けて左へパス→田口という完璧な崩し。
そして田口がシュートを放つも、GK清水のセーブに阻まれます。
18分にはCKから、こぼれ球を安田がダイレクトでミドルシュートするも枠を捉えられず。

防戦一方の群馬は、18分に岩上・進→内田・田中へと2枚替え。
これ以降守備では何とか千葉の攻勢を堰き止め、攻撃でも田中(右サイドハーフ)をビルドアップの出口として繋がんとする振る舞いを見せ。
それでもペースを掴むには至らず、後半の飲水タイムへと入ります。(24分)

千葉は停滞気味な状況の中、ブレイク前の23分に船山→サウダーニャへと交代。
以前は最前線でのプレーが中心だったサウダーニャ、現在はシャドーで途中出場でのプレーが目立ち。
1トップにポストプレイヤーを置くのが必須である(と思われる)現在の千葉ならではの最適解、といった所でしょうか。
櫻川とサウダーニャが揃っているうちに得点したい状況となります。

その思惑通り、ブレイク明けから攻勢を取り戻す千葉。
32分は左サイドでパスワークののち、田口の縦パスを櫻川が2タッチでポストプレイ、そして見木が中央からシュート。(ブロック)
33分には鈴木大のエリア内へのロビングを、右から福満が折り返したのち乱戦に。
こぼれ球を見木が繋ぎ、サウダーニャが落とした所に田口が走り込み、相手(群馬・中山)クリアをブロックするような形でシュート。(ゴール上へ外れる)
再度防戦を強いられる群馬、38分には千葉・福満をアフターチャージしてしまった中山が警告を受け。
それでもスコアレスを維持している状況で、ベンチも引き分けOKという意識へと傾倒していったでしょうか。

39分に群馬・青木のハンドの反則で千葉のFK、このタイミングで両チーム選手交代。
千葉は櫻川を諦め、高橋壱晟を投入。
群馬は久保田→渡辺へと交代しセンターバック3人へとシフト、つまり5バックのシステム(3-4-2-1)で守り切る体制を作り。

しかし千葉のFK(左ハーフレーン・エリアからやや手前)で再開されると、試合が動く事に。
キッカー田口の(安田とのショートパスを挟んでの)クロスは跳ね返されるも、右サイドで拾った福満から再度クロスが上がり。
GK清水がパンチングするも、小さくなった所を中央からダイレクトでシュートした代わって入った高橋壱。
抑え気味に放たれたボレーシュートがゴールネットを揺らし、この重大な局面で1点先行となった千葉。
群馬にとっては失点を防ぐ体制へと移行した直後だっただけに、悔やんでも悔やみきれないシーンとなり。

残り時間、何とか反撃を試みる群馬。
守備重視の千葉らしく以降引き籠り体制となり、ボールを繋げるようにはなりましたが、その分ブロックを崩すのは容易では無くなります。
43分にはこぼれ球を大武がミドルシュートを狙いましたがミートせず不発。
その直後は左からのパスワークでの流れの中、渡辺がエリア内まで上がってターゲットを務めんとしましたが実らずと、両CBも攻撃参加する必死の攻撃を見せます。

実際得点以降千葉の攻撃機会は無くなり、押し込み続けた群馬でしたが、結果は得る事が出来ず。
アディショナルタイムも、ロングスローからのクリアボールをジャスティンがミドルシュートを放った(ブロック)のみのフィニッシュに終わり。
最後に残っていた交代カードを使用した千葉(見木・福満→檀崎・岡野)、無事に逃げ切り0-1で勝利に辿り着きました。

11勝目を挙げ、完全イーブンから一つ勝ち越しを果たせた千葉。
残留争いからは安泰な地位をキープするも、皮肉にもそれが消化試合の色が濃くなる要因でもあり。
来季こそは昇格を……との思いを抱くも、翌年またそれが裏切られるというサイクルを絶つ日は来るでしょうか。


DAZN観戦 2021年J2リーグ第30節 東京ヴェルディvsアルビレックス新潟

2021-09-22 16:03:03 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回のヴェルディの記事はこちら(27節・京都戦、1-3)
※前回の新潟の記事はこちら(27節・水戸戦、0-4)
※夏の移籍情報についてはこちら

今季中の昇格の望みは既に薄く、また降格の可能性を見ても、危機感を覚えるほどの位置では無い。
そんな心理状況に陥り易い中位をキープしているヴェルディですが、グラウンド外からの大波に呑まれ政変を余儀なくされる事となりました。

中位の位置を3年程続けていた永井秀樹監督が、27節終了後に辞任する運びとなり。
表向きは成績不振が理由(当時は7戦未勝利中)との事ですが、試合と前後して沸き上がった「パワハラ疑惑」が背景にあり、何らかの影響を及ぼしたという事は想像に難くなく。ヴェルディのHP上での声明
臭い物に蓋をするかのような手際の良い監督交代で、突然永井体制は終焉を迎えてしまいます。

その代役を務めたのはコーチであった堀孝史氏で、これが実に3度目のシーズン途中での就任。
永井氏の基本フォーメーションであった4-1-2-3は、2度目の浦和監督時に取り入れた経験があり。(2018年)
その形だけを見れば偶然とはいえ継続性ある交代となりましたが、当時の浦和は全く完成度が高まらず、堀氏は早期解任(5節終了後)の憂き目に遭ったため果たしてどうなるか。
ともあれ、前節(松本戦・2-0)で9試合ぶりに勝利を挙げたヴェルディ。

ともにボールポゼッションに定評あるチーム同士の戦いで、先に仕掛けたのは新潟。
前半3分、左サイドから堀米が斜めの縦パスを入れたのを契機に、高木→早川→三戸と渡って逆の右サイドへ。
受けた三戸がカットインで中央まで流れるという、サイドを激しく振る攻撃の末に三戸のミドルシュートが放たれます。(ゴール左へ外れ)

一方のヴェルディは、最終ラインでの散らしから、アンカーの佐藤優平の長いパスでの組み立てが中心。
新潟のプレッシングに対処すべく立ち回りましたが、序盤はボールロストするシーンが目立ちペースを掴めず。
攻撃権を得てもシュートに結び付かず、再度新潟に攻勢を浴びる事となります。

ファーストシュートを放った三戸は右サイドハーフの登録ですが、この日は3バックの右ウイングバックといったような振る舞いが顕著で、タッチライン際に張ってボールを受ける事数多。
彼がカットインを仕掛けるのがメインの手段で、結果に結び付いたのは14分でした。
最終ラインを経由し右サイドで受けた三戸、中央方面へ流れてからパスを送ったのち、舞行龍ジェームズが前進してミドルシュート。
ブロックされるも堀米が拾い継続し、左サイドでパスワークから高木のクロスが上がり、GKマテウスがパンチングするも右ハーフレーンで拾った三戸。
ここから浮き球をコントロールしつつのカットインで中央へ流れ、先程のように果敢にミドルシュートを放つと、若狭のブロックでコースが変わりゴール左隅へと突き刺さり。
その積極性で先制点を生み、幸先良いスタートを切った新潟。

その後ヴェルディも反撃に出て、最終ラインからのポゼッションで攻撃を組み立て。
この辺りから、通常型である最終ラインを3バックにしてのビルドアップを抑制し、2センターバックによる繋ぎの形が目立つ事となります。
長らくシュートを撃てずに居ましたが21分に決定機が訪れ、自陣左から梶川の斜めの縦パスが石浦に入り、右へと流れて前進したのちエリア内へスルーパス。
走り込んだのはゴールゲッターの小池で、シュートを放ったものの右ゴールポストを直撃してしまい同点ならず。
最初のフィニッシュを惜しい形で逃してしまったヴェルディ、そのまま23分に飲水タイムが挟まれ。

28分、新潟は長短交えたパスを16本繋いだ末に、中央から高がミドルシュートを放つもGKマテウスがキャッチ。
ポゼッションを高めようとする新潟に対し、ヴェルディもプレッシングで対抗して容易にペースを渡さずに推移したブレイク明け。
それでも新潟は32分、最終ラインでの組み立てを経て再び三戸が、早川のスルーパスを受けたのち中央へ流れシュート。
しかしこれもGKマテウスのセーブで防いだヴェルディ。

その後流れを引き戻し、この時間帯は3枚の最終ラインに戻し、ンドカ・ボニフェイスが左に開いて福村が前に出る従来の形で組み立て。
終了間際には、ンドカと若狭の2CBの立ち位置を左右入れ替えるなど、若干の変化を挟みつつ反撃を試みます。
そこから端戸にチャンスボールが出るものの、立ちはだかったのはオフサイド判定。
36分に左サイド裏へロングパスが供給されると、既にオフサイドポジションに居た端戸は走り込むフリをして福村に受けさせたものの、そのフリの部分で笛が吹かれてしまいます。
そして40分には、左→中央→右とパス回しののち、石浦からエリア内右へ出されたスルーパスを受けた端戸。
すかさずシュートを放ち、ゴールネットを揺らしたもののここでも笛が鳴り、オフサイドを取られノーゴール。
振り返れば、第1クォーターの19分にも福村のクロスを端戸がトラップしてシュート、ゴールに入れたもののオフサイドで無効となっていたのもあり。
苛立ちを隠すのが難しい状況になってきたヴェルディ。
逆に新潟は、44分に今度は左から堀米がカットインしてミドルシュートを放つ(エリア内で若狭がブロック)場面を作り、好循環を保ちつつ前半を終えます。

ハーフタイムで新潟が先に動き、谷口→鈴木へと交代。
チーム得点王の谷口ですが、1トップを務めたこの日はやはり新潟というチームの宿命というべきか、三戸の働きに押されてあまり目立たず終わった印象を受けました。

後半も先制攻撃を果たしたのは新潟で、後半3分に敵陣中央で高木がヴェルディ・杉本に反則を受けて直接フリーキックに持ち込み。
これを高木が直接狙い、外側からカーブを掛けてゴール右を襲うも僅かに外れてしまいます。

やり返したいヴェルディ(後半からンドカと若狭は元の位置に戻る)の意識を逆手に取り、再度新潟が決定機を作ったのは7分。
ここも三戸が高の縦パスを受け右サイドをドリブルで抜け出し、エリア手前からグラウンダーでクロス。
ファーサイドでロメロ・フランクが走り込み、合わせてゴールゲット。
早い段階で点差を広げる事に成功します。

これで新潟は幾ばくか楽になると思われましたが(10分に高木→福田に交代)、その意識が隙となってしまったのか、11分に佐藤優のスルーパスで決定機を得るヴェルディ。
エリア内左への浮き球に杉本が走り込んだ所、追走した新潟・早川の足が掛かり、倒れ込むと審判の笛が鳴って反則・PKを得ます。
キッカーはチーム得点王の小池が務め、中央へ蹴り込んでゴール。
すかさず1点差をキープするヴェルディ。

その後は佐藤優が最終ラインに降りる、ヴェルディらしからぬ(?)ビルドアップの形も見せ。
この光景が堀監督の目に焼き付き、試合終盤の交代策に繋がったのでしょうか。

15分に端戸が若狭のロビングに合わせヘディングシュート(ゴール左へ外れる)、22分に新井(杉本と交代で出場・21分)の左からのクロスに再度端戸が合わせシュート(枠外)と、前半同様果敢にフィニッシュを務めた端戸。
それでも同点ゴールは奪えず、直後に新潟・堀米が足を攣らせたタイミングで後半の飲水タイムへ。

ブレイクが明け、選手達が散ったというタイミングで交代を敢行した新潟。
堀米・ロメロ→藤原・本間へと2枚替え、早川が右サイドバック→左SBへとシフトします。
直後の26分にコーナーキックを得た新潟ですが、そこからヴェルディがカウンターを浴びせた(シュートには繋がらず)のを契機に、ヴェルディの一方的な展開へと突入。

両SBを高い位置へ上げ、そのうえでサイドに人数を増やしてボールを支配し、圧力を掛けて攻撃していきます。
33分に左CKを得ると、クリアされたボールを尚も左サイドで繋ぎ、新井のクロスが新潟ディフェンスにより上空へとこぼれ。
ンドカが合わせにいき、こぼれたボールを小池が強烈なシュートを放つもブロックに当たって跳ね返り。
あまりの熱量故か、タッチライン際にこぼれたボールを、割る前に堀監督が飛び出して抑えるという珍プレーも生まれてしまいます。(新潟のFKに)
直後に深澤・福村→持井・浜崎へと交代。

同点への雰囲気が高まりつつあり、それに後押しされるように38分にさらに交代を敢行するヴェルディ。
ンドカ・石浦→阿野・佐藤凌我と、CBを交代して前目の選手を投入する手を打った堀監督。
ンドカの穴には佐藤優が回りましたが、その急造的な最終ラインが最後の最後で墓穴を掘る事となります。
尚も攻め上がるヴェルディ、42分には佐藤優ミドルパス→新井受けてスルーパス→佐藤凌で左サイドを突破。
佐藤凌のクロスを端戸が合わせヘディングシュート、しかしこれもゴール左へと際どく外れてしまいます。

アディショナルタイムも目前になった45分、再度GKから繋がんとする所を、新潟・鈴木がプレッシング。
これに慌てたのかGKマテウスがパスミスを犯してしまい、掻っ攫った鈴木が悠々と無人のゴールへ流し込み。
みすみす決定的な追加点を献上してしまい、万事休すとなったヴェルディ。

尚も敢行されるヴェルディの攻撃をいなし、最後はパスワークで時計を進める体制へ突入した新潟。
最終ラインを中心にどんどんパスを繋いでヴェルディ選手を走らせる、至福の時を描いた末に、本間がボールキープする最中に試合終了の笛が鳴り。
マイボールのまま試合を壊しきり、勝利の運びとなった新潟。

3点目のシーンに佐藤優は直接絡まなかったものの、最終ラインの安心感の喪失による悲惨さを感じさせる絵図なのは変わらず。
監督経験の薄い堀氏の攻めっ気が裏目に出たようでもあり、もっと言えば最近のゴシップ的な話題で揺らいでいるヴェルディ全体の余裕の無さのようでもありました。


DAZN観戦 2021年J2リーグ第30節 モンテディオ山形vs京都サンガFC

2021-09-21 16:04:50 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の山形の記事はこちら(22節・松本戦、1-0)
※前回の京都の記事はこちら(27節・ヴェルディ戦、3-1)
※夏の移籍情報についてはこちら

永らく続いていた、ピーター・クラモフスキー監督の不敗神話が12試合で途切れた山形。
しかもそれを境にして、一気に不調のサイクルへと突入してしまうのまでは予想外で、日に日に昇格圏が遠くなり。

何が切欠なのかを想像してみると、傍らからでは要因が複数あって解り辛い。
連勝が続いていた時に、大雨で25節が順延となったのが第一の引き金だったでしょうか。
その後FWのヴィニシウス・アラウージョが27節でスタメン復帰したものの、ここから敗戦がスタートする事となり、サッカーの質が微妙に変わってしまったのか。
また、初敗戦ののちの28節(水戸戦・0-1)で加藤が故障離脱する事態も発生し、固定メンバーで不敗神話を作ってきただけに影響は甚大なのか。
まあこれらが複合的に合わさっているのだとは思いますが。

そんな状況故、移籍期間が過ぎてから獲得したマルティノス(仙台を契約解除となってフリーだった)が、救世主としてこの日初のベンチ入り。
正直な所、少し前は「好循環を保っているチームが、ムラッ気激しい助っ人を加えて大丈夫なのだろうか……」という不安で一杯でしたが、チーム状況は急変。
停滞するチームに喝を与える存在となるでしょうか。

前の試合は、中止となった25節(長崎戦)がウィークデー(9月14日・火曜日)に行われ、その影響でスタメンを入れ替え。
松本怜・熊本・堀米と、久々のメンバーが名を連ねたものの、結果は1-5の惨敗に終わり。
そして上記3名は揃ってベンチ外になり、序列を上げる事は叶いませんでした。(半田・林はベンチスタート)
前半2分、試合前の雨によるスリッピーなピッチの影響で、野田が転倒した所を突かれてこぼれ球を京都・川﨑が縦パスを送り。
そしてピーター・ウタカを経由してエリア内左の荒木に渡り、シュートが放たれる(ゴール右へ外れる)という、いきなり不運によるピンチを招いてしまった山形。

悪循環は続くかと思われましたが、続く3分にやり返し。
左サイドバック・吉田が左ハーフレーンをドリブルで進み、中央へ送ったのちヴィニシウスがシュート。(GK若原セーブ)
さらに4分には、左サイドのスローインで南・藤田・山田康太のパスワークから、山田康のクロスが上がり。
京都はヨルディ・バイスがクリアしきれず、中央のヴィニシウスに収まると、切り返しののちゴール左へシュート。
しかし戻ったバイスがゴール寸前でブロックで防ぎ、先制とはいかなかった山形。
目下5試合連続で先制点を奪われている現状だけに、是が非でも先制したかった所でしょう。

このままペースを握るかと思われた山形ですが、7分にパスミスを京都・ウタカに掻っ攫われて再度危機。
左サイドにウタカが流れて前進したのち、戻しを受けた荻原がエリア内左を突いてシュート。
先程の荒木のシュートと同様にゴール右を襲いましたが、僅かに外れて命拾い。

その後は一進一退の攻防。
山形の攻撃は、不敗を続けていた頃のものに、ヴィニシウスのポストプレイという要素も加わり。
手数を増やしたような印象でしたが、それでも得点には辿り着けず。
この日は京都を押し込み、コーナーキックも多く得た前半でしたが、そこでやや工夫が足りなかったような気がしました。
キッカーは全て中原が務めていましたが、ニアサイドへのクロスが京都のストーン役にあっさりクリアされるシーンが目立ち。

25分に山形の攻撃、ヴィニシウスがエリア内からシュートするもブロックに阻まれ。
26分には京都のカウンターから、ウタカがエリア内右で拾ってシュートするもこちらもブロックに防がれ。
両チームの助っ人が互いにフィニッシュを見せる流れを経て、飲水タイムが挟まれます。

ブレイク明けは山形が主導権を握る展開となり。
エリア内へ切り込む所に山田康がバイスの肘打ちを喰らって負傷したり(2分程倒れ込むも無事復帰)、京都のプレスをGKを含めたパスワークでかわして前進したりと、注目ポイントを数多作って攻撃権を支配。
そして前半も終盤を迎えます。

運命の分かれ目となったのはトランジションの部分だったでしょうか。
44分、中盤での山田康のカットからショートカウンターを仕掛けた山形、そのまま前進からミドルシュートを放った山田康。
しかしGK若原にセーブされると、跳ね返りを右サイドで拾った飯田から逆に京都のカウンター。
そして飯田のスルーパスが一気に裏を取り、抜け出してウタカが受けると、飛び出して来ていたGKビクトルをかわしてゴールは空っぽに。
サイドから放たれたウタカのシュートこそ山﨑がブロックで防ぐも、詰めた宮吉がビクトルが抑えるより早くスライディングでシュート。
ゴールへと吸い込まれ、カウンターのカウンターという形で京都が先制。
攻撃権を握っていた故の落とし穴に嵌まった感があった、このシーンの山形。
その後アディショナルタイムに、山形は中原・京都は荒木がたがいにシュートを撃ち合った末に、京都がボールを握ったまま前半終了となります。

リードしている京都が先に動いたハーフタイム。
荒木→武田へと交代し、松田が左インサイドハーフ→左ウイングへとシフトして後半に臨みます。

その後半1分にいきなり、山田康が右サイドをドリブル突破する所、京都・麻田が後ろから倒してしまい反則・警告。
第2クォーター同様に山形ペースを予感させる入りのシーンで、その通りの絵図を作り上げていく山形。

主にサイドでボールを運んだのち、奥での仕掛けをメインにして、カットインを頻繁に見せていく攻撃。
京都の中央の堅さ故、単純にクロスを上げただけでは通用しないと判断しての事だったでしょうか。
何度か際どいシーンを見せていきますが、シュートは7分に樺山が左からカットインして放ったもののみに終わり。(ブロックされCKに)

一方の京都、攻撃では裏狙いのロングパスを多用。
前半の先制点もあり、露骨なカウンター狙いへとシフトしていた感のあった後半立ち上がり。
また10分には、敵陣で三沢(福岡と交代で出場・8分)がボール奪取してから攻撃を展開、左サイドでの繋ぎから中央へミドルパスが送られ。
エリア手前で受けたウタカが、宮吉のポストプレイを挟んでシュートするもゴール左へと外れ。
山形の攻撃の勢いを吸収しつつ、ゴールを脅かす事でプレッシャーを与えていた節がありました。

山形がフィニッシュに辿り着けずにいると、迎えた15分の京都の攻撃。
右サイドで飯田・宮吉・ウタカが三角形を作ってボールを回し、そこに三沢が加わったのちダイレクトパスを繋いで前進。
最後に受けた三沢がエリア手前・右ハーフレーンから思い切ってミドルシュートを放つと、ブロックに当たってコースが変わったのもありゴールネットを揺らし。
貴重な追加点を得た京都。

以降も山形は主体的な攻撃を敢行するも、その後は京都のプレスに苦しみ。
18分と19分に立て続けに敵陣でボールカットし、好機に繋げた京都。
ペースを逆転させつつあった所で、後半の飲水タイムが挟まれます。(24分)
そして明ける際に双方選手交代、京都は荻原・宮吉→本多・白井。
一方山形は山田康・樺山→木戸・マルティノスと、ビハインドを跳ね返すべくマルティノスを初出場させる事に。(中原が右サイドハーフ→左SHへシフト)

仙台時代と同様に、右SHに入ったマルティノス。
しかし京都は最終ラインに対してはプレスを掛けるものの、自陣では素早く戻って守備ブロックを作るスタイル。
2点リードもあり、時間が進むにつれてこの傾向が強まり、結果敵陣でスペースが生まれない状況となり。
マルティノスを活かすという攻撃は既に難しく、またチーム全体も、京都のブロックの外側でパスを回す事を強いられた第4クォーター。
何とかエリア内を突かんとするも、京都の寄せの前にフィニッシュは遠く。
33分に右CKから、野田のヘディングシュートが放たれるも惜しくもゴール上へと外れてしまいます。

37分にヴィニシウス→林へと交代した山形、直後にマルティノスが右サイドからエリア内右奥へと切り込んでクロス。
流れた所をエリア内左で吉田が受け、シュートするもブロックに遭い、尚も南が追撃しますがこれもブロックに阻まれ右CKに。
そのCKから、キッカー中原のファーへのクロスにGK若原が飛び出すもこぼれ、マルティノスが中央で拾ってシュートしますがこれもブロックされてゴールは奪えず。
ここからCKを連続で得たものの、どうしても京都ディフェンスを破る事が出来ない山形。

そのCKの最中に、飯田→イスマイラへと交代した京都。(39分)
4-4-2へとフォーメーションを変え、ウタカ・イスマイラの2トップへと変更して終盤に臨み。(白井が右SBへに回る)

時間が進むにつれて厳しくなる山形。
右サイドでマルティノスにボールを持たせ、そこから彼の仕掛けから何とか紛れを生まんとします。
ATに入って最初の攻撃、ボールを持ったマルティノスが細かいタッチでのキープからエリア内右奥へと切り込み、マイナスのクロス。
京都・バイスに当たったボールが右ポストを叩き、さらに拾った中原がシュートを放つもブロックに阻まれ。
その「紛れ」により際どいシーンになりましたが、運も味方せずゴールとはなりませんでした。

尚も攻め上がる山形でしたが、最後は川﨑のドリブルを吉田が反則で止めたのが切欠で、京都に右サイド奥でボールをキープする事態に持ち込まれて万事休す。
そこから脱出する事が出来ず、京都のCKとなった所で試合終了の笛が吹かれ。
0-2で勝利した京都、磐田をかわして首位へ再浮上の運びとなりました。

残り試合も少なくなり、ペースの落ちない2強(京都・磐田)を前に、3位以下の(昇格を目指している)クラブは悲壮感を漂わせながらの戦いを強いられつつあり。
それでも何が起こるか解らない、という事を信じて終盤に勝利を重ねるしかない。
山形はこの日マルティノスが見せた仕掛けの精神で、何とかリーグに「紛れ」を起こしたい状況でしょうか。


DAZN観戦 2021年J2リーグ第30節 FC町田ゼルビアvsV・ファーレン長崎

2021-09-20 09:15:05 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の町田の記事はこちら(20節・愛媛戦、5-0)
※前回の長崎の記事はこちら(28節・琉球戦、3-1)
※夏の移籍情報についてはこちら

リーグ再開後暫くはもたついたものの、27節(甲府戦、3-0)に勝利してから目下3連勝中と勢いに乗った町田。

中断期間の補強ではGK増田が再度のレンタルで出戻り加入、さらに田代を加えたものの、両者ともさしたる出番は無し。
おまけに中断前から加入・合流していた安井も、前節を境に出場無しと、軒並み脇に留め置かれ。
前年とは打って変わって上位争いを繰り広げている現状、好循環を保っているチーム内にフィットするのは並大抵の難易度では無い事が伺えます。
それだけ現有戦力で確固たる枠組みが築かれ、目標に向けて揺るぎのない進軍を果たしているともいえますが、この日は同じく上位争いの最中にある長崎が相手。

好試合が期待されたものの、台風の影響で雨が降り注ぐ中、いきなり波乱の展開が描かれる事に。
長崎のキックオフで試合が始まり、カイオ・セザールのロングパスがライナーで前線に送られると、水分の多いピッチで止まり。
そこを澤田が拾いにいきこぼれた所を、植中が拾ってエジガルに渡り、エリア手前からシュート。
町田にとってはいきなりの出来事でディフェンスラインを整える間も無く、エジガルのシュートはあっさりゴールネットに突き刺さり。
開始10秒という電光石火の先制点となりました。

僅かな差を凌ぎ合うゲームになるかと思いきや、フィールドに広がるのは「田んぼサッカー」に近い光景となったこの日。
ビハインドからのスタートを強いられた町田、気を取り直しつつ、ピッチ上を考慮したロングボール主体の攻撃で反抗します。
前半3分、自陣でボールが止まった所をすかさず高橋がエリア内へロングパスを送り、跳ね返りを拾った平戸がエリア内左からクロス。
クリアされたボールを高江がミドルシュートしたもののブロックに阻まれ。

一方の長崎も、普段は最終ラインでの繋ぎの割合が多くなる所を、素早く縦にボールを送る攻撃を展開。
そんな両チームのぶつかり合いの下、どんどん縦に蹴られてボールが目まぐるしく動く、まさにピッチコンディションに相応しい様相となります。

ともにFWを狙ったロングボール攻勢となるも、長崎はエジガルがポストプレイ担当、植中が裏抜け担当と2トップの役割が明白。
一方の町田は、長谷川アーリアジャスールをやや下がり目にした4-4-1-1という布陣の影響か、中島がポストプレイ・裏抜け両方をこなす形。
微妙な相違点ながら、1人の分中島が厳しいチェックに遭う町田の方が若干不利かな……なんて考えを過らせつつ、第1クォーターの時間が進んでいきます。
反則によるセットプレーも多くなる、天候通りの荒れ模様の展開となり。
また20分には倒れた選手が生まれた関係で長崎のドロップボールで試合再開となる所を、山崎が触れる前に町田・吉尾がボールを掻っ攫ってドリブルを仕掛けようとする珍妙な場面も生まれます。(当然やり直しに)

飲水タイムが挟まれた後の27分、長崎・植中の反則で町田のフリーキック。
右サイドからエリア内中央にクロスが放り込まれると、高橋がヘッドで前へ送ったボールを深津が合わせにいき。
バイシクルのような恰好で足を振りにいった深津でしたが、植中を蹴ってしまい反則に。
ロングボールを蹴り合い、運を天に任せるといったようなスタイルの応酬故、どうしても珍妙な場面が目立ってしまう展開となっていたでしょうか。
尚、その後の29分に再度深津が、敵陣で右からカットインを仕掛けた植中に対し後追いの反則で警告を受ける破目に。
前半終了間際には長崎陣内でのボールの奪い合いのなか、倒れた鍬先があろう事かボールを手で叩いてしまいハンドの反則。
意図的との判定で警告を受ける、といった具合。

試合展開としては、30分過ぎから町田ペースとなるも、ラフに前へボールを蹴るという攻撃の連続。
フィニッシュに結び付けられず時間を浪費すると、長崎へと流れが移り変わります。
町田陣内の方が水分が多いピッチ上、止まるボールで惑わされる町田ディフェンスに対し優位に進め。
41分には右サイドのスローインからの攻撃、植中がエリア内を突いて横パス、中央からカイオがシュートするもGK福井がキャッチ。

長崎ペースのまま終わるかと思われたアディショナルタイム、上記の鍬先のハンドで得た町田のFK。
その二次攻撃で平戸がエリア内へロビングを送り、クリアボールが上空へ舞い上がったのち深津が落とすと、エリア内中央で長谷川アーリアが受ける絶好のチャンス。
しかし放たれたシュートは僅かにゴール左へ外れてしまい。
この決定機をモノに出来なかった町田、結局ビハインドのまま前半を終えました。

終了間際の決定機逸に嫌な流れをベンチも感じていたのでしょうか、ハーフタイムで早くも鄭大世(チョンテセ)の投入(土居と交代)に踏み切ったランコ・ポポヴィッチ監督。
それだけに止まらず、フォーメーションも3バックへ変更するという手も打ちます。
奥山が左センターバックに入り、ウイングバックは右=吉尾・左・平戸、トップ下に長谷川アーリアが回る3-4-1-2の布陣で後半に臨んだ町田。

試合後のポポヴィッチ監督のコメントは、「サイドからボールを入れる」という意図の下の布陣変更との事で、実際左サイドから平戸のロングパスを中島が落として鄭に繋げる(オフサイド・後半4分)場面もあり。
しかしその効果が行き渡る前に、長崎の攻勢を浴びてしまいます。

6分には再び植中のカットイン(今度は左サイド奥から)を、吉尾が後ろから倒して反則・警告を受けてしまい。
そのFK(左サイド最奥から)で、クリアされたボールを逆サイドからクロス→江川ヘディングシュート(ブロック)→新里シュート(枠外)と連撃を浴びせ。
これで勢いづいた長崎は続く7分、山崎の左→右のサイドチェンジから、受けた澤田のスルーパスに追い越した毎熊がクロス。
クリアされるも尚も澤田が再度右サイドからクロス、ニアで収めた毎熊がシュート。
ブロックされて右コーナーキックとなり、キッカー山崎のクロスに合わせたのはエジガル。
町田・高橋のマークを巧に外してボールを捉え、綺麗に決めてこの日2点目を上げました。

ここで町田は再度決断し、フォーメーションを元の4-4-2(正確には元のものは4-4-1-1ですが)へと変更。
土居が既に居ないので、左サイドバックに吉尾を流用する苦し紛れの布陣となります。(長谷川アーリアが左サイドハーフ・平戸が右SHにシフト)
それでもキックオフから圧力を掛けて攻勢に出る町田。

11分・13分とCKを得て、結果に結び付けたのは後者の方でした。
左からキッカー平戸がクロスを入れクリアされるも、エリア内で吉尾が拾ってシュート。
これを軌道上に居た佐野がコースを変え、GK富澤の逆を突いてネットを揺らす事に成功。
1点を返し、望みを繋いだ町田。

点差を詰められた長崎ですが、すかさず直後の14分、鍬先のロングパスに裏へ抜けた植中がエリア内右からシュート。(サイドネット)
町田の勢いを逸らすと、16分には敵陣でカイオ・鍬先のドイスボランチでのパス交換から右へ展開。
澤田が受けたのちカイオの下に戻されると、エリア内右へスルーパスを供給、走り込んだ毎熊からマイナスのクロス。
そしてエジガルが仕上げのシュートを放ち、ゴールネットに突き刺さりこれでハットトリック達成となったエジガル。
突き放しに成功した長崎、再び2点差となりました。

この得点直後に双方選手交代の運びとなり、長崎は山崎→亀川へと交代。(米田が左SB→左SHへシフト)
一方の町田は3枚替えと大胆な策を敢行し、中島・長谷川アーリア・高橋→ドゥドゥ・太田・岡田。
CBの高橋が退いた事で、奥山がCBへと回って岡田がその穴の右SBへ。
平戸が元の左SHへと回り、太田が右SHと配置転換もせわしなく。

後半の時間も進み雨脚が弱まりを見せたものの、依然として画面から右側(後半は長崎陣内)の水分が激しく。
19分に長崎がパスワークで攻撃、カイオ縦パス→エジガルポストプレイ→受け直したカイオがエリア内へ前進(奪われて撃てず)という流れる攻撃を敢行。
一方の町田は20分にロングボールから好機を作り、太田のクロスがブロックされ、拾い直して繋ぐも水で止まってしまい岡田には渡らず終わり。
依然として水の影響を考えなければならず、ビハインドの町田にとっては逆風に。
前半は守備で、後半は攻撃で水に苦しめられるという泣きっ面に蜂状態となります。

それでも25分、左から吉尾のロビングがエリア内中央に送られ、ドゥドゥが合わせにいった所GK富澤の飛び出しでこぼれ。
これを太田が繋ぎ、エリア内から鄭がGK不在のゴールにシュート、しかし長崎・毎熊が滑り込んでブロック。
さらに太田がシュートを放ちましたが、今度は長崎・亀川にヘッドでブロックされ、寸での所でモノに出来ない町田。

飲水タイムが挟まれ(26分)、総攻撃に出るしかない町田。
ロングボールを(主に鄭をターゲットとして)蹴り込むパワーサッカーを継続。
これがかえって良かったでしょうか。
31分、GK福井からのフィードが鄭の頭を越えてバウンドすると、拾った太田がエリア内中央へと流れてシュート。
ゴール右隅へと突き刺し、縦ポン一発の攻撃を得点に繋げて1点を返した町田。
その後もパワーを持って攻め込む町田、33分にはドゥドゥのドリブルを止めにいった長崎・カイオが倒してしまい、反則・警告を受け。

長崎が一転して反撃に出たのはその直後で、35分に左サイドで亀川が左サイド奥へ進入。
一旦カイオに預け、リターンを受けてエリア内へ進入、そして放たれたシュートはGK福井の股を抜いてゴールネットを揺らし。
再び2点差かと思われましたが、カイオのリターンを受けた所がオフサイドとなり無効となります。

直後に長崎は澤田・江川→加藤大・二見へと2枚替え。
守備的な2選手の投入で逃げ切りを図りにいったものの、再度町田の攻勢に突入してしまい。
そして迎えた41分、佐野の左サイドへのロングパスから、吉尾がドリブル突破で奥へ進入してクロスがファーサイドへ上がり。
岡田が合わせにいき、足下にこぼれたボールをポストプレイで繋ぐと、太田がダイレクトでエリア内右からシュート。
斜めからのシュートが見事に左サイドネットを捉え、とうとう同点に追い付いた町田。
泥仕合の絵図の中、好試合へと色を変える事に成功します。

直後に長崎はエジガル・植中→都倉・玉田へと交代するも、キックオフ直後に更なる悲劇が襲います。
ボールカットしたドゥドゥがドリブルに入った所に、カイオがスライディングで止めに入ると、激しく転がるドゥドゥとともに審判の笛が鳴り響き。
2枚目の警告を受けてしまったカイオ、あえなく退場となり数的不利の戦いを余儀なくされてしまいます。

勢いに乗る町田(43分に平戸→水本に交代、吉尾が左SB→左SHへシフト・奥山がCB→左SBへシフト)、45分に左CKのチャンス。
二度のクロスがクリアされたのち、拾った奥山のロビングをエリア内左で深津が折り返すと、中央でドゥドゥが収めて至近距離からシュート。
しかしブロックに阻まれ、その後の佐野クロス→深津ヘディングシュートも外れて勝ち越しならず。

7分というATに突入し、今度は長崎がセットプレーから決定機。
GK福井がパンチングで掻き出し、(長崎から見て)右サイドへこぼれた所に自ら抑えに行きましたが、加藤大が拾って福井をかわしてクロス。
これを都倉が合わせてヘディングシュート、GKも居らず決まったかと思われたボールは、ライン寸前で水本がブロックで防ぎ。
こちらも勝ち越しとはいかず。

最後は町田がカウンターを浴びせ、スルーパスに鄭が抜け出し、エリア手前でキープしたのち中央へ横パス。
受けた高江がエリア内からシュートするも枠を捉えられず。
結局3-3のまま、引き分けで勝ち点1を分け合う結果となりました。

前半色々可笑しなシーンが目立ったうえ、後半には退場者も生まれるなど天候通りの荒れ模様となりましたが、終わってみればスコアが示す通りの熱戦と表現される展開になったでしょうか。