ありゃりゃサンポ

近現代の建築と一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域を徒歩で塗り潰す計画進行中。

早稲田大学 西早稲田キャンパス

2024年02月09日 | キャンパス建築巡り

高田馬場駅から大久保方面をぶらぶらしていたら戸山公園大久保地区に囲まれるように早稲田大学の理工学部キャンパスがありました。
名称としては「西早稲田キャンパス」というそうです。こちらは2008年にできた63号館。久米設計。

1階の吹き抜けに古のロボットたちが展示されていました。右の楽譜を読んでエレクトーンを演奏するWABOT-2は朝ドラの「半分青い」に出ていました。

1980年代、つくば万博の頃は日本のロボット工学が世界の先端に見えました。2000年以降もホンダのASIMOなど世界に誇る技術のように見ていたのですが。
ボストン・ダイナミクスのロボットがバク宙なんかを披露するようになってからは人型ロボットに関しては影の薄くなったように見える日本です。

西早稲田のシンボル51号館。建築家で早稲田大学建築学科の教授を長く勤めた安東勝男の代表作です。
ファーサード一面の格子は後年追加された耐震ブレスかと思ったらなんと最初からのデザインなんだそうです。インパクトあり過ぎ。

多くの他の校舎と共にキャンパス全体の設計も安東勝男によるもの。一人の建築家がここまで一つのキャンパスに関わるというのは成城大学と増沢洵の関係に似ています。

上の写真の左側の校舎のまどに見える市松模様は2012年の耐震補強でした。建物の外観は一切変えずに耐震補強を行う大成建設のT-Gridという技術を活用しています。

65号館。窪んだコンパクトな窓。たくさんの実験施設が中に入る理科系の校舎は文科系の校舎と基本的に違って見えます。

56号館。床を支える梁にあたる部分が斜めになっている所はなにか構造の特徴を表しているようです。全体がカンチレバーでできているのかも。

こちらも同じく梁がテーパードしている57号館。形も変ですがそのうちにキャンパス全体の色が変に思えてきました。

全ての校舎が銀色のペンキで塗られているのが変。妙な金属感が安いSF映画のセットのような印象です。上下の白色のブレスと比較すると銀色がよく分かります。

多くの校舎は1960年代に建てられたものを耐震補強して使っていますが、60年近く経っていよいよ一部で建て替えも進行中です。

51号館前のデッキ。

デッキから見上げる51号館。

よく見かける「部外者は立ち入り禁止」のような表示がまったく見当たらない西早稲田キャンパス。

51号館の最上階の18階に上がって下界を眺める。手前のアパートは公務員宿舎。左手前の緑が戸山公園。

51号館にあったキャンパスマップ。それぞれに特徴的な外壁の模様を目印にしているのがアイデア。

早稲田の理工といえば一つのブランドですが、これほど古い建物を大事に使い続けていたというのは驚きでした。

建物1階部分を埋め尽くす実験設備。
早稲田キャンパス、戸山キャンパスに続いて3つの目キャンパス。他に所沢、本庄、北九州などまだあるようです。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« URまちとくらしのミュージアム | トップ | 高田馬場さんぽ ~三角チーズ... »

コメントを投稿