2021年6月に、同じテーマで当Blogでもご紹介しましたが、サンデーサイレンスとディープインパクト、両スーパー種牡馬の産駒成績を、2022年4月10日現在で比較してみたいと思います。
サンデーサイレンス ディープインパクト
①JRA勝利 2749勝 2578勝
②JRA重賞勝利 311勝 274勝
③海外重賞勝利 15勝 40勝
④JRAGⅠ勝利 71勝 70勝
⑤海外GⅠ勝利 3勝 27勝
⑥JRA3歳クラシック 23勝 23勝
⑦英仏愛3歳クラシック 0勝 6勝
⑧リーディングサイヤー 13回 10回
サンデーサイレンスの産駒が活躍していた時代と、ディープインパクト産駒が活躍していた時代では、前提条件が異なるため、単純比較が出来ないことは、昨年6月の時にも申し上げました。ただし、この比較には相応の意味もありますので、敢えて不定期にお伝えして参りたいと思います。
前提条件の違いとは、例えば、サンデー産駒の時代の海外遠征と、今では隔世の感があります。また、国内GⅠの数も違います。一方で、産駒世代数は実質12世代と同じ。それからデータですが、海外はGⅢ以上の重賞競走のデータは残っていますが、一般レースのデータは入手できていないので、通算勝利数はJRAのみで比較いたします。
ディープインパクトの産駒は走るのは、あと数年だけではありますが、さて、上記項目のうち、ディープがサンデーを超える項目はどれになりそうか?
①JRA勝利数は、恐らく2023年夏くらいまでに超えそうな状況であります。②JRA重賞勝利数は、まだ差が37もありますので、けっこう厳しい状況になりつつあります。今年の3歳世代があまり重賞勝利数を稼げていませんので、ここからの勝ち星はそれほど伸びない可能性が大。いずれにしても、2022年の重賞勝利数がポイントになりそう。一方で、海外重賞も合わせると、すでに勝ち数の差は12。これは十分に超えられると思います。
また、③JRAのGⅠ勝利数(J‐GⅠを含む)は、ほぼ間違いなく超えそう。この春にも超える可能性があります。⑥3歳クラシックは既に23勝で並んでいますが、今年の3歳が実質ラストチャンスなので、皐月賞かダービーで、果たして超えることができるか。
最後に、⑧のリーディングサイヤーは、もう無理と申し上げておきましょう。サンデーサイレンスの13年連続13回の記録は不滅であります。しかも、あの頃はライバルが不在のため、20億円から30億円程度の賞金額でも1位が取れました。今は、最低でも50億円を超えないとリーディングサイヤーは無理。今年度ですら、ディープ産駒の出走頭数とロードカナロアの出走頭数は大きく差がつけられており、物量でも敵わない情勢にあります。
上記①~⑦で、もしディープインパクトがサンデーサイレンスを超えるようなことになれば、これはもう、JRA史上最高の種牡馬という称号を得ることになるでしょう。
ただし、10年後の評価は判りません。ちゃんと、サイヤーラインを伸ばせたかどうか。すなわち、ディープインパクトの子供たちの種牡馬成績がきちんと残せるかで、その評価が決まって参ります。種牡馬の世界は、長く厳しい評価に晒される世界であります。