まずは札幌の函館スプリントS。勝ったのは、キズナ産駒ビアンフェ。スタートは良くありませんでしたが、二の足で先頭に立ってマイペースに持ち込みました。直線に入っても、開幕週の馬場を味方に押し切りました。去勢手術を経て制御しやすくなったこともプラスに働きました。2着のカレンモエは、またしても惜しい2着。札幌の洋芝よりも秋の中山の野芝の方が合いそうなので、秋に期待しましょう。3着のミッキーブリランテは1400mが得意距離ですが、洋芝ならば1200mでも安定した力が出せるということ。
そして府中のエプソムカップ。勝ったのは、トーセンラー産駒ザダル。逃げたエアアルマスのペースは、前半1000mを58秒8のやや速いくらいのレベル。早めに抜け出した3着ファルコニアを外から豪快に差して、追い込んできた2着サトノフラッグも抑え切りました。3歳時から期待されていた馬がここで重賞初勝利。
ディープインパクトの初産駒世代のトーセンラーは、同期にオルフェーヴルが居てクラシックには縁がありませんでしたが、古馬になってからマイルチャンピオンシップを勝ってGⅠ馬になりました。その初代産駒のザダルが、この先GⅠを勝つことができれば、また新たな血脈が伸びていくことになります。ザダルの秋の活躍を期待しましょう。
2着のサトノフラッグは、淀みのない厳しいレース展開で、あらためて力を示すことができました。緩いオープン戦やGⅢよりも、展開の厳しいGⅠの方が力を発揮するタイプなのかもしれません。3着のファルコニアも頑張りましたが、先頭に立つタイミングが早すぎました。夏の新潟か福島、あるいは小倉で重賞初勝利が見れるかもしれません。