62歳のワタクシは、時々左耳が塞がったような感覚になることがあって、そのまま放置していると、10分か20分くらいで元に戻るという状態が繰り返し発生しておりました。
日頃から、自分は左の耳を下にして寝る癖があり、その体勢を続けたまま眠ると、明け方になって左耳が聞こえづらくなることも日々よく起こっておりました。もともと両耳共に「耳鳴り」が常態化していることもあって、何かヤバいことが起き始めているのか?と、少し気になっておりました。
そして、遂にその日が来てしまいました。3月の期末の木曜日の朝、例によって耳鳴りがすると思ったら、突然、左耳が全く聞こえなくなり、そのまま何時間経っても元に戻らなくなってしまいました。これはまずい!と思い、会社に出社してから、「会社の診療所」=「健康推進センター」の主治医の先生に相談して、先生の出身母体である某有名大学病院の耳鼻咽喉科で精密検査をしてもらうことに致しました。この某有名大学病院は、基本的にOBの紹介状がないと診察して貰えないので、先生にすぐに紹介状を書いてもらいました。
さらに、万が一の場合、脳に障害が発生している可能性もあるので、緊急性が高い事案ということで、無理な日程にもかかわらず、その某有名大学病院の耳鼻咽喉科に、優先的に予約を受け付けてもらい、早速検査を受けに行きました。
先方は、初診担当の若い医師でありましたが、早速、耳鼻科独特の様々な機器を使って、両耳をジックリ見てもらいました。
そして一言。
「耳垢ですね。それも、かなり大きな奴がこびり付いています」
そのあと、30分以上かけて、その大きく、しかも耳奥にこびり付いた「大きな耳垢」を取る作業をして頂いたところ、見事に聴力が復活。ただ、作業終了後、大騒ぎしたのが恥ずかしくなりました。
そう言えば、左耳の耳穴が相対的に細くなっているので、耳垢の掃除は奥までやっていなかったと思い出しました。多分30年以上も手付かずだったと思います。それがとうとう、耳を塞いで聴力まで奪うことになっていたようです。
その結果、上記の騒ぎとなった次第。ただ、先ほどの若い耳鼻科の先生が最後にこう言って下さいました。
「実は、耳垢による難聴は珍しくありません。むしろ、無理に耳かきで内耳を傷つけたり、鼓膜を傷つけるよりも、何もしないで耳鼻科に来院される方が良いのです。耳鼻科では、耳かきも、綿棒も、使用をお勧めしていませんから」
とのこと。
どうも、そういうことらしいので、ワタクシが30年以上も耳掃除を放棄していたことに、何のお叱りもありませんでした。少し救われた気が致しました。
皆さんも、耳に異常を感じたら、すぐにお近くの耳鼻咽喉科へ。耳垢が理由でも、ちゃんと治療してくれますよ!