まずは土曜日の札幌2歳S。勝ったのは、ドゥラメンテ産駒の牝馬ドゥーラ。好スタートから6番手追走を選択。前半1000mは1分1秒4で、重めの馬場としては流れる展開に。4コーナー手前から前に進出、先にマクリ気味に抜け出したルーラーシップ産駒ドゥアイズを外から追いかけて、鮮やかに差し切って1馬身差で快勝。勝ちタイムは1分50秒0。勝ったドゥーラは、8月6日の札幌未勝利戦を1分49秒1の好タイムで快勝した勢いをそのままに1番人気で重賞を勝利。2歳牝馬路線のトップに立ちました。ただし、ここまでは札幌の洋芝1800mを3戦走っただけなので、2歳牝馬路線の本丸である時計の速いマイル戦線に対応出来るかが次の課題。
それにしても、種牡馬ドゥラメンテは、これで三世代続けて重賞勝ち馬を出しました。大物も出すし、アベレージも良くなってきました。返す返すも、この種牡馬が早世したことが悔やまれます。
2着のドゥアイズも牝馬。ドゥーラと同様で、札幌の洋芝1800mしか経験がないので、高速マイルに対応できるかがカギ。少なくとも両馬ともに、来年のオークスの有力候補には名乗りを上げたと思います。3着のダイヤモンドハンズは、スタート後に反応が悪くて最後方からの追走になりました。あそこからだと、今日の馬場では3着がやっとなのは止む無しか。しかし、反応の悪さはダイヤモンドハンズの特徴なのか、それとも福永騎手の教育的騎乗だったのか。プラス14㎏も少し重めだった気はします。この馬は、もう一度、府中の1800mあたりで、出来ればパンパンの良馬場の東京スポーツ杯あたりで、あらためて能力をチェックしたいと思います。今日の内容だけでは消化不良であります。5着のブラストウェーブは、まだまだ力不足。兄のイメージを重ねすぎると可哀そう。この馬はこの馬としての成長を見守っていきましょう。
次が小倉2歳S。勝ったのは、グレーターロンドン産駒ロンドンプラン。大きく出遅れて最後方追走へ。前半3ハロンは33秒2とやや速いペース。徐々に前を追いかけますが、4コーナー手前ではまだ後方の位置。直線に入ると、まず内を突いたドレフォン産駒ゴールデンウィンドと真ん中を突いたウォーフロント産駒プロトポリスが抜け出しますが、すぐに外からアメリカンペイトリオット産駒シルフィードレーヴとダイワメジャー産駒バレリーナがこれを差し切って、さらにゴール寸前で最後方から追い込んできたロンドンプランが突き抜けて、3/4馬身差で勝利。勝ちタイムは1分8秒1。
勝ったロンドンプランは、スタートで出遅れましたが、ラストの上りが他馬とは別次元の33秒1で勝利。この切れ味ならば、マイルまでは守備範囲だと思います。新種牡馬グレーターロンドンは、産駒は少ないのですが、粒揃いの産駒ばかりで、産駒が出走してくれば、迷わず買い。ちょっと注目すべき種牡馬が現れたと思います。
2着のバレリーナは、先週の新馬勝利から連闘での2着。スピードも切れ味も魅力的であり、2歳牝馬路線で楽しみな馬が出てきました。3着のシルフィードレーヴも強い牝馬。覚えておいて損のない馬です。4着プロトポロス、5着ゴールデンウィンドも、水準以上の力を見せてくれたと思います。秋以降が楽しみになりました。
そして新潟記念。勝ったのは、6歳牡馬のトゥザグローリー産駒カラテ。7番手追走で脚を溜めます。4コーナー手前で前に進出、直線に入ると、逃げて粘ろうとするカイザーバローズの横に並びかけて、早め先頭に立ちます。そのあとは後続を寄せ付けずに、そのまま1馬身3/4差をつけて快勝。良の勝ちタイムは1分58秒9。
勝ったカラテはマイルの専門家ですが、予想以上に新潟の馬場が乾いて、マイラーでも押し切れる軽い馬場になっていたのが勝因。むしろ、マイラーとしての卓越したスピードと切れ味が、ここでは活きました。トップハンデをモノともせず、菅原明騎手のファイン騎乗だったと思います。
2着は最後方から追い込んだ7歳牡馬のユーキャンスマイル。1番外を回して追い込んできました。最も強いレースをしたのは、この馬だったかもしれません。3着は3歳牡馬のフェーングロッテン。3番手追走から、ずっと直線は追いっぱなしでしたが、よく頑張りました。ブラックタイド産駒らしく、ど根性の持ち主。秋の活躍が楽しみであります。