金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【雑感】 永寿総合病院での院内感染に思うこと

2020-07-03 07:25:59 | 雑感

 今年の3月から4月にかけて発生した、東京の永寿総合病院の院内感染について、同病院の医師や看護師の手記が発表されており、それを読んで思うことを述べたいと思います。

 永寿総合病院は、大学病院ほかで長期入院しているような、特に免疫力が弱まっている患者さんを数多く預かって対応する場所であることを、まずは認識しておかなければなりません。しかも、3月という時期は、新型コロナに関する情報が殆ど入手できていない状況下での院内感染の発生であり、特に「無症状者による感染リスク」に無防備だった国内医療機関の常識の隙を突かれた、ある程度やむを得ないものと言わざるをえません。

 数多くの感染者、数多くの死者を出したことに対して、医師の手記でも慚愧の念を強く述べておられていますが、この病院の役割と、置かれていた状況を考えれば、院内感染の発生と被害自体を強く責めても、得られるものは何もないと思います。

 むしろ、問題だと感じたのは、多くの感染者、死者を出す混乱の中にあって、その対応に当たっていた医師・看護師たちにも、少なからず感染者が出たこと、しかも、重篤な症状となった方が相応に居たことではないでしょうか。恐らく、対応に追われた医師や看護師の中には、こうした事態を招いた責任を背負い込んで、自らの症状に対する対応が、思わず遅れてしまうという状況があったのではないでしょうか。

 東京では、結局、あのときに医療崩壊までは至りませんでした。なのに、多くの医師・看護師たちが重篤な症状になるまで、自らの治療を後回しにしていた状況が数多く発生していたのではないか。反省すべき点があるとすれば、この点が1番であると考えます。

 最前線で闘う医療関係者こそ、症状の初期段階での処方が重要であることを、改めて国民の共通認識とすべきだと思います。


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