凱旋門賞の前哨戦3レースを振り返ります。
まずは土曜日に行われた、愛チャンピオンS。有力馬が揃った注目のレースです。古馬陣からはお馴染みのミシュリフ、ブルーム、アレンカーといった面々。対する3歳牡馬陣からは、仏ダービーとエクリプスSを勝ったヴァデ二、パリ大賞を勝ったオネスト、英2000ギニー3着のルクセンブルクが出走。
注目のレースを勝ったのは3歳牡馬のルクセンブルク。レースは、古馬ストーンエイジが逃げて、古馬が前、3歳陣が後方へ。ルクセンブルクは後方3頭目で脚を溜めます。直線に入ると、逃げるストーンエイジが粘る中で、オネストとルクセンブルクがこれを追いかけ交わします。この2頭の叩き合いは、ルクセンブルクがクビだけ前に出てゴール。1番人気の仏ダービー馬ヴァデ二は塞がれて出るところがなく、内埒際を突きますが、脚を余して3着まで。
明らかに3歳牡馬陣が強いことが判りました。既に前売りで人気になっているヴァデ二の他、ルクセンブルク、オネストも凱旋門賞に出てくれば、相応に人気になると思います。
次は古馬によるGⅡフォワ賞。メンバーが手薄で、目立つのはサンクルー大賞3着のバブルギフトくらい。勝ったのは、地元フランスのイレジーン。超スローペースの前半から、残り800mのロングスパート合戦となりましたが、最後方追走から、馬ごみをすり抜けて差し切り勝ち。重馬場の勝ちタイムは2分36秒46。2着にバブルギフト。日本から参戦のマイラプソディは最下位の6着に敗れました。
そして3歳牡馬によるGⅡニエル賞。こちらもメンバーが手薄で、日本ダービー馬のドウデュース以外では、地元のGⅢで逃げ切り勝ちを収めたシムカミルくらい。勝ったのは、そのシムカミル。好スタートから3番手追走を選択。前半からスムースに流れる展開の中で、残り1000mからのロングスパートの戦いに。シムカミルはラスト300mのところで逃げ馬を交わして先頭に立ち、そのまま押し切り勝ち。重馬場の勝ちタイムは2分32秒81。2着には後方2番手から追い込んだラッソーが入り、3着はトゥルーデスタマンでした。勝ったシムカミルは、本番の凱旋門賞でもダークホースになりそう。
1番人気だった武豊騎手騎乗のドウデュースは、直線に入ると、最後方からの追込みで鋭く伸びて、そのまま豪快に抜け出すかと思われましたが、残り200mで急減速して4着に敗れました。本番に向けて武豊騎手が無理に追わなかったこともありましたが、重馬場が堪えたか、1000mのロングスパートが続きませんでした。現地での前売り人気はガタ落ちになったと思います。
ドウデュースは、3歳牡馬陣の中で愛チャンピオンS組3頭に大きく差を付けられた感がありますが、あと3週間ありますので、あらためて体調を整えた上で、本番では思い切ったレースをしてほしいと思います。
まずは天気。カンカンに晴れてほしい!