2月8日の当blogで書いた『独裁者あるある』のお話ですが、あの続きを書いてくれ!という問い合わせが多く来ております。ご案内のとおり、あれは「ブラック・ユーモア小話」でありまして、あの続きを書くつもりは毛頭ないのですが、「もしリアルに、ウクライナ国内で戦術核兵器が使われたら、どういう展開になっていくのか?」という質問には、少し想像力を膨らませて書くことはできるかな・・と。
本日は、そんな感じで、あの続きを書きたいと思います。
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独裁者は、『戦術核兵器』という最終兵器のボタンを押したとさ・・。
以下は、その続きです。
戦術核の目標は、当然ながら、ウクライナの首都キーウ。戦術核といっても、広島・長崎の原子爆弾よりは強力ですから、人口300万人のキーウの市街地で爆発するとなると、少なく見積もっても、100万人を超える犠牲者が出ることになります。そして、ウクライナ政府やウクライナ軍司令部は、ゼレンスキー大統領をはじめ壊滅状態になります。まぁ、人類史上最悪の出来事と言って良いでしょう。
まず瞬く間に世界中に、このニュースが広がります。一部の報道機関は、キーウ市内の悲惨な画像も流すでしょう。世界中すべての国から、ロシアおよびプーチン大統領に対して、強い批判と対抗措置が発せられると思います。NATO諸国は当然ですが、中国も完全にロシアを見限って、食料輸出、半導体輸出などの支援を止めてしまうと思います。
さらに、NATO軍は、バルト三国とロシア国境沿いに、20~30万人規模の陸戦部隊を配備するでしょう。ちなみに、この国境ラインからは、古都サンクトペテルブルグも、首都モスクワも、至近距離となります。また、ポーランドとウクライナ国境沿いや、ロシアとの関係が微妙になりつつあるモルドバ国境沿いにも10万人規模で展開すると思います。場合によっては、中国人民軍が、ロシアと中国の国境沿いに、100万人規模で展開することもあり得ます。こうなると、すでに陸軍兵力が手薄になっているロシアからすると、ウクライナから撤退して、バルト三国との国境沿いと、中国との国境沿いに、すべての陸軍部隊を配置し直さないといけなくなります。
そのうえでアメリカをはじめとするNATO軍からは、以下の3点をロシアに勧告することになるでしょう。
◎即時、ウクライナとの停戦 (⇒ クリミアを含む旧ウクライナ領土の返還を含む)
◎プーチン大統領の退任 (⇒ 生死は構わず)
◎ウクライナ復興への全面支援 (⇒ 敢えて賠償金ではなく復興支援=第一次大戦時の知恵)
当然にロシア国内でも、先に核兵器を使用したことへのプーチンへの反発が起こります。軍内部および旧KGBのロシア国家保安委員会の内部でも、プーチン大統領を排除、あるいは粛清する動きが起こると思います。そして、すでに余命幾ばくもないプーチン大統領は、追い込まれる前に、自ら命を絶つことを選ぶのではないでしょうか。
お話の結末は、こんな感じでいかがでしょう。
当たり前ですが、戦術核に対して、NATOが戦術核を使うことは、愚の骨頂となります。ロシアを内部崩壊に持ち込む策こそが得策となります。ただし、このケースでも、最大の悲劇はやはりキーウ市民。広島・長崎を超える悲劇が人類の歴史に刻まれることになります。
まぁ、この独裁者も馬鹿ではないので、こういう結末は見えているはずですけどね。
いくら重病説が流れているとは云え、大国のリーダーを20年以上も続けている大物政治家。
ラストくらい、潔くあって欲しいものです。