まずは中京の鳴尾記念。勝ったのは、ノーネイネヴァー産駒ユニコーンライオン。前半1000mが62秒9の超スローペースで、誰も追いかけない展開。そのまま3馬身1/2差の逃げ切り勝利で、これはもう坂井琉星騎手のファインプレー。ほかの馬がもう少しちゃんと追いかけていれば、スローの瞬発力勝負になったのですが、有力馬がお互いを牽制して動かなかったのが、ユニコーンライオンにとっては幸運だったか。一番力を見せたのは、後方から3着に差し込んだブラストワンピース。有馬記念での心房細動の影響はもう消えたと思います。
そしてGⅠ安田記念。勝ったのは、ディープインパクト産駒ダノンキングリー。惜しいダービー2着や、悔しい大阪杯3着で、ここまでGⅠに縁がなかった無冠の名馬が、ここでGⅠ初制覇となりました。これで種牡馬への道が開かれたと思います。
レースは、まずスタートが良かったダイワキャグニーが逃げて、前半600mが34秒6。それほど速いペースではありませんが、直前に降った雨で思った以上に馬場が重かったようで、結果的には、前にいた馬にはキツイ展開になりました。
直線では、早めに先頭に立ったインディチャンプと、内側から伸びてきたダノンプレミアムが抜けるかに見えましたが、中団待機から外側を追い込んでくるダノンキングリーと3歳馬シュネルマイスター、そして馬群の間を縫って出てきたグランアレグリアの3頭が、前を行くインデュチャンプを交わして叩き合い、一番外のダノンキングリーが少し出たところがゴールでした。
グランアレグリアは惜しい2着でしたが、3コーナーでゴチャついたことと、はやり中二週のインターバルは、この馬の最高のパフォーマンスを出す条件ではないと。
3着のシュネルマイスターは、横山武史騎手の好騎乗も併せてナイスプレーと言えると思います。秋に期待しましょう。