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迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

示しのつかぬオトナたち、さりながら。

2018-08-10 23:23:23 | 浮世見聞記
平成最後の一年は正月八日からこの方、若い人たちに示しのつかぬ“人生のセンパイ”たちが、多く摘出されてゐる。


日本の伝統文化を詐欺の道具に使った詐欺師、

相手選手を潰しにかかった大学アメフト部の監督、

医大の裏口入学斡旋に絡んだお役人、

色付きメガネが分かり易いアマチュアボクシングの会長、

などなど。


そしてそれらの尻馬に乗るかの如く、大学チアリーダー部コーチの、部員への暴言問題、なるものも出てきた。

上に挙げた三件は文句なしにオトナが悪いが、このチアリーダー部に関しては、ちょっと性格が違ふやうな気がする。

『過去の栄光にいつまでも縋るな』

『ずる賢いヤツめ』

女コーチの暴言とされてゐるそれらには、言はれた部員の普段の姿が、目に浮かぶやうなものが多いのだ。

今回解任された女コーチは、おそらく真実をそのまま言ったのだらうと思はれる。

しかし私は決して、女コーチを擁護するものではない。

ただ、“暴言”を吐かれた部員にも、それだけの原因があったのではないか、といふことを言ひたいのである。


おのれが生まれる遙か昔で、おのれは知りもしない“武家式楽”の栄光をいまだ引きずり、自分の一家以外を今なお「外様」などと嗤ってゐる偏狭な猿楽師や、

表現者としての技量が足りない分、目上に諂(へつら)ひ取り入ることで保身を謀る河原者──



かういふのは、どこの業界(せかい)にもいる、といふことだ。
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