
昼下がり、戦国時代には兵士が洗ひ流した血で赤く染まったと伝はる、小川のほとりを散歩する。
現在(いま)は静かな小径が整備されたその小川で、一羽の白ひ水鳥に逢ふ。
水鳥は私が近付ひても驚くことなく──むしろ知らん顔のやうにも見へた……──、悠然と小川を歩き、時折ほとりの草を突つく。
共存共生。

ことごとく木々を伐りはらひ、
ことごとく陳腐なつくりの家屋を建ててゐる様を見て、
いつからニンゲンだけの浮世と決めたのだと、
その身勝手さを嘆息する。
現在(いま)は静かな小径が整備されたその小川で、一羽の白ひ水鳥に逢ふ。
水鳥は私が近付ひても驚くことなく──むしろ知らん顔のやうにも見へた……──、悠然と小川を歩き、時折ほとりの草を突つく。
共存共生。

ことごとく木々を伐りはらひ、
ことごとく陳腐なつくりの家屋を建ててゐる様を見て、
いつからニンゲンだけの浮世と決めたのだと、
その身勝手さを嘆息する。