迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

表現の妙。

2010-10-15 21:43:58 | 浮世見聞記
三遊亭小圓朝さんのリサイタル、「第19回 武蔵野 小圓朝の会」を聴きに、JR三鷹駅前の武蔵野市立武蔵野芸能劇場へ。

一席目は黒の羽織袴姿という正装で、「八五郎出世」。

八五郎が“お鶴の方様”となった妹を見てホロリとなる件りで、いつかこの噺家で人情噺を聴いてみたい、と思わせるものがありました。

このホロリとなる件りが、「八五郎出世」のミソですね。

仲入り後のもう一席は、妾宅に押し入った泥棒が囲い者に見事にしてやられる「転宅」。

どの噺でもそうですが、小圓朝さんの女性表現は愛嬌のなかに女性ならではの強かさを覗かせる、独特の上手さがあります。


↓は国立演芸場の演芸場資料展示室で開催されている、「寄席ビラの楽しさ-寄席文字入門-」展の案内チラシで見つけた、“三遊亭小圓朝”の名前(右から四番目)。



中ではもちろん、実物が展示されています。

圓朝一門会の案内チラシのようですが、年月日が無いため、明治期のものと云うこと以外は不明です。

ここに見える小圓朝とは、のちに“三遊亭一朝”になったと云う、初代です。
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