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迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

改革の秘訣は自分自身から。

2018-05-01 15:52:56 | 浮世見聞記
横浜の大手百貨店が、大型連休中は託児施設が休みとなる育児世代の従業員のために、代わりとして会議室を臨時託児所にする福利厚生を行ってゐるといふ。



結局、育児よりも労働が最優先される、浮世の事実。


何ごともいびつで暮らしにくひのが、當世といふもの。


以前にも話したが、神奈川県知事と県内の高校生たちとが将来の仕事につひて討論する席上、ひとりの女子学生が開口一番、

「小学生のとき、学校から帰宅しても母は働きに出てゐて、自分はいつも家で独りぼっちでとても寂しかった。“女性はシゴトより、ちゃんと子育てをするべきだ”」

と聲を挙げ、また男子学生は、

「父の勤める会社は残業が廃止になったが、そのぶん家にシゴトを持って帰って来て、続きをやってゐる。いくら残業を無くしても、肝心のシゴト量が変わらなければ、なんの意味も無いではないか」

と、憤懣したと云ふ。


親も子も、ともに浮世の犠牲者だ。



今日からまた乳製品が値上げするやうに、浮世はつねにイタチごっこ。

今は昔、石川啄木が詩で嘆ひたままが、いまも続く。


今も昔。



私は、そんな浮世に殉じるつもりなどない。



自分の命は自分のもの。

期限いっぱい、

ただ自分のために生きるのだ。



具体性の無い、虚しいばかりの“正義”をいくら叫んで街中を練り歩かうと、



いまの立場に甘んじてゐるままでは、

明日など拓けぬからの。
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