感染者の數と、熱中症搬送者との數が拮抗しさうな炎暑に、日中はさすがに籠城して過ごす。

支那發の人災病菌と、異常気象の二重苦の真っ只中にゐるとは思へないやうな、自然の燦めき。

盛況ではないが、そこそこ流行ってゐるやうに見える。
私の住む町はだうやら雷雨の恐れを避けられたやうで、日没前には西の空が黄金色に染まり、そんなこともあるのか、と思ふ。

支那發の人災病菌と、異常気象の二重苦の真っ只中にゐるとは思へないやうな、自然の燦めき。
人は常に、自然の表情に眩まされて生きてゐる。
外が暗くなっていくらか気温も下がったので、近所を軽く散歩する。
五月末日で閉店した大衆居酒屋が、いつの間にか居抜きでやはり居酒屋になってゐた。

盛況ではないが、そこそこ流行ってゐるやうに見える。
従業員たちのマスクが、なんとも邪魔さうだ。
いまの御時世、この店もいつまで續くかなと思ってから、「さうか……」と膝をうつ。
防菌非對應の飲食店は、みんなで徹底的に足を運ばず、そのまま潰してしまへば簡単ではないか、と……。