
都内の公園で見かけた、嵩上げして造られた花壇。
車椅子に乗った人でも花を樂しめるやう、設計されてゐるさうだ。
なるほど、と感心する。
私は過去に一度、車椅子を体験利用したことがある。
わずかな段差が大きな障害となり、地面のごく小さな凹凸も大きな震動となって、腰骨へ直接響く。
見た感じほど、快適なものではない。
車椅子くらゐ、實際に利用しなければ分からない器具もないのではないか。
だから花壇もこの高さなら、車椅子に乗った人でも目線の位置で樂に花を観られるだらう──
私はものを知る樂しさを、ここでまた一つ得る。