迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

二文字恐怖。

2021-12-08 17:10:00 | 浮世見聞記
上巻だけが先に手に入り、探し回ってやうやく下巻も見つけた「朝鮮短篇小説選」(岩波文庫刊)を讀了す。1920年代から30年代、朝鮮が大日本帝國の植民地だった時代に發表された作品を精選、翻訳したもので、農村部は李朝時代そのままの貧しさを引き摺り、都市部では支配者に對して無氣力なままに翻弄される民衆の姿が、まさにその時代を同じくした作家たちの眼を通して創作ながら生々しく描かれてゐて、後世の學者の研究書か . . . 本文を読む
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