中村吉右衛門(はりまや)の二代目が、先月二十八日に亡くなってゐたことを知る。この優も、自分の藝(いえ)の明確な継承者をつくらずに逝ったな、と思ふ。もっとも、子息はゐるが凡庸で、継げるのは辛うじて“名跡(なまえ)”だけであらうことも含めて、この業界は近年さういふ例ばかりだと、傍觀してゐて感じる。役に生涯恵まれなかった役者のうちには、「こんな思ひだけは息子にさせたくない」と、敢へて家業を継がせない例も . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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