トレード備忘録 & MT4/MT5インディケータ及びEAの開発

日々のトレード備忘録及びMT4/MT5に関する事項

及川圭哉氏のガチ速FXに学ぶ【7】最後にPipsBarを開発

2023-04-30 21:58:12 | 投資

 過去数回にわたり及川式FX戦略を学んできた。ガチ速と自称されるエントリーとエグジットのタイミングの取り方や、必勝チャートパターンは事例学習を重ねるしかないが、少なくとも及川式で最も重要かつ難題とされる最適通貨ペア選択の可視化には成功した。また、氏が利用しているテクニカルについては、一つを除きすべて同じものの再現することができた。氏が通貨強弱判定において風見鶏的に利用されるEURGBPの週末のチャート(5分足)に基づいて見てみよう。

 通貨強弱判断を可視化したサブチャートのDaily OPSでは5通貨間の強弱関係がほぼ直感的に把握できる。メインチャート左上のHeatMapもDaily OPSの補助として使うことができる。

 開発に手間取ったのは、メインチャートの右側空白部分の20ピップスを高さで示すバー(PipsBar)であった。Object関数が苦手であるため、こんな簡単なバー作成に随分と時間がかかってしまった。

(注) このブログ(及川圭哉ガチ速FXにに学ぶ)に長らくに付き合っていただいた方々へお礼の印として、このPipsBar(ShowPipsBar.ex4)をuploaderにアップしておきました。無償でダウンロードできます。ご試用してみてください。

ダウンロードはこちら


及川圭哉氏のガチ速FXに学ぶ【6】通貨選択も師匠クラスに

2023-04-27 12:08:18 | 投資

 ガチ速FXでは避けて通れない最適通貨ペア選択パズルであるが、ようやくその可視化に漕ぎつけた。FX仲間やMT Studio21社のスタッフに先週からテストしてもらっているが、ほぼ瞬間的に5通貨間の強弱関係が捉えられることができるようになった。下記のチャートはGBDUSDの5分足チャートであるが、昨日(4月26日)のアジア時間から米国時間までの大部分をカバーしている。

 日本のマーケットの締まる前の午後2時、及川氏が通常トレードを開始する午後4時、そしてニューヨーク勢が市場に入ってくる午後9時に縦ラインが引いている。

 下段のサブチャートに描かれている赤と青の太線はGBDとUSDの強弱関係を示している。青のGBDラインは午後に入ってゼロラインを上回る一方、赤のUSDは反対にゼロラインを割れてきている。このグラフからGBDはニューヨーク勢参入までは、ほぼ一貫してUSDよりも強かったことが分かる。分かるのはそれだけではない。実は青のラインのさらに上には、EURが、また赤のUSDのさらに下にはAUDのラインが細く描かれているのが分かる。結論的に大部分の時間帯では、EUR > GBD > JPY > USD > AUD であったことが読み取れる。及川師匠よろしく、EURAUD, EURUSD,GBDUSD, GBDAUDのいずれも買い選択を迷わず選択できることになる。チャート場面を次々と切り替えることなく一瞥して判断を下すことができる。ちなみに、EURAUDをハイライトさせたものは次のようになる。

 

 EURとAUDの相関関係はニューヨーク市場に入ると、拡大縮小を繰り返すようになり、トレンドが長期に続く傾向は弱くなった。

 強弱関係の始点はチャートの0時がデフォルトとなるが、パラメータを変更してこれを日本時間午後2時にすると、欧州時間スタート後の強弱関係がさらに判読しやすくなる。

 スタッフとともにさらに検討を続けている。


MT4 EAではできて裁量ではできないこと

2023-04-26 02:25:03 | 投資

 「EAではできて裁量ではできないこと」というと、それ逆じゃないのと問い返されることがある。EAはあらかじめ決められたプロセス(プログラム)によって作動するに過ぎないが、裁量取引の方は自由がきいて環境に応じた柔軟な取引ができるように感じてしまう。

 例えば、現在のドル円が130.00である場面で、125.00の逆指値の買い注文を出したいと言えば、この人相場のことをあまり知らない人だなと思われるに違いない。しかし、本人はいたって真面目である。もし、指値注文を出して、相場が125円ちょうどになったら、買いポジションが発生してしまう。そこから相場が反転して126円方向に戻ってくれば問題はないが、往々にしてその逆になることが多い。120.00まで下落すれば、大きな含み損を抱えてしまう。過大なレバレッジを掛けていれば、強制退場を喰う恐れすらある。

 MT4のEAをプログラムすれば、上記の問題は一挙に解決する。プログラムに次の1行を書いておくだけでよい。「もし、現値が124.00になったら、125.00の逆指値買い注文をだせ」と命令を挿入しておくだけである。その場合、相場が引き続き暴落を続けて120円になったとしても。逆指値注文は待機注文として残るだけで、ポジションは発生することはない。待機注文が不要であれば取り消せばよいだけである。

 逆指値注文が威力を発するのはトラリピ(Trap Repeat IFD)を運用する場合に実感する。ドル円120.00~140.00のレンジで、注文幅50pipsの買いトラリピを行っているとする。順調に利確を重ねてきて、現値が135.00に達しているとしよう。その状況で、週末に予期せぬ大事件があり、翌月曜日早朝のマーケットで125円まで大暴落が発生した場合、業者依存トラリピを含めた通常のトラリピその他多くの日本人買いポジションは大損害を受ける。

 逆指値EAによるMT4運用では、各トラップの注文はほぼすべてが逆指値注文として残るだけで、ポジションとして買い持ちになることはない。下げの途中で、50pips程度の反転上昇はあるから、その場合にはトラップの1~2本はポジションとして発生することはありえるが、ほとんどのトラップは待機注文として残るだけである。海外ファンド等による、日本人の買いポジションのストップ狩りが行われることが週末から休み明けには多い。彼らが利確後には急速に相場が回復することがある。そのような場合には、残っている逆指値注文が次々と実現し、面白いように利確が実行される。通常のトラリピを含めた多くの人が泣きを見る中、逆指値トラリピのみが生き残った例は過去には何度も起こっているのである。

 このブログを始めた契機には、広スプレッドの業者トラリピと指値トラリピの破綻を避ける目的で、逆指値トラリピを広報することがあった。多くの方が、筆者開発のTrapTradeSystemを利用していただいている。筆者提携のMT Studio21.com社にて公開されているので、ぜひ参照していただきたい。

MT Studio21.comはこちら

追記:トラリピに限りEA運用には必ずしも外部コンピュータ(VPS)のレンタルは必要としない。自己のパソコン上でもほぼ完ぺきに作動させることができる。詳しくはMT Studio.21の説明欄参照。

 


及川圭哉氏のガチ速FXに学ぶ【5】アクセサリーツール編

2023-04-23 11:10:57 | 投資

 

 及川氏のトレードにおける基本はMT4チャートのテクニカルと最適通貨ペアの選択、それに時間管理であった。

 テクニカルについては、5分足チャートに上位時間軸の移動平均線4本、5分足の移動平均線3本、その他ボリンジャーバンド等MT4ではおなじみのテクニカル指標が描かれている。こちらについては、特に説明を要しない。

 特に重要と力説されているのは、トレード通貨ペアの選択であり通貨間の強弱を瞬時に判断できる力を養うことこそが成功への一歩とされている。氏のトレード履歴の勝率が約75%となっていて、その源泉は最適通貨ペアのトレードに集中されていることが実績として立証されている。その通貨間強弱マトリックスは氏のブログや動画で何度もくりかえされているので、参照していただきたい。しかし、これは一般には思った以上に難解で、初心者にとっては慣れるまでには時間がかかる。そこで以前の筆者ブログで、2個のインジケータを開発して、各通貨間の強弱関係が視覚的に判断できるようにしたことで、その検討プロセスが比較的容易になった。

 テクニカルに加え及川式ガチFXチャートには、トレードアシスト用ツールが揃っている。いずれもネットから無償でダウンロードすることができる。

① アナログ時計

 及川式FXでは時間管理も大変な役割を演ずる。トレード時間帯の選択、1取引20分以内の手仕舞い、相場の流れが変わる16時、21時といった時刻丁度の切り替わりタイミングの把握には現在の時間を常に頭に入れている必要がある、氏のチャート画面には小さなアナログ時計が常在している。全く同じものではないが、冒頭に掲げたのはClocXという無料ソフトでVectorというサイトからダウンロードできた。

https://www.vector.co.jp/soft/win95/personal/se502526.html

② Trading Panel(自動発注パネル)

 エントリーは成行きであるため、チャンスとなれば間髪を入れずに注文を出すことができる自動発注パネルがあると便利であり、及川氏もおそらく自社製のコントローラーなる発注自動パネルを利用されている。冒頭に掲げたのはTrading Panel V1.2-YousefHというが、こちらも無料でダウンロードが可能である。EA仕立てでTP,SL付きで成行き注文や指値・逆指値注文もできるので、大変便利であり、有償のツールに勝るとも劣らない。下記URLにてダウンロードできるが、マニュアルが見当たらないので、慣れるまでデモ口座で練習する必要がある。

https://technical-indicators.com/archives/29430

③ ポジションのピップス表示

 及川氏のトレード中のMT4チャートを見ていると、各ポジションごとに含み損益がピップス数で表示されるが、こちらもShowPipsPlusなるインジケータが公開されている。(画像省略)

https://dj-trader.net/fx/custom_indicator/64

 


MT4 EAのパラメータ設定を保存する方法

2023-04-22 05:42:28 | 投資

 MT4で数種のインジケータをチャート上に表示している場合、そのパターンを一度templatesに記憶させておくと、チャートを新しく開いた際には、記憶した組み合わせのパターンを一瞬に呼び出すことができる。毎回インジケータを設定しなおす必要はない。

 あまり知られていないのであるが、EAのパラメータ設定にも同様な機能が備わっている。複雑なEAになると、ついうっかり数値を間違えたり脱漏があったりして戸惑うこともあるから、この機能を利用しない手はない。

 例えば添付のようなEA設定画面があったとする。

 

 西山孝四郎(石原順)講師のMegaTrendFollowインジケータをEA化してMT Studio21社で公開したものだが、数種のオプションを選択できる仕様であるため若干複雑になっている。EAを設定するたびに毎回デフォルトの設定が表示されるため、これと異なる設定をするのは面倒に感ずるだろう。 

 設定画面の右下に「保存」ボタンが用意されているので、このボタンを押すと、保存のためのダイアログボックスが開く。「ファイル名」が要求されるので、適当な名前(例えばMegaTrend)を付けて保存する。この作業でEAの設定はMQL4下の「Presets」ファイルに自動保存されている。

 次回から、このEAの設定をそのまま利用したい場合には、設定画面の「読み込み」をクリックすると保存された名前(MegaTrend.set)が現れるので、これをダブルクリックする。内容を再確認して「OK」をクリックすれば完了で自動取引が開始される。