トレード備忘録 & MT4/MT5インディケータ及びEAの開発

日々のトレード備忘録及びMT4/MT5に関する事項

MT4 標準搭載の「一目均衡表 」 を正す

2017-01-17 19:13:30 | 投資



かねてMT4の一目均衡表は何処かおかしいと叫ばれてきたが、その割には「これこそ本家本元の一目」というものにあまりお目にかからなかった。

一目均衡表では、ローソク足の数を「両端入れ」で数えるのに対して、MT4のプログラマーは西洋流の「片端入れ」で計算してしまっている。例えば、「先行スパンAは転換線と基準線の中間値を26日先に記入する」というのは、片端入れでは25日先に記入することに相当する。ところが、MT4の開発者は単純に片端入れで26日先にプロットしてしまったので、1日分の差異が出てしまったのだ。

そうであれば、MT4の一目均衡表をチャートに挿入する際、パラメータの26を25にすればよいとしている人が多い。実は管理人も相当期間この方法に倣ってきたが、これが大変な誤りであることに気が付いた。半年間程、引きこもり生活を余儀なくされたおかげで、一目のプログラムをチェックする機会を得たわけである。

パラメータを25に変更することにより、「基準線」と「先行スパンA」の計算そのものが副作用で変わってしまうのである。基準線の「過去26日間の最高値と最安値の仲値」という場合、MT4でも正しく26日間(両端入れ)で計算されているのだ。その基準線を使って「先行スパンA」も計算されているから、パラメータを一つ変えることによって、大元の「一目均衡表」からはかなりかけ離れたものを表示させていたことになる。

ほぼ同じタイミングでFXTF社が自社にてのFXTF – Ichimokuなるインディケータを開発、標準搭載の一目の誤りを正した修正版を発表した。ところが、この修正版を他社のMT4に移植しようとしても表示することができなない。ソースコードが非公開なのは当然としても、他社ではex4も利用できないようにプロテクトされているのである。

誤りの箇所がはっきりすれば、既存のプログラムを修正するのは造作のない作業である。大げさにプロテクトする必要もなかろうに。因みに、FXTF社のMT4で同社開発の一目の上にIchimoku_Revisedを重ねて表示してみたところ、両者完全に合致していました。