「ボヌール・デ・ダム百貨店」その後

　先日もこちらでご紹介した「ボヌール・デ・ダム百貨店」ですが、大阪に来る前から読み始めたものの、そうそう簡単に終わるボリュームではなく（この本の唯一の欠点は、分厚いために非常に「重い」ということです。）、大阪のフェアが始まってからも毎日バッグに忍ばせて時間があるときにページを繰っていたのですが、その重いこと、重いこと！ホテルに帰ってベッドの中で読もうものなら、本を支える腕がだるくなってしまうほど。

　ですが、あまりの面白さに、休む間もなく一息で読んでしまいました。何が面白いって、19世紀後期に書かれたものですから、その時代の風俗が余すことなく描かれていること。特に、レースや絹地、下着など、私が普段扱っているものがふんだんに出てくるのも魅力的。そして、その当時の人々が、実際にそれを手に入れて何に使っていたか、何を考えて手に入れていたかが分かって、とても興味深いのです。

　特に、今日読んだ箇所では、貴族の婦人がレース売り場で高価なレースを万引きする様子が出てくるのですが、その万引きの対象となったのが、広巾のアランソンレースのボーダー。こちらは当時のお金で1mが1000フランもする裾飾り、他にも700～800フランのハンカチやら扇やらも登場し、私の目は思わずぐっと見開かれたのでした。

　そして湧いてきた疑問は「1000フランっていったいいくらだったのだろう？」ということ。インターネットを駆使して、当時のフランの価値を調べてみると…1フランが約1,000円だったことが判明。とすると、1000フランのアランソンって？？？おおまかですが、1mで約100万円！！すごい！レースってやっぱり当時から既に大変高価なものだったのですね。非常に勉強になり、かつ納得もした今回の読書でした。こちらの本はまたLibraryのページにも掲載しておきますね。凄く面白かったですよ！

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大阪にやってきました！

　　　　　

　明日からの阪神百貨店のフェアのため、今日は大阪へやってきました！いつもは自分で車を運転して他所の土地のお仕事へ向かうことが多い私達ですが、今回は珍しく新幹線で移動！！日頃、買付けでロンドン－パリ間のユーロスターに乗ることはあっても、日本で新幹線に乗る機会はなかなかありません。

　いつも「いいなぁ、新幹線。速いよね～。」と羨望のまなざしで眺めていたのですが、今日は名古屋駅のホームで子供のようにワクワクドキドキしながら新幹線が滑り込んでくる姿を待ちわび、思わず写真まで撮ってしまいました。果たして乗ってみると、「あっという間に岐阜だ！」　「え！？湖東だって。もう滋賀県なの？」　「ローソクタワーが見えてきた。あら、もう京都じゃないの！」　「大阪に着いちゃった！」という感じで、1時間弱で大阪に到着。思えば、車の時速の約3倍ですから速いはずですよね。

　夕方大阪に着いた後は、午後9時から阪神百貨店で搬入。やっと今ホテルに帰ってきました。何とかディスプレイ出来上がり、明日はお客様を待つばかり。関西にお住まいの皆様、どうぞ梅田に遊びにいらして下さいね。　　

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ただいま読書中

　以前から読みたかったエミール・ゾラの「ボヌール・デ・ダム百貨店」がしばらく前にアマゾンから届いていたのですが、なかなか本を開く気持ちの余裕が無く、昨日大阪へすべての荷物を送ってしまってほっとした今日、やっと読み始めました。

　この「ボヌール・デ・ダム百貨店」はゾラの空想上の産物ではありますが、ボン・マルシェカードでもお馴染み、世界で一番最初に出来たデパートであるボン・マルシェを取材して書かれた物でもあり、19世紀半ばのデパートの創生期の様子がそれは手に取るように描かれています。

　まだ4分の1ほどしか読んでいないのですが、既に「ボヌール・デ・ダム百貨店」に陳列されているアランソンや、マリーヌ、シャンティイ、バンシュなど様々なレースの渦に、美しいリヨンの絹織物やリボンの洪水に、21世紀に生きる私も19世紀の婦人達と同様にすっかり幻惑されています。今はアンティークとして一生懸命私が探してくるアイテムの数々が、当然ながら当時は沢山溢れていた訳で、「夢の中でもいいからその時代に行ってみたい！」そんなことを思いながらページを繰っています。

　明日は午後からいよいよ大阪へ。久し振りに大阪で過ごす一週間も楽しみです。

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綱渡りの日々

　お陰様で名古屋でのフェアも無事終了。終わりがけギリギリまでお客様に来ていただいて楽しく過ごしました。会期中サロンまでお越しいただいた皆様、ありがとうございました。

　さて、午後4時でフェアが終了した後、どうしたかというと…今週16日から開催される阪神百貨店のフェアのため、午後6時までに佐川急便の営業所に荷物を入れなければならないことになり…。本来、まさかそんなことになるとは思わずに組んだスケジュールですが、阪神百貨店には自家用車でなく送りで荷物を搬入することになり、急遽「明日必着」で送ることになってしまったのです。日曜日の今日、佐川急便の集荷は午後6時まで。河村と手分けして大急ぎでサロンに飾ってあった商品を箱詰めして、車に詰め込み、佐川急便まで私の運転で爆走（暴走？いえいえ、いつもは極力安全運転です。）して…。まるで綱渡りのような一コマでした。

　今日UPしたScheduleのページを見ていただいてもお分りのように、この4月から5月にかけてはありがたいことにお仕事が盛り沢山！またまた綱渡り（？）の日々が続きそうです。

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名古屋でのフェア その2

　名古屋でのフェアも明日まで。ちょっぴりサロンの様子をお伝えします。ソーイングの小物はいつもピンクとブルーに分けて色別にディスプレイ、ただでさえアイテムが多くてゴチャゴチャになってしまうので、少しでもスッキリ見せるように同系色で並べています。今回もリボンやブレード、モチーフにボタン等々、様々なアイテムが並びました。特にフランスのリボンは皆シルクばかり、その昔は帽子やドレスのデコレーションに使われていたこれらのアイテム、美しい色合いも質感も素敵です。当時の淑女はお帽子なしではお出掛け出来ませんでしたからね！必然的に美しいリボンが世の中に沢山溢れていたという訳です。

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名古屋でのフェア

　名古屋でのフェアが始まって、今日は三日目。サロンに初めてお越しいただいた方や、遠く東京からみえた方など、初めてお目にかかるお客様をお迎えし、今日もサロンで楽しく過ごしました。今までメールだけしか手段の無かった方と実際にお目にかかることが出来たり、インターネットのサイトを頼りにサロンまで来てくださった方がいらしたり、本当に嬉しくありがたいこと。名古屋でのフェアは今週末まで、そして来週は大阪、再来週は東京と忙しくフェアが続きますが、様々な方とお目にかかれることで疲れも吹き飛んでしまいます。どうぞ会いに来てくださいね！

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ご注文ありがとうございました！

　このたびは沢山のカードのご注文をいただき、ありがとうございました。今日までにご入金いただいた方にはすべて発送いたしました。また、今回ご注文をいただいたにもかかわらず、残念ながら既にHOLDで手に入れていただけなかった皆様、がっかりさせて申し訳ありませんでした。また、次回の買付けの折にも可愛いカードを探して参りますので、どうぞ待っていてくださいね！これからも宜しくお願いいたします。

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新着カードUPしました！

　いよいよ明日から名古屋でのフェア。今日は更新のかたわら、サロンでフェアの準備、飾り付けに明け暮れました。ようやく終了したのは午後9時前。終了後、先日パリで入手したマリアージュ・フレールのボレロで一服。せっかく入手した紅茶でしたのに、買付けから戻った後はあちこちに出張続きで、なかなかお茶を入れる気持ちの余裕がなかったのでした。黄色やブルーの花びらの入ったお茶ボレロ、甘い香りに似ず、ずっきりとして美味しかったです。（アイスティーにも良いかもしれません。）明日からサロンにお越しの方には煎れますからね！

　ようやくホームページ更新！新着カード60点あまりをUPしました。今回も私のお気に入りのカードばかり、どうぞゆっくりご覧下さいませ♪

　　　　　　

　　　　　　

可愛いエンジェルとブタさんの組み合わせ。イギリスやフランスでは豚は豊穣を意味し「オメデタイもの」の象徴なのです。どちらも新年のお祝いのカードです。

　　　　　　

　　　　　　

ウィーン趣味のクリスマスカードは、どちらも同じシリーズのもの。階調の美しいコロタイプ印刷に微妙に色づけされたカードです。

　　　　　　

以前このカードのシリーズが入荷したのはもう何年も前のこと。ずっと探し求めていた中の一枚です。なんと1900年の消印です！

　　　　　　

忘れな草の飾りを付けた美人さん。こうした表情の子供のカードには目がありません。

　　　　　

Kleinのカードでは珍しくバスケット入りのお花。左上にごく淡い字でKleinのサインがあるのがお分りいただけるでしょうか？

久し振りに入荷したシルク製のカード2点、パソコンの画像では分かりにくいのですが、シルクの素材感がたまりません。

凄く可愛いボン・マルシェカードの3枚セット！このセットは通常のカードと違いおもちゃのフェアのお知らせのカードなので、タイトルの付いていない珍しいパターンです。通常のボン・マルシェカードに比べて絵柄の細かさも魅力的です。

　　　　　　

今回もレースになったホリーカードがいろいろ入荷。この周りのレース加工も溜息が出るほどの細かさ。エッチングの絵柄もシックです。

観音開きにカードを開けると、そこには美しいマリア像が！まるで小さな礼拝堂のようです。

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お知らせ♪

　今日は午後から雨模様、この辺りの桜ももう見納めのようです。さて、今日もサロンにこもって次回の更新準備と明後日からのサロンでのフェアの準備に忙しく過ごしました。

　次回の更新の前に少しお知らせ。この画像のジュエリーボックスですが、以前の￥39,000から￥30,000にお値引きいたします！というのも、これには訳がありまして…。

　覚えている方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらのジュエリーボックス、実は以前は鍵付きだったのです。ところが！ある日フェアで飾り付けをしていると…あったはずの鍵がない！！このジュエリーボックスを飾り付けするのは私の担当ですが、持ち運び用の大きな箱の中から商品を出し入れするのはいつも河村の役目と決まっています。「鍵が無い！無い！無～い！」と大騒ぎをする私の横で、すました顔の河村。私の怒りは頂点に！（怒）

　結局、二人していくつもある大箱の中をひっくり返し、フェアを行った会場やデパートにまで電話を掛けて「鍵落ちてませんでしたか？」と尋ねるも、悲しいかな出てきませんでした。せっかくの鍵付きで状態も良いまま出てきた物だっただけに、失くしてしまってがっかり。とても残念で、こんな後悔にくれたことはありません。壊してしまうよりはまだましかもしれませんが…。

　そんな訳で、今回は鍵がなくなった分、お値引きを致します。鍵が無くても許していただける方はこの機会に是非。

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昼下がりのワンピース

　土曜日ですが、エンジェルコレクションはもちろん通常通りお仕事の日！良いお天気でお花見日和の今日、気分だけは「お休みの日」で、額の発注や商品を入れるための包装材の仕入れに車で街まで出掛けました。

　ひととおり用事を済ませ、サロンへ帰る前に食事をした後、道を歩いていると…路面のお店に（地下街が発達している名古屋の街では路面店は珍しい存在なのです。）どこか古着を思わせる可愛いプリント生地のワンピースが飾ってあるのを発見。「きっと若い女の子向きのお洋服よね。」と言いながらも、あまりの可愛さにお店に入らずにはいられなくなってしまい、そのまま引き込まれるように店内へ。

　そこは昨日の映画「ペネロピ」にも通じるようなガーリーな世界！とても可愛い店内のディスプレイとウエディングドレス、ワンピースの数々に、心はしばし少女の頃へと飛んでいってしまいました。でも、飾ってあるお洋服にはどれも「サンプル」の文字が。そう、そこは型と生地を選んで自分のサイズでお洋服を創ってもらえるオーダーのお店だったのでした。あまりに素敵なワンピースに惹かれて、サンプルのお洋服を次々眺めていると、「作ってもらったら。」と河村の天の声が！

　こちらのお洋服はオーダーの割にはとてもお値打ち。年齢と重ねると共に、日本では着たいと思える洋服に巡り会えなくなって久しい私は、ウキウキしながら型と生地を選びました。ただし、とても気に入ったガーリーなワンピースは自分が着るとなると…気に入った物と似合う物とは違うのですよね。「せめて、せめてもう10歳自分が若かったら。」と思わずにはいられませんでした。結局、胸元がカシュクールになった大人っぽい一枚をチョイス、焦げ茶色のシフォンのような透ける生地と、裏地に「きっと胸元からちらりと見えるこの色が素敵なはず！」とローズピンクのサテンを選び、サンプルよりも丈を長くお願いしました。

　ファッションショーの前なので、出来上がってくるのは約1ヶ月後とのこと。果たしてどんなワンピースが出来てくるのでしょうか？楽しみのような、怖いような。でも、こんな素敵なお店がまさか名古屋にあったとは！興味津々の私と河村は、「いつからやってるの？」とか「大変でしょう？」とかまだ若いオーナーさんを質問攻めにしてしまいました。

　まるでパリのマレ地区にあるかのような、とてもチャーミングなこのお店の名前は「創る人芽理」、可愛いものがお好きな方だったらきっと気に入っていただけるはず。

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