9月11日の昨日、フランスのニュースは911のテロ10周年の記念式典のニュース一色でした。たまたまあの時、自宅でニュースを見ていた私は、二機目の飛行機がビルに激突する様を目の当たりにし、目の前の出来事が現実のこととは思えませんでした。ちょうどその時期に買付けに行っていた日本人ディーラー達は、皆「送った荷物が6週間届かない!」というハメになり(飛行機のテロを恐れるあまり、いきなり貨物のセキュリティが厳しくなって、航空貨物も大混乱しました。6週間も荷物が届かないということは、私たちの間では大変なことなのです。皆もう届かないものと諦めてさえいました。)、私たちが乗る際の空港のセキュリティチェックがいっそう厳しくなったのもあれからです。
ロンドンの空港へ行く地下鉄に、機関銃を持ったアーミーが乗り込むようになったのもたぶんあれから。(自分が撃たれることはないでしょうが、実弾が入った機関銃ですから、一緒に乗っているのはかなり恐ろしいです。)テロ直後にロンドンの街中を歩いていて、そこだけ人っ子一人誰も歩いていない異様な雰囲気に「はっ」と気付くと、アメリカ大使館の前だった、ということもありました。
あれから10年、その間にロンドンでもイスラム系の移民によるテロがありましたし、その他にも様々なことがありました。テロとはなんと不条理なことなのでしょう。今も、そしてこれからも、ただただそういった惨い出来事が起こらないことを願って止みません。