「パリ、娼婦の館」なんて、いきなりドキッとするタイトルですが、これは最近読んだ鹿島先生の19世紀のパリのお話。膨大な資料を元に書かれたと思われ、19世紀当時のパリの様子がよく分かってとても興味深いのです。(ゴールドメタリックの装丁もとっても洒落ています。)その中に、私達が度々訪れるパサージュ、パサージュ・デ・パノラマが描かれていて、当時は娼婦のたまり場だったとか。最近まですっかり寂れていたパサージュ・デ・パノラマには、そんな面影もありませんでした。
私達が訪れる先は、このパサージュの中に点々とあったアンティークのポストカードを扱う店舗。ただし、このところそうした店舗はどんどんレストランに席巻されて、そのほとんどが姿を消してしまいました。付近にいくつかあるパサージュの中でも1800年に出来たここは、一番垢抜けなくて、19世紀の面影をそのまま引きずっていたと思っていたのに、当時はそんな艶っぽい場所だったとは。現在の画像はこちら。
このキャフェも今はレストランに変貌。最近この辺りは続々レストランが出来ていて、中には日本人シェフのお店も。パサージュ・デ・パノラマ53番地にあるそのレストランPassage 53(パサージュ サンコントワ)は、開店早々星付きになったレストラン。このところ大注目で、是非次回の買付けの折には行ってみたいレストランのひとつ。(日本人シェフで星付きとあれば美味しいこと間違い無しですからね!)でも星付きということは予約は必須。開いた時間にひょっこりレストランに出掛ける私達には、何日も前から予約を入れるのはちょっぴり頭が痛いのです。
この画像はパサージュ・デ・パノラマではなく、そのすぐ側のパサージュ・ヴェルドー(Passage Verdeau)。こんなガラス張りになった天井のアーケードがパサージュの特徴です。