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痛い生活 その3 〈腰部脊柱管狭窄症〉

2015-07-05 | 痛い生活 脊柱管狭窄症&変形性股関節症
6月23日、
K大学病院の紹介で、比較的近くにある東大和市のH総合病院に行きました。
受診したH総合病院の先生は経験の長いベテランで、大変素晴らしいお人柄でした。
何が素晴らしいかというと、判断明確で説明が明解、
疑問には的確な答えが即返ってきます。
患者の手術への逡巡を非常によく理解してくれ、
当病院や当医師の実績や手術の内容等を、
包み隠さずざっくばらんに話してくださるのです。
K大学病院から持参したレントゲンとMRIのデータと、
私の歩行・立位の短さと痛がりようを見て開口一番、
「これは手術ですね」
「えっ? 手術っ?」
まだ、投薬とブロック注射などの保存治療が続くと思っていたので、
そんなに早く手術か否かの判断が出てくるとは考えていなかったのです。

医師が続けて話されたことは、
まだ手術への下調べが不十分な私がまったく考えていないことでした。
「僕ならこれならこれは内視鏡手術でやります。
内視鏡手術は患者への負担が最も少なく、
普通の手術では切開部分は開口部10㎝、手術時間1時間ですが、
内視鏡手術だと開口部4㎝ですみます。
ただし、手術時間は2時間かかるから、僕にとっては負担は大きいんだけど・・・」
続けていろいろな話をしてくださり、
気さくなお人柄を見てどんどん質問すると、以下のことが判りました。

◎(自分は)昨年から内視鏡手術を始めた。年間手術数は10例。
◎普通の切開手術と内視鏡手術の結果予後に変わりはない。
◎狭窄部分が2か所までなら内視鏡でやることができる。
◎腰部脊柱すべり症もある場合には、固定術をするので内視鏡手術はできない。
◎日本で一番上手な内視鏡手術の先生は、和歌山県にいる。
 (そちらに行きたければ紹介しますよというニュアンスで)
◎近隣のM医療センターを希望するなら紹介するが、
 M医療センターは慶応系だから内視鏡手術はやらない。

診察後は尾骨へのブロック注射2回目をし、大学病院と同じ処方の薬を出してくれました。
これで、合計40日間の痛み止め等の服用となります。
しかし、これまでちっとも痛みが軽減されないし、歩行距離もどんどん短くなってきました。
1回目のブロック注射の効果も、痛みが少し減ったのはたった3日。
薬とブロック注射による保存療法は、いまのところまったく効き目がないようです。
私どうなるんだろう、やはり手術・・・、ますます心細くなってきました。
手術は背骨中枢部に神経が通る脊髄の手術ですから、
自分としてもじゅうぶんに納得がいく病院や医師を選びたい。
そう考えるのはもっともなことではないでしょうか。
早急に内視鏡手術について調べなくては。

診察室を出て病院備え付けの車椅子を降り、向かいの調剤薬局に行くのはやっとのことです。
待合室で待つ間、椅子の座面が臀部に当たりなんと痛いことか。
狭窄症になり、腰に痛い椅子か優しい椅子か、そういうことに非常に敏感になりました。

帰宅し、深夜目覚めて眠れぬままに考えたことは、内視鏡手術のことばかり。
先生はとても素晴らしい人柄だったけれど、
昨年から始めて年間10例ということは、もしかしたら私は11例目?
うーん、人柄と手術とは別の問題です。
ほかならぬ私の脊髄に関する手術のこと、よくよく考えなくては・・・・。
手術となったら、うちに近く実績も定評ある、
国立病院機構のM医療センターをと考えていたけれど、
こうなったら脊髄の内視鏡手術っで実績の多い病院や医師を探さなくては。

ここからは懸命に検索。
「腰部脊柱管狭窄症 名医 評判」などと検索すると、
だいたい筆頭にヒットするのは、
みのもんたさんを手術した国際医療福祉大学三田病院の福井康之先生です。
ほかにも いくつかの病院や先生が。
だいたい3つほどのサイト
を参考にしました。もう一つはこちら
腰部脊柱管狭窄症手術で有名な、
九段坂病院の中井先生がリストアップされていなかったり、
こちらにはあの先生が載っていなかった。
こういうリストはけっこう安易な基準面があり、
他の要素も大いに絡むのだという話もあり鵜呑みにはできません。
あちらにもこちらにも確実にヒットする病院や医師がいいのかなと思ったり・・・。
検索の結果は玉石混淆のページが出てくるので、
こちらが如何に取捨選択をするかは非常にたいせつです。

次に肝心な内視鏡手術。
「腰部脊柱管狭窄症 内視鏡手術 実績、名医」と検索していくうち、
小岩にあるI整形外科内科病院というのがヒットしました。
何回かヒットしたことがある病院でしたが、うちから遠い小岩にあるということと、
名前を聞いたことがない病院だったので、スルーしていたのです。
ま、和歌山の名医よりは近いけれど・・・。

最終的に注目したのは、小岩のI整形外科内科病院でした。
決め手は、以下の点です。
◎手術までの待ち時間は約1か月。
(病院によっては数か月待ちが普通です)
◎実績のある先生に紹介状なし受診できる。
◎圧倒的な手術数であること。
 (脊髄の内視鏡手術は全国の同手術の約10%。これまで5000例。年間1200例)
◎腰部脊柱管狭窄症の内視鏡手術の切開は長さ16㎜、手術時間は3、40分。
 退院までは、手術後4~7日
◎サイトを見ると、手術の目安、内視鏡手術のVTR等、
 あらゆる面の情報開示の詳しさは群を抜いている。

病院のサイトを見ると、以下のことが書いてあります。
内視鏡手術でやると、
「おおよそ手術後3週間で大分楽になり、さらに3週間経つと一層楽になります。
そして3ヶ月経つと違和感なく日常生活に戻れます。」と。
◆メリットは、
1.傷痕が目立たちません(16mm程度)。
2.術後の痛みが軽く、回復も早く、感染の危険性が小さく、呼吸器系の合併症も少ない。
3.背骨に付いている筋肉を剥がすことが最少で、脊柱の安定性を損なうことが非常に少ない。
4.退院も早く、日常生活や仕事への復帰が早期に行える。
◆デメリットは、
MEDと異なる点は、椎弓を切除しますので、MEDに比べると出血量はやや多く、手術時間もやや長くなります。 不安定性が強く、除圧のみでなく固定が必要な場合も適しません。

来週早々、レントゲン&MRIデータを持参して行くことにしました。


付録話:
神経ブロックは、薬物療法の効果が出ないときに適宜行います。
まず硬膜外ブロックを行い、これで効果がない場合は選択的神経根ブロックを行います。
脚への神経を動かしたり脚の感覚を脳に伝える神経は脊椎が連なった「脊柱管」を通っていて、
この神経の束を馬尾(ばび)といい、硬膜という膜に包まれています。
硬膜外ブロックは、尾骨近くから注入する場合と腰椎の椎骨の間から注入する場合があります。
私が行ったのは尾骨近くからの場合で、ちっとも痛くありませんでした。

ところが近所に椎間板ヘルニアの悪化で、夜中に救急車で運ばれた人がいて、
即入院となり、選択的神経根ブロックをやったそうです。
注入中、辺りが真っ白くなり、10秒ほど記憶が飛んだというのです。
この手の感想はネットでもさかんで、大の男が「ギャーッ」と叫んでしまったという例も。
その痛さは、半端なことではないみたいです。

「先生、そのブロック、私やりたくないです」と言うと医師は苦笑しながら、
「こまった情報を仕入れてきちゃったなぁ。
それじゃ言いますが、これ(選択的神経根ブロック)をやった人の10人中8、9人は、
あれをやるぐらいなら手術の方がいいと言いますよ」だって。
あな、恐ろしや~。
そんな恐ろしい注射なら、手術がいい。
私は、そんなふうに考えたのでした。


 「痛い生活」まだまだつづく

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