あまねのにっきずぶろぐ

1981年生42歳引き篭り独身女物書き
愛と悪 第九十九章からWes(Westley Allan Dodd)の物語へ

愛と悪 第三十四章

2020-03-04 22:03:15 | 随筆(小説)
胎内に回帰するが為だけのひとつの空色の誘惑のErōs,エホバ。
理由が喪われたまま、夢の世界を何気なく生きているわたしにとって、自由とは何を意味するのですか。
なにひとつ眠りの世界(夢)を憶えていないのに、絶望的な感覚で目が覚める日があります。
わたしはそれが自分の知らない世界を観たのではなく自分の知る世界を再び見てしまったことの深い悲しみ(精神の創痍)が原因であることを何故か知っています。
あなたに忘れ去られた世界に生き続けていながら、それに気付いてもいない生命存在としてのわたしが、それでも生きて意識を存在させていることの虚無感を、どのように表現できるのか。
あなたがわたしの為のものでないのならば、あなたとはわたしにとって、無に等しい。

死を信仰する者とは、死で在る。
悪を信仰する者とは、悪で在る。
愛を信仰する者とは、虚である。

死を信仰する者、悪を信仰する者、愛を信仰する者、この三位が一体となる者、それが、わたしという何処にも本当は存在しない実体である。

世界(宇宙)が何で動いているかを、わたしがあなたに教えてあげよう。
それは死と悪と愛である。
わたしとあなたと、わたしでもあなたでもない、何者でもない者、その一体の恍惚の永遠の無で在る。
あなたに、わかる日は来ない。あなたが何者であるかを。
わたしという現象に今、わかっていることはただひとつ。
進化を選ばぬ魂のない者をすべて滅ぼし、わたしのエデンを、再生させることである。
















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