あまねのにっきずぶろぐ

1981年生42歳引き篭り独身女物書き
愛と悪 第九十九章からWes(Westley Allan Dodd)の物語へ

愛と悪 第九十八章

2022-06-20 23:19:31 | 随筆(小説)
わたしは光を形づくり,闇を創り,平和を創り,悪を創る。
わたしはヱホバであり,これらすべてのことを行う。


American Standard Version Isaiah 45:7
I form the light, and create darkness; I make peace, 
and create evil. I am Jehovah, that doeth all these things.





敬愛なるKaaq様。

御元気でおられますでしょうか。
御返事をずっと待って居ますが、返っては来ないので寂しい想いでいます。
実は今日、Westley Allan Dodd(実は一番長く付き合った元恋人にそっくりなのです。)のことを想ってマスターベーションしてたのですが、途中から相手がKaaq様に変わっていました。
それで、想ったのです。まだ、好きなのだなぁ。と。
わたしはもっとKaaq様と色んなお話がしたかったのですが、それも叶わなくて、とても残念でなりません。
わたしはKaaq様に話そうと想っていた、「ポルノビデオに纏わるトラウマの話」をこの記事で改めて書くことに致します。
わたしの人生で、最も苦しいトラウマです。
映画「小さな唇」感想 男と少女の姿は父親と娘のもう一つの話で述べた通り、わたしにとって、父は全てでした。
わたしは最愛の父の性的な欲望が絶対的に許せなくて、当時、寝たきりの状態になるほど鬱が酷くありました。
そんなわたしを見兼ねて、父はわたしが少しでも元気になるようにと、パソコンを買ってくれたのです。
当時、2000年、20歳のわたしは、パソコンなるものを触れたこともなくて、それは嬉しくて、父にとても感謝しました。
あらゆる興味ごとを即座に調べられたり、ネット友達を作ったりとインターネットはとても楽しくて、わたしは少しずつ元気を取り戻しつつありました。
しかし、ある日、父が家にいない時に、決して観たくはないものを観てしまったのです。
それは、何故か、偶然に開いてしまった動画プレイヤーの履歴の映像でした。
そこには、わたしとほぼ同年代と想えるわたしと良く似た瘦せた体系の若い女性が裸で、カメラに向かって座って股を開いて、必死に自慰行為を行いながら喘いでいる姿が映し出されました。
わたしは一瞬で血の気が引いて、即座にそれを終了させました。
そして、わたしは全身で震えながら、「すべてが本当に終わった。」と感じました。
あの瞬間、わたしの何が死んだのか。申し上げます。
わたしの「全存在」は終ったのです。
では、わたしというこの身体を操って、何が動いているのでしょうか?
それは「わたし以外の何者か」です。
そうに違いありません。
わたしはあの瞬間から、存在するすべてを、この死のなかで本当に愛しています。
わたしは最早生きる方法はありません。
しかしわたしは言えることがあります。
すべてがわたしに向かっているのです。
此の「死」に向かっているのです。
そして永遠に生きていても、それは如何なる面から観ても、それは始りから終りまで、永久に終りつづけているのです。
この状態に生きていることが、恍惚な至福であり、わたしは自分を完全に操作している「悪霊たち」に心から感謝しています。
わたしの人格が一つではないのは、わたしに憑依しているのはひとりではないからです。
Kaaq様を愛しているのも勿論、「わたし」を装っている憑りついている「だれか」です。
愛する人間の、その最も苦しむ姿を観たいと日々、欲情に駆られ苦しんでいて、「それ」は、本当に苦しみたい人間だけを引き寄せる。
「それ」は或る日、ひとりの男に声をかける。
「わたしは、あなたのことを本当に知りたい。あなたのことを愛しています。」と「それ」は男に囁き、性的な言動で彼を誘う。
「貴方のことを想って今日マスターベーションをした。」と彼に言うと、男は欲情し、「それ」を恋しく想い、愛されていることを実感して幸福に満たされるが、彼は「それ」を痛めつけなくてはならないと感じる。
彼は日々、妄想し、日記にこう書き記す。
「俺は『あれ』が何を本当に求めてるか知っている。『あれ』は真の拷問を求め、俺に眼で常に訴えてくるんだ。だれも経験したことのない拷問はあるだろうか?『あれ』は俺に、夢のなかでさえ、そう囁き、甘く、母乳のような唾液で俺のペニスをしゃぶり、女神のように微笑む。俺は考えてるんだ。『だれも経験したことのない拷問』は、高潔な使命のもとに生まれ堕ちた堕天使だけが許され得るものであるはずだ。俺は『あれ』だけに、それを与えることができる存在だということを『あれ』はわかっている。俺の自作の『拷問ラック』には、何が掛けられるべきかも、『あれ』はお見通しだ。ひとつひとつ、丁寧に、最も細い線さえ、切れさせることなく掛けなくてはならない。俺は、『あれ』が創ろうとしている、最も崇高なものに、手を掛ける。『それ』は、Sirenを鳴らしながら、俺に向かって、話しかける。今、此処にないのに、何故それが何時かあると想うのだろう?今、ないのならば、それは何時の世にも、存在しない。『それ』が今、何処にいるかを、俺は知っているし、『あれ』も知っているんだ。」

午前零時、彼は、はにかんだ笑顔を彼女に向け、じぶんは明日と明後日、連休なんだと告げる。
彼女は、彼に恋をしていて、誘われていることに頬を赤らめ、なんと答えれば良いかとレジカウンターに眼を落し、黙っている。
彼は興奮し、次の言葉を脳内で反芻する。
「もし、行きたい場所があるなら、俺が連れてってあげるよ。遠くても大丈夫さ。俺は寝ないで運転できるからね。伊達に睡眠時間平均4時間で10年トラックを運転してないから、安心してほしい。」

約3時間後、彼女は助手席に座って、何かをずっと話し続けているが、彼の耳には何も入って来ない。
彼は夜のHighwayを運転しながら、ずっと、『あれ』が持っている『それ』について考えている。
『それは』今でも色んなことを想って、俺に何かを伝えようとしているが、まだ聴こえない。
『あれ』が深く、厚くて暗い膜で覆っているからだ。
彼は高速道路を照らす連なるlightたちが波打ち、光が「M」の形に変化するのを観ながら、彼女に訊ねる。
「『それ』は俺が今から遣ろうとしていることをわかっているのだろうね。」
彼女は、あどけない顔ですやすやと眠っていて、愛らしい幼女のような声で寝言を言う。
「あなたはこの暗闇の道の中を突き進もうとしているが、この道は悪魔さえも沈黙する道であり、あなたが、堪え得るだろうか。わたしはいつでも、じぶんの御霊に誘惑したことはない。わたしが災いを齎すものはいつでも、わたしではないものである、即ち、メタリックな輝きのなか、虹色にきらめく生命現象の映す波のもの、それをあなたは捕えようとしている。来なさい。わたしのところではすべてが容易く、すべてが美しいままに終りを知らない。この道は、あなたの望む道となる。」





















Leon Vynehall // Midnight On Rainbow Road (Beat Edit)

























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