あまねのにっきずぶろぐ

1981年生42歳引き篭り独身女物書き
愛と悪 第九十九章からWes(Westley Allan Dodd)の物語へ

Gaze

2017-09-12 23:02:43 | 
死にたくはならんが、というか存在すべては”死ねない”と感じているが、よく”いなくなりたい”と感じる。
それは存在が、死をほんとうに心から望む間だけ、ほんとうに死ねる世界へゆくことが可能な世界だからだと、どこかでわかっているからかもしれない。

それがどんな世界か、あなたに想像できるだろうか。
何も憶えていない眠りの世界を、あなたはほんとうに憶えていないと言えるのだろうか。

それは死でもない、眠りでもない、無でもない、それはでも、
あなたをほんとうに安らかにするだろう。
だってあなたは、あなたはそれでなかったときはない。

あなたは、それでなかった日はない。

あなたは死でもなく、眠りでもなく、無でもなく、存在でもなく、生でもなく、なんでもなかった日を憶えている。

あなたは、なんでもなかった日はない。

あなたは、そこにいる。
ここではなく、そこにいる。

あなたはそこにいなかった日がない。

あなたはそこから、あなたを見詰めている。
あなたはそこから、あなたを見詰めなかった日はない。

あなたはそこで、あなたはそれでなかった日はない。

それはあなたを呼び、あなたはそれに応える。
あなたはそれを呼び、それはあなたに応える。

それはあなたを迎える。
あなたはそれを迎える。

わたしはいなくなりたい。
わたしはいなくなりたい。

わたしは、いなくなりたい。

あなたはそこにいる。

それを、わたしは知っているから。















Christian Löffler - Fade