
「か、カネじゃないんだよっ。世の中にはもっと大事なものがあるんだよっ」
映画「ALWAYS 続・三丁目の夕日」をご覧になった方はよくご存じの、茶川さんのこの決めセリフについて考えてみたいと思います。
以前も書きましたが、山崎監督はこんなことをおっしゃっています。
「茶川さんは淳之介を迎えにきた川渕に、最初の方で『お金じゃないんだよ。世の中にはもっと大事なものがあるんだよ』と言ってしまう。これは普通の脚本家なら、絶対に避けるような陳腐なセリフ。それをあえて言わせているのは、茶川さんは自分が言った青臭い言葉に復讐されていくから。淳之介が給食費を払えないとか、『そうじゃない、世の中お金です』という事実を突きつけられていく。彼がそこからどうやって成長していくのか....」
この「陳腐なセリフ」だけをとらえて、「続・三」を「お涙頂戴のベタな人情話」など決めつけてしまう人がいるのは、とても残念です。
ところでこのセリフ、現実の世の中ではどちらかといえば「経済的に自立していない」人が口にすることが多いような気がします。また、「お金」の部分を他のモノに置き換えて使われることもあるようです。
「学校の成績がすべてじゃない。他にも大事なものがあるんだよ」 (よい成績の人はあまり口にしません)
「順位よりも大切なものがあります。僕たちはそれを学びました」(優勝したチームからはあまり聞かれません)
「プレゼントは値段じゃない。心がこもっているかどうかが大切なんだ」 (それなりの贈り物をした人はあまり口にしません)
「人間は顔じゃない。容姿よりも大切なものがあるんだよ」 (これは私のセリフ(^^;)
おっと、話が脱線してしまいました(^^;
※いつか書く予定の「カネよりも大事なもの(2)」に続きます