私の三丁目

映画「ALWAYS 三丁目の夕日」と共によみがえるあの頃、そして今

オレのバカぁ

2007-12-17 16:07:23 | 私的「三丁目の夕日」

写真は先日買い物に出かけた際に、「2,070円」を出したのに、レジのお姉さんが「507,000円」と叩いてしまった時の笑える楽しいレシートです。今日の記事の内容には関係ないのですが、505,131円のお釣りなんて、すごいですよね(^^;

「おれのバカぁ」は、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」で、ヒロミさんから淳之介を預かって帰った翌朝、茶川さんが頭をかきむしりながら言う、私の好きなセリフです。

私は自分でもバカなものですから、この「バカ」という言葉にはけっこうお世話になっています(^^;

今でも時々思い出すのが、今から40年以上も前のことです。当時小学校三年生だった私の家族は、半年だけ東京から秋田の田舎に転居しました。家族が一緒とはいえ、美加ちゃんのように転校生だったわけですね。

田舎の小学校といっても、私の通っていた東京下町の小学校よりも、勉強のレベルは高かったかもしれません。その小学校では「正しい言葉づかい」が、とても重要な教育課題となっていました。

毎日授業が終わった後に開かれる学級会では、「よくないことをした人」が名指しで指弾されるという、恐ろしいコーナーがありました。例えば、こんな感じです。
日直「今日悪いことをした人はいますか?」
美加ちゃん「ハーイ」
日直「はい、美加さん」
美加ちゃん「今日、アヒルさんは廊下走っていました。私が注意しても、アッカンベーをしました」
日直「アヒルさん、それは本当ですか?」
アヒルくん「はい、そうです。ごめんなさい。もうしません」
とまぁ、こんな感じです。この場合は廊下を走ったアヒルくんがいけないのは明らかですから、仕方がないのですが、私がどうしても受け入れられなかったのはまるで「言葉狩り」のような標準語の強制です。
美加ちゃん「今日、アヒルくんは私にバカといいました」
日直「またアヒルくんですか。それはホントですか?」
アヒルくん「はい、ごめんなさい。もういいません」
とまぁ、こんな感じです。問題視されたのは「バカ」だけではなく、授業中に「ですます調」以外の言葉を口にすると、先生にそれを直されるのです。

今にして思えば「方言を使わせない=将来東京へ出て行く子供達のことを考えて標準語を身につけさせる」ためだったのでしょうが、下町とはいえ東京の小学校に通っていた私にしてみれば「東京でこんな言葉遣いをしたら、友達をなくすかも」という感じでした。

この「バカ」という言葉は、度々学級会で取り上げられたのですが、ある日私の隣に座っていた女の子が「先生、バカと言いたい時には、なんという『よい言葉』を使ったらいいんですか?」と発言したのです。先生は絶句して、生徒の質問に答えられませんでした。私はこの女の子がいっぺんで好きになりました。

「バカ」という言葉は非常に便利な言葉で「説明できないけれども何かおかしいこと」を言い表すには、少なくとも私には代わりが見つかりません。現代社会を生きる私たちにとっては、必須の言葉のような気がします。いつの日か、「バカ」という言葉が不要な時代が来るのでしょうか?

P.S. このブログの左下「BOOKMARK」に「宅間医院」へのリンクを追加しました。昨夜、いったんは紹介の記事を公開したのですが、恥ずかしいので削除して、こじんまりと控えめにお知らせすることにしました(^^; よろしければ、遊んでみてください。