おうどうもん(Oudoumon People of Hakata)

福岡周辺における祭りや四季の移ろいを・・・・・・

闇夜のお下り(志賀海神社御神幸祭)

2013年10月16日 06時27分11秒 | 日記

 

 歴史的にも金印が発掘されたことで有名な福岡市東区に位置する志賀島は、また綿津見神を祭神とする安曇族の神の島でもある。安曇族は綿津見神の子である穂高見命が神祖である。 島では、毎月なにがしかの祭りがとり行われている。別に観光俗化してるわけでもはなく、島民のための祭りのとしての性格が色濃く出ている。

 

 今年も10月13日隔年で行われている志賀海神社御神幸祭が、辺りが薄暗くなる午後7時過ぎから志賀海神社で行われた。これは、神社から外宮までの約200m程の距離を、お下りとお上りをされるものである。日本書紀によると綿津海神の子が豊玉姫であり、火遠理命(山幸彦)と結ばれ子をもうけるが、見てはいけないと約束していた出産時の本性(ワニという説や龍ともいわれている)を見られ、綿津海国へ帰ったという神話もある。

  本殿では延々と神事が執り行われている。しかし、並んである巫女さん達をみてアレーっと思った。なんとなく違和感があった。巫女といえばどこの祭りでも若い女性がと思い込んでいる。 「ここの巫女さんはどうして若くないのですか」と不躾だが聞いてみた。「うちの神さんは人に見られるのが嫌だし、若い娘も好まれないので生理が上がった方がやります」と答えが返ってきた。

  さらに聞きたそうな顔したのが分かったのか続けて、「昔は月夜でない暗闇の日を選んで行ってましたが、近頃はそうもいかずに」と答が変えてきた。それだけではよく分からないので帰って調べると、北九州大学文学部人間関係学科 石橋利恵さんが八乙女について調べてあるのがあった。

  志賀海神の今宮に祭られている阿曇磯良については、神功皇后の乗船の舵取りをつとめた人物とされていて、ながく海中に住んでいたために牡蠣などが顔面に付着して、磯良の容貌は醜怪であったと述べられている。 それゆえ八乙女が老女であるのは、磯良がその姿を若い女性に見られるのを嫌うためであるとも考えられている。(志賀海神社の八乙女について)引用

  神殿の奥で祭礼をしていた神官の「消灯」と叫ぶような声を合図に5分程境内の灯りがすべて落とされた。 この間闇にまぎれて神が神輿に移られたしい。その後、提灯に灯りがともされその灯りに導かれるように、隊列が動き初め神輿も3基階段を下り外宮に向かった。

  見ている地元の人は、手を合わせ賽銭箱に小銭を入れていく。家々には祭り提灯が軒先に下げられおごそかな雰囲気の中、若者が叩く6台の大太鼓と笛の音が闇を切り裂く、舞の原型といわれている八乙女の舞などは次回へ

 

 



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