春を迎えるこの時期に、神社の参道を歩いていると
どこからともなく芳香な甘い香りが漂ってくる。
香りに引き寄せられるように進むと、
ジンチョウゲの花が咲いていた。
秋になったこと知らせてくれるキンモクセイ同様に
季節のうつろいを知らせてくれる花である。
春になったとはいえ、まだ寒さが残るこの時期
ハチなどの昆虫の姿も見られないのに
どうやって受粉するのだろうと、気にはなっていた。
そういえば、ジンチョウゲの実を見たことがない。
気になって調べたら、日本で見られる多くの
ジンチョウゲは雄の木らしい、でもあの甘い香りは
誰を誘っているのだろうか。