音信

小池純代の手帖から

日毎の音 冬 201225

2020-12-25 | 日記

  冬


 滅亡にも名残あるてふはつかなる実りの果ての冬ものがたり


 笑み割れて果実は冬をよろこびぬ風のナイフが走りてのちを

 
 わたくしも此の世の居候につき庭はいつでも冬枯れてゐる


 仮りのものを返しただけのお話に白い疑問符群がる真冬


 にぎやかな日々を詰め込みやり過ごすきびしき冬のひと月がほど





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