音信

小池純代の手帖から

日毎の音 寒 201203

2020-12-03 | 日記

  寒


 寒気団ぞくぞくと来て動かざり清浄歓喜団こそ来寄せ


 晩年はどうやら寒いものらしい寒花晩節かぐはしけれど


 身めぐりの寒をあつめて凍えつつ身ぶるひしつつひらく紅梅


 待ち望む焦がるるほどにまちのぞむいまの寒さを忘れんがため


 はつふゆのよく晴れた日の広き坂寒さ混じりのひかりを溜めて




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