以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

HIDに関しては。。。

2014-04-15 09:21:32 | 日記
昨日のブログをご覧戴いた毒車のユーザーさんからの反響から、、、

巷からの御相談を聴く限り、、、

HIDトラブルが多いみたいですね。。。

既にHID化されたW124のユーザーさんから戴くお話では、「Hi/Lo切替が効かなくなった。」「片方が点灯しなくなった。」最悪は「左右両方共に点灯しなくなった。。。」と、言うお話が殆どで、、、

H4のHi/Loスライド切替式のシステム故障に因る問題の話が圧倒的に多いです。

H4のHi/Loスライド切替式以外のH1やH3,H7等の切替機構の無いシステムでは、バーナーの不良等の話はあるもののH4 Hi/Loスライド切替式のトラブルほどではありません。

やはり、、、H4のスライド切替式にあっては点灯電源もスライド切替にもリレーを用いる故にリレートラブルのリスクが増加するというお話ですね。。。

現に、、、HID-Kitの電源リレー内部で左右のインバータに電流を独立して分配している方式が多いですが、、、

片方不点灯の場合は左右どちらかの接点に問題が発生しているケースが殆どです。。。

HIDの点灯時にはハロゲン電球を点灯する際よりも大きな突発電流が流れますのでリレー接点で発生する接点抵抗による熱発生は結構なモノです。。。

最近のHIDは、この突発電流も出始めの頃のモノより抑えられ省電力化となりましたが、、、

やはりリレー接点の開閉時には、相応の負担がかかりますから、リレーの接点の材料や工作精度がリレーの信頼性や寿命と言ったところでモノを言うと言うことになります。

ところが、、、昨今では有名ブランド製のHID-Kitまでもが大陸製造品。。。

構成パーツさえも、、、

大陸調達品。。。

確かにメーカー的には量産にあたり、安くて販売利益率も高くなるでしょうが。。。

装置後、短期間で壊れていたらそのブランドは巷で「ダメ」のレッテルを貼られてしまい製品自体の評判も下がって消え行く結果になりかねませんわな。。。

発売開始後、数年で大陸生産仕様に化けた某メーカーは他社とくっついて、、、今度は左右のリレーを独立化したらしいですけど、、、

リレー単体のクオリティはどうなの?

従来仕様の左右共に一つのリレーで開閉していた頃、、、左右共に点灯不良ってのがありましたけど、その頃のクオリティから改善されていないリレーを左右独立化しても、今度は片方トラブりゃあ片目点灯の率が上がるだけやん。。。

H4のスライド切替方式の様にリレーが要、、、要するに肝になるシステムでリレー自体の開閉補償が不明な話では本末転倒にしかならないと考えますが。。。

製品のPRも「リレーを左右独立化」と、ありますが開閉補償については何も謳われていないので、我々設計の端くれの立場から見れば行き着く問題は従来の製品と同じでは無いのかと思ってしまいます。。。

結局、、、メーカー的にはコストと利潤のギリギリの闘いで長寿命品が殆ど流通していないのが実情の様です。。。

ハイコストで長寿命な製品は当然価格も上がるので、価格だけを見れば低価格製品が巷に出回っている以上はハイコスト品は購入層も限られると言うリスクを背負い量産品としては流通が厳しくなると言う問題になります。。。

そう、弊社みたいに毒車に特化した挙句にコストを度外視した様な製品を乱発して「価格」だけでユーザーさんがビックリする様な破天荒なメーカーはなかなかお目にかかれないかと思いますが、価格よりも御購入戴いた後のトータルクオリティを重視する故に製品の耐久性やアフター、市場からのフィードバックを基にした顧客フォローにウェイトを置く弊社の方針ですので御理解下さいませ。。。

で、、、リレーの件。。。

半導体にバトンタッチさせますか。。。

無接点って。。。

2014-04-14 13:28:06 | 日記
意味不明な言語だと言う方からのお話がありましたので、、、

通常、手動の電気のスイッチには接点があってONで接点くっついて電流が導通。OFFで接点が離れて電流が遮断。

この接点同士を電磁石コイルでON-OFFさせるスイッチがリレー。。。

つまり、コイルに小電力の電流を流して大きな電流をON-OFFするスイッチ、、、コイルにかかる電力がコイルを電磁石にして接点の大電流をON-OFFするという動作から丁度、バトンタッチ、、、つまり運動会のリレー競技の様な流れであることからリレーと名がついたと私の出身学校のいい加減教授殿はおっしゃってましたが。。。

まあ、リレーの語源についてはこんなトコで。。。

コイル電源のスイッチの入切で「カシャリ。カシャリ。」と動作します。

さて、このリレーの弱点。。。

接点同士の開閉を繰り返す為にどうしても接点の磨耗や接点が開く際に発生する火花による酸化が避けられず。。。

末は接点不良を起こしますね。。。

又、電磁石になるコイルも熱を発生して劣化して行きますのでコイルの不良に至るケースもありますね。

では、コレに変わる長寿命でリレー的なモノは無いのかと言いますと、、、

あります。それがトランジスタって半導体でやんす。。。

単なる回路のON-OFFだけならばトランジスタのスイッチ作用を利用して、電流の断続が行えます。。。

トランジスタコントロールに必要な実装部品を組み付ければ、、、コイル式リレーと同じ作用のあるスイッチが出来上がり~。。。

しかも、トランジスタは半導体故、接点が無いのでコイル式リレーみたいな接点トラブルも無いですし、、、

コイルも使用していないのでコイルトラブルも無いです。。。

更に、コイル式リレーはメーカーでは開閉保障と言って「何万回」或は「何十万回」とON-OFF回数に限度を決めております。。。

トランジスタにはそんな制限は無く、何百万回でもへっちゃらなモノなので使用用途と設計にズレが無ければ長寿命で大変信頼性の高いものとなります。

コイル式リレーの極性反転等もトランジスタコントロール回路の設計次第で可能ですし、リレーのシーケンスは半導体回路で置き換えが可能なモノが殆どです。

よって、大陸製等の精度最悪、短寿命なコイル式有接点リレーが装置された自動車社外部品のトラブルが非常に多いので弊社ではリレーが肝になり、尚且つリレー故障の多いアイテムの無接点化を推進します。
過去、無接点化技術で培ったノウハウで勝負して参ります。

まずは、、、昨日のブログで申し上げたHID H4 Hi/Loスライド切替式のリレーから攻めて行きます。。。

単なるリレー故障でヘッドライトが点かない何てトラブル解消を目標にね。。。


W124,W126ユーザーさんの御希望もありますからね。。。

間も無く試作完了。。。後はコスト計算。。。して、、、外注さんと調整。。。

頑張りま~す。。。

HIDに纏わるラビリンス・・・。。。

2014-04-13 12:27:31 | 日記
最近、、、HIDに関するトラブルの検査依頼が結構多いです。。。

一口にHIDと申し上げましても、、、種類も多彩で価格が異常にお安いモノから結構値が張るモノまで・・・。。。

HIDが市場に出回りだした14年位前は結構なお値段が普通で、コストもかかったモノが多かったと記憶しております。。。


当時、、、お江戸の晴海埠頭の見本市会場跡地にあったカー用品店「Auto Wave」何かではデモ車に国産高級乗用車を使用してHIDのデモを行っていた記憶が御座居ます・・・。。。

価格も、庶民にはちょいと勇気の要る価格でなかなか踏み出せず・・・汐留辺りを走行中に片目となってしまった当時の私の愛車には・・・ハロゲンヘッドライトの球の白く明るい版を買って帰った記憶が・・・。(笑)


さて、そんなHIDも現在では某ヤフオク等でハロゲン電球のSetをオートバックスで買うよりお安いお値段で売られておりますが・・・。。。

あまりにお安い大陸製の中には色温度も滅茶苦茶で点灯してみると右が青、左が赤というまるで信号機の様なモノまであります。。。

キセノン光の拡散率も滅茶苦茶で中には絶対に光軸も合わず・・・光量も日本の車検では規定値を満たせず車検では「アウト!」というモノが多いですね。。。


バーナー(球)が妙に短命なモノから何故かいきなりインバーターが飛ぶモノまで・・・。。。


解剖してみれば価格なりの部分と異常に適当な設計の形跡が見てとれます。。。



さて、最近の傾向としてHID-Kitが物凄いお値段だった頃に信頼出来るメーカー品をきちんと装着されたお車に関しましては・・・インバーターやイグナイタートラブルなどといったものは殆ど聞かず・・・バーナーでさえも消耗品とは言えまだ元気なモノが多いですね。。。

これに対し・・・ここ数年でやたらに出回りだした低価格商品はバーナー切れを始め・・・インバーターやイグナイタートラブル・・・果てはH4のHi/Loi切替式に至ってはHi/Loのスライド切替リレートラブル、電源安定化リレートラブル等々さすがに多いですね!


更に笑えないのが、低価格商品ではなく・・・「バーナーは一年保証!インバーター&イグナイターは五年保証!」と謳っていた某メーカーの製品・・・。。。

五年位前の製品は結構しっかりした作りで、耐久性も良く現在でも故障は少ないのですけど・・・。。。

弊社でも初期の頃の製品は社用車に装着して信頼性の高いモノだと納得してました。。。


が・・・ここ二、三年の製品は・・・電線コストを落し、耐久性最悪・・・やたらに断線する。バーナーは装着後一年以内に切れた事例が増加。。。

インバーター内部の高圧リークによる焼損事故もあった・・・。。。

特に多いのがH4のHi/Loスライド切替リレーの不良によるHi/Loの切替不能発生!!

勿論、、、装着後短期間での事象についてはメーカーに責任を取らせましたが、、、

どうやらモノの生産が大陸に移ったらしく、異常に安い部品で儲けに走ってしまったのか・・・。。。

装着後、、、一年以内にトラブルが発生したケースもあり、、、メーカーには警告を発したが体制は治らず・・・他社に吸収(?)された・・・。。。



わざと、社用車にもここ二、三年のブツを装着してみましたが・・・大当たり~!!

H4のHi/Loスライド切替式・・・。。。バーナーに仕込んであるソレノイドで発光部分を前後にスライドさせてHi/Loを切替しているタイプだ・・・。。。

4か月で片側不灯。。。しかも、、、夜間走行が少なくヘッドライトの点灯シーンが少なかったにも拘らず・・・。。。

コレはメーカーにクレームを出さずに、弊社で完全分解による検証・・・。。。

原因は電源安定化リレーの接点溶解・・・。。。

大陸製の品質の悪いリレー・・・製品はモールドされてしまっているので見た目では判断が難しいですけど、ウチではカチ割って構成パーツと工作精度の検証・・・。。。

これはと思い・・・他社製のHIDも使用して問題があれば検証。。。

何故か・・・H4のリレー式のモノが異常に故障率が高い!

やはりリレートラブル・・・。。。

大体の物はHi/Lo切替リレーと電源安定化リレーが一体物になっています。。。だからどちらか一方に不具合が出れば全部交換!

我々装着業者から言わして戴くと折角、丁寧に装着しても短期間で壊れたのではねェ・・・。。。

増してや、最近はコストダウンでHIDハーネスとリレーがコネクター接続式ではなく、一体物になっている製品が多いので交換となればハーネスごと全部である。。。

たかがリレーの故障で、である。。。


リレーってヤツはON-OFFが何万回って具合にメーカーで保障開閉回数が決まってる筈ですが、、、大陸製はそんな話は上の空的工作精度で純度の悪い銅を使い加工精度も小学生の図工並。。。

ソレノイドコイルのターンもいい加減で、リアクタンスもバラバラ。。。中にはコイルが発する誘導熱で一瞬のうちに断線しかねないモノも・・・。。。


リレー如きでHID全部交換??しかも一年以内に・・・。。。

メーカー保証を適用するにも、HIDの交換工賃は弊社の保証作業であれば頂戴出来ない。。。

弊社は装着作業にもかなり気を遣ってHIDシステムを見た目に「後付け!」的にならない方法で装着致します。。。

要するに・・・「HIDは簡単に故障しないモノ!」として装着を行うにも拘らず・・・。。。

「万が一」が「百が一」になりかねない故障頻発でトラブルシュート、保証作業で一日がかりの作業が繰り返されたのではたまったもんじゃないですわ。。。


そこで、、、弊社では「壊れないリレーを作ってしまえ!」というコトで機械式リレーを撤廃!

全て、弊社のお家芸・・・FETによる無接点コントロールによってリレーノイズも故障もおさらばをコンセプトに設計、試作、試験段階に入り煮詰めの段階まで来ております。。。


H4のHi/Loスライド切替システムも「Hiの時だけソレノイドON」という仕様と「HiとLoで極性入替、切替後は信号ゼロ」という仕様で条件が異なります故、弊社では二通りの図面を作成致しました。。。

どうしても後者の方がコストはかかりますが、省電力化的設計思想なのでしょうね。。。


電源安定化リレーもMOS-FETコントロールによって無接点化を行いHIDシステムへの電源供給を更に効率的に、故障率の低い開閉作用を目的とした設計としました。。。


間もなく注文生産製品として発表致しますが、HID-H4スライド切替式Kitのハーネス加工を要しますので知識のある方かプロによる作業を前提とした製品ですので自信の無い方はDIYでは危険と存じます。。。


コレでリレートラブルでHIDシステム全交換何て話から解放されれば御の字ですわ・・・。(笑)




ダ~メダ~メ~!

2014-04-12 12:25:13 | 日記
先日のブログで触れさせて戴きましたW124の球切警告灯につきまして。。。

今朝ですね、、、このブログを読んだユーザーさんが、、、

「ヘッドライトのポジション球は左右共に5Wですが、スモール点灯時に球切警告灯が点きます。」

との、お問合せ。。。

このユーザーさんのお住まいは弊社から西南に約2kmの位置だそうで、、、

電話やメールであーだこーだのやりとりも面倒臭いので、先程ちょいと来て戴きました。。。

お車は1993年式のE320Tモデル。。。

で、、、お客様御到着後、、、3分で原因判明。。。

まあ、よくあるお話で。。。

結論から言いますと、ナンバー灯のワット数違いです。

この部分は、5W×2指定なのですが、、、入っていたのは10W×2でした。。。

コレだと電流は単純計算で倍流れるし、発生する熱量も倍掛けなのでレンズが溶けます。
現車も既に溶けかけていましたし、、、ヒューズは0.4A×2程度の電流の増加では切れませんから、、、

ハッキリ言って危険ですよ。。。

10Wの電球が発する熱でレンズが溶けて、配線が燃えて。。。

って、、、話になりかねませんので電球負荷のW数は純正の指定値を守りましょう。。。

カー用品店等で形が同じだからとワット数を確認しないで購入して球交換して、、、って、お話が過去も結構ありましたので皆様、ご注意下さいね。


このお車に関しましては直ちにナンバー灯の電球交換で解決致しました。。。

さて、、、これより午後の部。。。d(^_^o)




MASユニットのO/Hって・・・どんなコトするの?

2014-04-11 16:26:32 | 日記
って質問が御座居ましたのでお問合せ戴きましたA県在住のY様に向けて・・・。

チョイト参考になるかどうかですけど記事をUPしときますねー。。。


先程・・・昼休み休憩終了2分前の素晴らしい滑り込みセーフの♪リンリンダイヤルで・・・。。。

取れる状況でしたから・・・縁があったと思って取りました~。。。

すご~く個人的ですけどねェ・・・。(笑)

あんなことやこんなことするんですって記事で御座居ます。。。

口や文章で説明するのも難なので・・・。




まずは・・・ケースを剥がして鬼門になるF/Pリレーを外します~。



で・・・お次は基盤上の実装部品を裸にします・・・。

嫌がられない様に優しく丁寧に一枚一枚じゃなくって一個一個丁寧に外してゆきます・・・。。。







一通り外れましたら・・・今度は新品部品を基盤上に植え付けてゆきます。。。



今回は・・・F/Pリレーは無接点化も同時施工なので・・・。



機械式リレーの代わりにFET基盤をユニットに載せて完了です。。。


後はユニットの基盤の両面にコーティング処理を施して完了です。


コレでF/Pリレートラブルによる突然死や夏場のA/Cコンプレッサークラッチが突然切れるという症状からも解放されるってワケです。。。

MASユニットも新品を買ったらかなりお高いお値段になってる様ですので現品修理が現実的かもですよね。。。


と、、、言う訳で仕事内容的にはこんな感じですよ。。。

御参考になりましたでしょうか??(笑)