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以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

よくあるインチキ。。。

2021-07-25 19:59:00 | 日記
本日は入庫中のW124 260E君のヘッドライトLED化に伴う球切れ警告灯のキャンセル加工を施工致しました。

で、、、キャンセル加工前にメーターの警告灯をチェック。。。球が抜いてあった。。。😓

この車、、、いたってフルノーマルでスモールやナンバー灯にはLED等の類のモノは一切無い。。。しかし、球切れ警告灯のソケットに球を入れたら点灯した。。。

ただ一つ気になったのはテールランプの左右のプラス端子同士が渡り線で接続されていた事。。。

先ずは右テールランプ。。。

スモール+線に分岐ターミナルを接続して赤いリード線。。。

次に左テールランプ。。。


此方もスモールのラインに分岐ターミナル。。。

つまり左右のスモール+ラインが接続してあった。。。

其れが何を意味するか。。。先ずは仮説を打ち立てる。。。

ヘッドライトSWをスモールの位置にした際に球切れ警告灯が点灯。
車外に出てランプ類の点灯状況を見ると左右のテールランプの何れかが点灯していない。
電球を交換するも点灯せず。
其処までやったかどうかは不明だが左右のテールランプの何れかにテスターを当てたが電圧がかかっていない。。。

こうなるとヘッドライトスイッチの劣化やライトコントロールユニットの不良が考えられるがヘッドライトスイッチが新品の様に節度があるトコを見るとヘッドライトスイッチは交換済みの様だ。。。
よってライトコントロールユニットの不良が疑われるが此方は既にメーカー供給終了品なので新品は手に入らない。。。
後はライトコントロールユニット自体の点検、修理と言う対応になる訳だが、、、車屋にそのスキルがある訳が無い。。。
よって、テールランプの左右を渡り線で結線してテールランプが点灯する様にしてみたが相変わらず球切れ警告灯は点灯するので必殺球抜き技で二度と点灯しない様にした。

コレがオイラの打ち立てた仮説である。。。

勿論、基本中の基本でヒューズボックスのステイックヒューズの接触不良と言うのも考えられるが、此方は予めテスターで電圧測定を行いヘッドライトスイッチONで12.8V前後の電位が確認出来ている。。。

出血大サービスでど素人にも判定出来る3番&8番のヒューズの導電を確認する方法。。。

↑ヒューズボックスの蓋の裏に据付のヒューズ配列表。。。

先ずはコレを確認。何❓言語が英語だから無理❓だったら中学校の英語からやり直して来い‼️😑
此処からは最低限の英語読解力があるモノとしてお話します。。。ってそんな大それたモンでもねーが。。。

テールライト&ヘッドライトのポジションランプは左右独立回路の二系統から成立している。
よって、ヘッドライトスイッチにも二系統の入出力があって入力側は左側系統が3番ヒューズ、右側系統が8番ヒューズとなっている。

左側系統の3番ヒューズが逝くと左側のポジションランプとテールランプ、室内のイルミネーションとナンバー灯が暗黒の闇になるのでその場合は先ずは3番ヒューズを疑い、ステイックヒューズが見た目に切れていなくてもステイックヒューズの両端の接触部分が酸化して接触不良何て事も多いので取り敢えずヒューズと車台側ホルダーの接触点をサンドペーパーで磨けば復活何て事もあるが、ノーマルのステイックヒューズ搭載車の場合は定期的にヒューズボックスのステイックヒューズを全数新品に更新される事を推奨致します。
ステイックヒューズの新品更新の節は車台側ホルダーの接触部分の研磨、接点復活剤の吹き付け等のケアをお忘れなく。♪

因みに右側系統の8番ヒューズが逝くと右側のポジションランプとテールランプのみが暗黒の闇になるので実に判り易いです。。。

このステイックヒューズは1番〜16番、A〜Hの全てが縦に嵌め込まれておりますが、ヒューズの下側端子が電源。上側端子が負荷と言う原則の基に成り立っています。
1番と2番はイグニッションキーをACC、、、つまり一段目迄回して電源が入ります。
3番と4番はイルミネーションやフォグライトのスイッチがONになると電流が流れます。
Bと5番〜7番の電源は共通でイグニッションキーONで電源が入ります。
8番はヘッドライトスイッチを一段ON以上で電流が流れます。
Cと9番、10番はイグニッションキーの位置に関係無く常時+12Vが印加されています。
11番は正規輸入車の場合はブランクです。
12番はW124前期モデルの改良前仕様のエアコンのブロアファンモーター電源でしたがヒューズの端子接触部分の面積の少なさが抵抗になってしまい、ヒューズの端子接触部分が過熱してヒューズが陥没すると言う事象が相次いだのでメーカーは対策品としてヒューズボックス外に板ヒューズを設置して其方にブロアファンモーターのヒューズ回路を変更すると言う手段に出ました。12番でブロアファンヒューズが生きているクチの個体は僅少になって参りましたが未だ未対策でそのままの個体はほぼほぼヒューズの陥没が始まってますね。。。🤣🤣🤣

13番はヘッドライト左ロービーム。
14番はヘッドライト右ロービーム。
15番はヘッドライト左ハイビーム。
16番はヘッドライト右ハイビーム&メーターのハイビームインジケーター電源。
この4系統はヘッドライトスイッチでヘッドライトONにしないと電流は印加されません。

因みにAはサンルーフやカブリオレの幌の電源。此方はイグニッションキーをACC位置にするか又はフロント左右ドアのいずれかを開けるとイグニッションキー位置に関係無く電源が入ります。この時に耳を澄ますとボンネットルームのヒューズボックス辺りから『カチッ』とリレーの作動音がしますが其れがコンフォートリレーの作動音です。
E〜Hもこのコンフォートリレーからイグニッションキーやドアのオープンで電源が入ってパワーシートやパワーウインドウの動力電源を供給しています。

最後にDですが、此方は当初は電動補助ファンの動力電源で常時+12Vを供給する配列でしたが、前述のブロアファンと同じ様に大電力供給回路でステイックヒューズの両端の接点面積が狭い故にファン動作時にヒューズ接点が過熱してしまいヒューズが陥没すると言う事象に見舞われた為に此処も現行モデル時代に対策として板ヒューズ仕様への変更キットがメーカーより供給されていました。

まあ、今更そんな対策部品はデイーラーさんでも既に担当者が知らず、パーツ検索を行ってもほぼほぼ行き着けない物体なのでブレードヒューズホルダーでも買って来て一品仕様の対策で対応するしか無いですな。。。

話がかなり脇道に逸れましたが。。。以下、本題の仮説の証明。。。


よって、オイラはライトコントロールユニットを取り外して分解O/Hを施工した。。。

このユニットも実はよく壊れる。。。

基盤上での通電不良やサープレッサー不良など、球切れ検出機能の不良に繋がる要件が満載のユニットだ。。。

O/H後、現車に再び搭載。。。

エンジンを始動してヘッドライトスイッチのスモールをON❗️

続いてヘッドライトをON❗️


見事に球切れ警告灯は消えてくれた。。。

仮説は見事に当たった様である。。。🤣🤣🤣🤣🤣
つまりライトコントロールユニットの不具合を処置出来なかった車屋がスモールのヒューズ3番&8番系統の出力同士をトランク内の左右のテールランプライン同士接続する事で『スモールランプが灯けば良い。』のアメリカンな発想でやったと考えられる。。。
勿論、球切れ警告は正常な電流ループでは無いので拾うに決まっている。。。
だから球切れ警告灯の必殺球抜き技で二度と警告灯を点灯させない様にしたと言うオイラが一番嫌う処置に落ち着いたと言う訳ですな。。。

続いてヘッドライトはスフィアライト社製のライジングIIをヘッドライトを加工して装着。。。


実用的にはやはり4500K位が人間の目には優しいですな。。。


ケルビン数が高ければ高い程明るいと勘違いしとる兄ちゃんも多いみたいだけど、ケルビン数とは色温度の事で6000K位になると白色から青みが入りつつあって雨天の夜間は割に見難さを感じてしまう。。。
やはり電球色に近い方が人間の目にはかなり優しい様ですね。

光量はノーマルのハロゲン球よりも格段に明るく、安定している。
コレもスフィアライトの技術陣の研究の成果か。。。

大枚払ってHIDシステムにするか、比較的工数も抑えられるLEDにするかで後は好みの問題ね。。。
HIDの力強い照射光が好みならば其れも良いが、反面システムが複雑になる故に装着加工技術も要する。
LEDの直線光軸をロス無く反射させる技術でハロゲン球よりも光量を稼ぐ事が出来るが、冬季の雪の時はヘッドライトレンズ面の熱量が少ない為にヘッドライトレンズ面に吹き付けた雪が溶けないと言うデメリットはあるが通常使用ではハロゲン球の行燈級の暗さによるストレスは解消される。。。取付もライジングIIにあってはヘッドライト本体の加工を要すがHID程大工事にはならない。

現在、LEDの材料不足で製品の供給に待ちが発生し、需要と供給のバランスが大きく崩れて1ヶ月以上の納期を要するスフィアライト社製のLEDヘッドライト製品だがウチのレクサスLS460君も純正HIDからスフィアライト社製のLEDコンバージョンkitでLED化したが悪天候の夜間の高速道路では本領を発揮した。
時間を見つけて当社社用のマークX君のHIDヘッドライトもLED化する予定である。。。

因みにスフィアライト社製の簡易にLED化が可能なライジングαは絶賛大人気商品で現在納期2ヶ月程度が掛かるそうである。。。


この簡易仕様は普通にハロゲン球と単純交換でLED化が可能な製品で素人さんでも普通に作業が可能な商品である。。。
コストも低価格でお安く、ハロゲンバルブ交換のノリで作業出来るのでDIY派で光度をそれ程追求しない派には此方がお奨めですね。

因みにウチの営業車の日産キューブには此方を採用してますがハロゲン球よりも全然明るいですな。。。🤣🤣🤣

と、まあ今回は灯火器類のお話でしたが電気に関しては知識の無い素人同然の整備士も多いので無闇矢鱈に変な弄りを受けて危険な事になっているケースも少なくないのでご注意を❗️

車屋は電気屋じゃ無いので業者によってはKEコントロールを含めて何をされるか判ったもんじゃないってお話です。。。😱




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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ライジングαの取り付けについて (金川泰一朗)
2021-09-13 13:31:15
こんにちは、はじめまして。先日1994登録W124028に装着していたOVPリレーの無接点化をいただき、感謝申し上げます。順調に稼働しております。このライジングαの取り付けについて質問させてください。私の1994登録W124028に、これは取り付けるだけでキャンセラーとか付帯する作業は不要としてよろしいのでしょうか。適合表を見てもよくわからないでいます。よろしくお教えください。
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Unknown (agpromotion)
2021-09-13 13:57:34
ライジングαに限らずW124はLEDやHIDに交換すると間違い無く球切れ警告灯が点灯しますので球切れ警告のキャンセル処置が必要になります。
返信する
お礼 (金川泰一朗)
2021-09-14 08:59:51
お返事をありがとうございました。
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