いまさら「クリスティ」というのもなんですが、一般的にはクイーンやカーが忘れられているのに対して、
クリスティがいまだに読まれ続けているのは驚異としか思えません。
デビューは1920年ですよ。あと数年で100周年じゃないですか。
カーとは反対で、傑作を選べばほぼ衆人一致する作品があがるクリスティですが、
中期から後期の作品も魅力的です。個人的には、こっちのほうに思い入れがあります。
「葬儀を終えて」
「無実はさいなむ」
語り/騙りのテクニックを自家薬籠中のものにして、キャラクター造形に磨きがかかってきた中期以降は、
材料さえ選び間違えなければ準傑作が目白押しではないでしょうか。
とくにオールドミスの悲哀をモチーフにしたこの2作はお気に入り。
「死が最後にやってくる」
二千年前のエジプトを舞台にした一家連続殺人もの。こちらは若い寡婦の視点で書かれていて、
上の2作とともにクリスティの個的な感情が露わになっているようにも思えます。
一家連続殺人でありながら、悲惨な雰囲気はなく淡い水彩画風なところが大好きなのですが、
ミステリ的には凡庸(クリスティの執筆意図にミステリ成分はあまりないのかも)なのと、
あまりにキャラクターが現代すぎて今の役者がコスプレで演じているような気がしないでもない点がちと残念。
クイーン「災厄の町」、カー「貴婦人として死す」あたりに共通するような感じもするんですがねえ。
クリスティがいまだに読まれ続けているのは驚異としか思えません。
デビューは1920年ですよ。あと数年で100周年じゃないですか。
カーとは反対で、傑作を選べばほぼ衆人一致する作品があがるクリスティですが、
中期から後期の作品も魅力的です。個人的には、こっちのほうに思い入れがあります。
「葬儀を終えて」
「無実はさいなむ」
語り/騙りのテクニックを自家薬籠中のものにして、キャラクター造形に磨きがかかってきた中期以降は、
材料さえ選び間違えなければ準傑作が目白押しではないでしょうか。
とくにオールドミスの悲哀をモチーフにしたこの2作はお気に入り。
「死が最後にやってくる」
二千年前のエジプトを舞台にした一家連続殺人もの。こちらは若い寡婦の視点で書かれていて、
上の2作とともにクリスティの個的な感情が露わになっているようにも思えます。
一家連続殺人でありながら、悲惨な雰囲気はなく淡い水彩画風なところが大好きなのですが、
ミステリ的には凡庸(クリスティの執筆意図にミステリ成分はあまりないのかも)なのと、
あまりにキャラクターが現代すぎて今の役者がコスプレで演じているような気がしないでもない点がちと残念。
クイーン「災厄の町」、カー「貴婦人として死す」あたりに共通するような感じもするんですがねえ。
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