全てが始まったのは中学の2年の時だった、
それ以前は意識下で何で生きているんだろう?とか
そう言った漠然とした疑問とかは
持ってはいたが
さほど深く悩んだり苦しんだりするような生活ではなかった、
友達も多く付き合いも沢山あった子供だったと思う、
そんな俺にその日は突然やってきた、
5月の終わり
陽射しも強い新緑の季節だった
中学では恒例の学年全体で行く何泊かの旅行みたいな
行事だった、
移動は全部バス
何日目かの移動中に後ろの席に乗っていた
女子に指摘された
「くさい」
俺はこの日からこの言葉とこの後
何十年と付き合い苦しむことになるとは
この時まったく予想もしていなかった、
とにかくその時の自分にとっても
それはとても衝撃的な言葉だった、
元々それほど女子に人気のある男ではなかったし
どちらかと言うと一歩引かれている存在だったかもしれない、
でも、そんな距離感をもこの言葉は破壊してしまっていた、
当時の俺にはそれほど知識があったわけでもない、
ただ女子の言っていることは正しかったと思う、
当時は中学生の行事のお出かけと言えば
ジャージがお決まりだった、
ジャージの中には体操服
俺の体操服の脇の部分は黄色く変色し
異臭を放っていた、
俺は腋臭だった、
でもその時はなんだか判らないが
俺の脇からは臭いがしているとしか
わからなかった、
どうすることもできないまま
旅行は進んで行き
終わり頃にはクラス中から非難されていた、
旅行から帰って俺は
世の中の終わりのような感覚になっていた、
すぐに親に相談してみた、
親も事情がわかっていたようで
デオドラントを出してきた、
それ以前は意識下で何で生きているんだろう?とか
そう言った漠然とした疑問とかは
持ってはいたが
さほど深く悩んだり苦しんだりするような生活ではなかった、
友達も多く付き合いも沢山あった子供だったと思う、
そんな俺にその日は突然やってきた、
5月の終わり
陽射しも強い新緑の季節だった
中学では恒例の学年全体で行く何泊かの旅行みたいな
行事だった、
移動は全部バス
何日目かの移動中に後ろの席に乗っていた
女子に指摘された
「くさい」
俺はこの日からこの言葉とこの後
何十年と付き合い苦しむことになるとは
この時まったく予想もしていなかった、
とにかくその時の自分にとっても
それはとても衝撃的な言葉だった、
元々それほど女子に人気のある男ではなかったし
どちらかと言うと一歩引かれている存在だったかもしれない、
でも、そんな距離感をもこの言葉は破壊してしまっていた、
当時の俺にはそれほど知識があったわけでもない、
ただ女子の言っていることは正しかったと思う、
当時は中学生の行事のお出かけと言えば
ジャージがお決まりだった、
ジャージの中には体操服
俺の体操服の脇の部分は黄色く変色し
異臭を放っていた、
俺は腋臭だった、
でもその時はなんだか判らないが
俺の脇からは臭いがしているとしか
わからなかった、
どうすることもできないまま
旅行は進んで行き
終わり頃にはクラス中から非難されていた、
旅行から帰って俺は
世の中の終わりのような感覚になっていた、
すぐに親に相談してみた、
親も事情がわかっていたようで
デオドラントを出してきた、