CMLの記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-July/017973.html)。東京新聞のコラム「筆洗」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012070202000111.html)と社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012070302000140.html)。
日曜日、岩上安身さんのIWJで大飯原発周辺での再稼働反対行動を見ていて、みなさんの行動に大変に感動したし、一方で、警察や機動隊の傍若無人な振る舞いに非常に腹立たしかった。田中龍作さんの記事「【福井発】 大飯原発が再起動した日、機動隊が攻め込んできた」(http://tanakaryusaku.jp/2012/07/0004612)も参照されたい。陸路は一本なので、関係者は船により大飯原発内にこっそり「侵入」したようだ。逆に言うと、一度原発人災でも起きれば、かつ、地震で津波が発生したら、この一本の陸路に頼ろうというわけである。東京電力福島第一原発での人災を目の当たりにして、こんな欠陥だらけの原発を、欠陥だらけの対策でお茶を濁し、ムダ首相は再稼働を許可したわけである。気は確かなのだろうか?。
保坂展人さんと福島みずほさんのツイート。
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保坂展人 @hosakanobuto
おはようございます。多くの人たちが「待て」と官邸を取り囲み、また現地でも抗議の声をあげた「大飯原発再稼働」。論理も倫理も実証的根拠もなく、なだれこむように行われた「政治判断」には納得がいきません。鉄面皮な電力会社の体質は、地域独占にあぐらをかいて、君臨していた過去のものです。
2012年7月2日 - 9:24
福島みずほ @mizuhofukushima
大飯原発が再起動した。安全性が担保されていないのに動かそうとする野田内閣、関電、財界などに怒りが一杯だ。安全性、耐震指針、破砕帯、活断層の可能性、核のゴミをどうするのかなどについてこれからも国会で追及していく。原発をゼロにしていきましょう!
2012年7月2日 - 7:54
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前田朗さんのコメントはこちら(http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-July/017988.html)。
消費税増税のドサクサで、大飯原発を再稼働させ、さらに、取り上げる暇もないのだけれども、欠陥だらけで事故多発の「危険なオモチャ」オスプレイを沖縄や岩国に配備しようというのだから、ムダ首相の思考回路はいったいどうなっているのか?
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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-July/017973.html】
[CML 018152] 災害対策特別委員会への要望書(6月30日グリーンアクション、美浜の会)
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大阪の増田です。
美浜の会HPから転載します。
http://www.jca.apc.org/mihama/
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要 望 書
大飯原発敷地内を走る断層(破砕帯)は活断層の可能性が高いと専門家が警告
貴委員会で至急、現地での掘削調査を実施するよう決議してください
専門家(渡辺満久・東洋大学教授)のヒアリングを実施してください
それまでは、大飯原発3・4号の再稼働を止めてください
災害対策特別委員会 委員各位
貴委員会におかれましては、災害問題についてご尽力いただきありがとうございます。
さて、政府は大飯原発3・4号の再稼働を決定し、関西電力は7月1日(日)には3号機の原子炉を起動しようとしています。[※1]
しかし、大飯原発敷地を走る断層(破砕帯)が活断層である可能性が強まってきています。
●政府はこれまで、耐震バックチェックの委員会で、この断層は活断層ではないと結論づけてきました(2010年)。しかし、その審議の過程では、一部の資料しか公表されておらず、活断層の可能性を示唆する図面(トレンチ北側図)は隠されたままでした。
●渡辺満久教授(東洋大学・変動地形学)は、図面などを検討され、敷地内のF-6断層(破砕帯)が活断層の可能性が高いと指摘されています。
●6月27日には、超党派の5名の国会議員[※2]と渡辺教授が、大飯原発敷地内を視察されました。その結果、建物などが建っておらず、掘削が可能な地点が3地点あることを確認されました。掘削調査は数日で可能であり、埋め戻しも含めて1週間で可能とのことです。
●また、この視察によって、非常用取水路(耐震Sクラスの施設)がF-6断層を横断するように設置されていることが、関西電力の説明で明らかになりました。原子力安全委員会の「発電用原子炉施設の耐震安全性に関する安全審査の手引き」に規定されているように、Sクラス施設を活断層の上に設置することは手引きに違反します。[※3]
●今年4月には、国の委員会(地震・津波に関する意見聴取会)が敦賀原発の敷地内調査を行い、設置以来約40年間、活断層ではないとされていた断層が、活断層であることが明らかになりました。
この敦賀原発の断層についても、渡辺教授は2008年から活断層であると警告されてきました。
原子力安全・保安院の判断が間違っていたことが明らかになったにもかかわらず、そのことについての反省は一言もありせん。このように、自らの誤りを認めることのない保安院が、大飯原発の断層について活断層ではないといい続けています。
官邸前の多くの人々の抗議行動に象徴されるよう、悲惨な福島原発事故を二度と繰り返しはならないという再稼働反対の強い意思を、ぜひともご理解ください。
また、地元福井県をはじめ多くの市民の声によって、保安院は、7月3日(火)の地震・津波に関する意見聴取会で、この問題を議題として取り上げることを決めました。
貴委員会で、早急に、下記を実施されるよう強く要望します。
1.至急、現地での掘削調査を実施するよう決議してください。
2.専門家(渡辺満久・東洋大学教授)のヒアリングを実施してください。
3.それまでは、大飯原発3・4号の再稼働を止めてください。
2012年6月30日
グリーン・アクション
京都市左京区田中関田町22-75-103 TEL 075-701-7223 FAX 075-702-1952
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)
大阪市北区西天満4-3-3 星光ビル3 階 TEL 06-6367-6580 FAX 06-6367-6581
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[※1]大飯原発3・4号の再稼働予定
・3号機 7月1日夜:原子炉起動→ 4日:発電開始→ 8日:100%出力(調整運転)
→ 8月3日:国の最終確認→ 8月4or5日:本格運転
・4号機 7月17日:起動→ 20日:発電開始 →24日:100%出力(調整運転)
→ 8月23日:国の最終確認→ 8月24or25 日:本格運転
[※2]6月27日に大飯原発敷地内を視察された超党派5名の国会議員
福島みずほ議員(社民党)、橋本勉議員(民主党)、服部良一議員(社民党)、
三宅雪子議員(民主党)、平山誠議員(新党大地)
[※3]渡辺満久教授の視察報告は、両団体のホームページに掲載しています。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012070202000111.html】
【コラム】
筆洗
2012年7月2日
名人と呼ばれた落語家の八代目桂文楽師匠が晩年、評論家の矢野誠一さんと鰻(うなぎ)屋で杯を傾けていた時の話だ。「近頃、耳が遠くなりまして」と文楽師匠がぽつりとつぶやいた後、こう言った、と矢野さんが自著『落語商売往来』に書いている▼「きこえなくても、きこえたふりしてしゃべってますとね、どうしても返事をしなきゃならないときがある。そんなときは『近頃はたいていそうだよ』と、いってやるんです。ほとんどこれで用が足ります」▼矢野さんは「すごい老人の知恵だと思う」と感心している。ただ、ともすると、この言葉は現状追認になってしまいがちだ▼総選挙での約束は果たさず、やらないと言った増税に血道を上げる野田首相。原発事故の原因も未解明なのに、安全対策を先延ばしにしてまで再稼働を急ぐ政府と関西電力。「近頃はたいていそうだよ」とは、言いたくない▼全国各地の抗議活動を無視し、関電はきのう、大飯原発3号機の原子炉を起動させた。八木誠社長は株主総会で「原発は重要な電源。脱原発は全く(考えに)ない」と言い切り、なし崩し的な再稼働への意欲を隠していない▼未来のエネルギー政策は、経済界だけではなく、国民の声に耳を傾けて決めなければならない。声を聴いたドイツとイタリア政府が選んだのは「脱原発」の道。文楽師匠の決めぜりふはここで使いたい。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012070302000140.html】
【社説】
民主党分裂 民の声届かぬ歯がゆさ
2012年7月3日
消費税増税派だけが残る民主党に存在意義はあるのか。選挙で政権交代を果たしても、デモで訴えても、国民の声が政権に届かない歯がゆさを感じる。
消費税増税を含む社会保障と税の「一体」改革関連法案に反対した民主党の小沢一郎元代表が離党届を提出した。離党者は小沢氏を含めて衆院三十八人、参院十二人の計五十人に上り、近く新党を結成する方針だという。
政党を壊しては同調者だけで新党をつくる。小沢氏の「壊し屋」としての悪癖が出たとの見方が喧伝(けんでん)されるが、そうした切り口だけでは事の本質が見えてこない。
◆存在意義失う民主
小沢氏らの離党が意味するのは何か。端的に言えば、民主党崩壊の始まりであり、政権与党としての存在意義の喪失だ。
三年前、二〇〇九年夏の衆院選を思い出してみよう。当時、有権者を支配していたのは政権交代への渇望だった。
消えた年金、無駄な公共事業、対米追従、官僚依存。選挙を経ずに一年ごとに首相の職をたらい回しする自民党政治に対する不満は頂点に達していた。
それを変える処方箋が民主党マニフェストであり、実現する手段が民主党への政権交代だった。
選挙で信を得たマニフェストは国民との契約である。書いてあることは命懸けで実行し、書いていないことはやらないのが作法だ。
しかし、大部分の民主党議員はもはやそう思っていないようである。税金の無駄遣いをなくすことや社会保障の抜本改革は官僚らの抵抗に負けて早々に諦め、選挙で敵対した自民、公明両党と組んで消費税増税に血道を上げる。
手段のはずの政権交代が目的となり、官僚主導政治に同化した民主党議員には、自民党との違いを主張する資格も能力もない。
◆馬耳東風の再稼働
福井県おおい町では関西電力大飯原発3号機が再稼働し、臨界に達した。昨年三月の東京電力福島第一原発での事故後、長期停止していた原発の再稼働を「政治的に」決めたのは野田佳彦首相である。
安全性の徹底的な検証・確認を原発再稼働の条件にしながら、抜本的な安全対策を講じることなく再稼働を政治決断することに躊躇(ためら)いはないのだろうか。
原発依存からの脱却を政治決断できるとしたら、これまで政権党として原発を推進してきた自民党ではなく、民主党政権のはずだったが、その期待は裏切られた。
三月末から毎週末、首相官邸前で行われていた「再稼働反対」を訴えるデモは、再稼働目前の先月二十九日夜には主催者発表で二十万人(警視庁調べでは二万人弱)に膨れ上がった。
そのシュプレヒコールは、首相の耳にも「よく聞こえている」はずだが、再稼働の決断を覆すことはなかった。まさに馬耳東風だ。
暗澹(あんたん)たる気分になるのは、首相の決断もさることながら、消費税増税同様、首相の再稼働決定に反旗を翻す民主党議員が、小沢氏ら以外にほとんど見当たらないことである。
民主党議員は政策実現を忘れ、政権に安住してしまっているのではないか。自省を求めたい。
政権選択選挙でも、万単位のデモでも政治は変えられないのだろうか。そうした無力感に襲われても仕方がない状況ではある。
百年以上にわたり日本の政治・行政を牛耳り、政策の失敗にも無反省な官僚機構や政財官の利益共同体、既得権益層の岩盤はあまりにも厚い。
しかし、持続可能な社会保障の構築、税金の無駄遣い根絶、緊密で対等な日米関係、政治主導の政策決定など、民主党が衆院選マニフェストで打ち出した課題設定は間違っていなかったはずだ。
民主党と議員は政権に不慣れな故に、政策を実現する政治的力量、国民との契約をやり遂げる誠実さと熱意を欠いていた。国民が望む政策を実現するために力量のある政党と議員を選び直したい。
首相は消費税増税や原発再稼働など国民の望まない政策を強行するために政権にしがみつくのではなく、違憲・違法状態にある衆院「一票の格差」を速やかに是正した上で、可能な限り早く衆院を解散すべきである。
◆厚い岩盤穿つ忍耐
民主、自民、公明三党が消費税増税という税制の根幹で一致している以上、政権の選択肢は限られるだろう。「小沢新党」への期待もそれほど高くはなく、衆院選後もしばらくは政治の混迷が続くかもしれない。
とはいえ、ただ嘆き、忍従するだけでは政治は動かない。官僚機構や既得権益層の厚い岩盤を穿(うが)つのは、投票し、政党や議員を監視し、声を上げる、われわれ有権者の忍耐強い行動だと信じたい。
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