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●ストレステスト意見聴取会という茶番または猿芝居

2012年01月28日 00時22分38秒 | Weblog


CMLに出ていた「福島原発緊急会議/みどりの未来」の杉原浩司氏の記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-January/014312.html)の一部をコピペさせていただきます。また、東京新聞の社説も(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012012002000044.html)。

 ストレステストそのものが茶番であるが、それについての原子力安全・保安院の意見聴取会もひどかった。猿芝居だ。テレビニュースで、後藤政志さんら2人が抗議されていたが、全く聞き入れられていない雰囲気だった。
 ストレステストが再稼働前提のテストであり、それに沿う〝作文〟結果が報告されるのは分かりきっている。原子力ムラを支える原子力安全・保安院がストレステストの意見聴取をしてもね~、意味ないでしょ。後藤さんが非公開でやってはならないと抗議されていた。そりゃそうだ。でも、公開でこんな恥ずかしい議論なんて出来るはずもない。

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-January/014312.html

[CML 014460] Fw
:【ドキュメント】ストレステスト審査~市民を締め出して強行OurPlanet TV


・・・・・・。



東京の杉原浩司(福島原発事故緊急会議/みどりの未来)です。
18日のストレステスト意見聴取会は本当に予期せぬ展開となりましたが、
傍聴者が発言し、御用学者や官僚、電力会社の社員たちは野次を飛ばすこ
ともなくおとなしく「傍聴」していました。完全に構図を逆転させ、市民
側が圧倒したと思います。

なお、18日の密室での「無効」な意見聴取会に出席したのは岡本孝司(進
行役)、佐竹健治、高田毅士、山口彰、渡邊憲夫、奈良林直の6委員でし
たが、時間の都合で奈良林、山口両委員が途中退出、最後まで参加したの
はわずか4人に過ぎなかったとのこと。ここには枝野経産相に加えて、普
段は出てこない深野弘行保安院長も顔を出したようです。なんとか体裁を
整えようとしたようです。

以下、お時間のある時にぜひご覧ください。[転送・転載歓迎/重複失礼]
………………………………………………………………………………

皆様

OurPlanetTVの白石です。

昨日の大飯原発のストレステストの意見聴取会。

福井の方々、関西の方々、原発立地の方々に全容を知って頂きたく、30分程度の映像ドキュメントにまとめました。ぜひ拡散お願いいたします。

<転載転送歓迎>
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【ドキュメント】ストレステスト審査~市民を締め出して強行

http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1300

原子力発電所の運転再開の判断の前提となる「ストレステスト」の結果を
専門家が議論する原子力安全・保安院の意見聴取会。18日は、関西電力大飯原発34号機のストレステスト結果について審議する予定だったが、事務局側が、市民の傍聴を認めなかったことから、会議は混乱。4時間遅れ20時過ぎに、別室に会場を移して再開し、市民の傍聴を認めない形で、「ストレステスト(耐性検査)」の1次評価を「妥当」とする審査書案をまとめた。

この日、議事進行の混乱を恐れた保安院は、会場に傍聴者を入れず、会場からの中継画像を別室のモニターで視聴する方法を取ったが、傍聴を求める市民20人ほどが反発。開会予定時間の午後4時すぎ頃、意見聴取会が行われる経産省別館11階の会議室に入り込み、同じ会議室内で傍聴させるよう求めた。

また、同会議は、司会進行役をしている岡本孝司(東京大学工学研究科原子力専攻)教授をはじめ、阿部豊(筑波大学大学院システム情報工学研究科)教授、山口彰(大阪大学大学院工学研究科)教授が、それぞれ、三菱重工業から200万円、500万円、3,385万円の献金を受け取っているとされている。

このため、市民らは、会議の中立性が疑われるとして、3人をメンバーから外すよう求めたがこうした要求に対して、委員の沈黙が続き、3時間余り会議が開かれない異常な状態が続いた。

この間、警察が廊下に待機するような緊迫とした状態となり、事務局は、対応を協議するため、委員に対して別室に移動するよう呼びかけると原発に批判的な立場をとる井野博満東京大名誉教授や元プラントメーカー技術者の後藤政志さんらは「公開は絶対の原則」と主張。事務局の指示をボイコットする事態となった。

午後730分頃、保安院の職員は、再度、会議室に現れ、会議を再開すると宣言。市民の傍聴を許さず、別会場で開催すると伝えると、市民らは「枝野大臣を連れて来い」と訴えるなど、会場は騒然とした。

また、井野教授と後藤さんは「傍聴者を認めれば会議に出席したい」とし、公開されない会議は無効であると訴えたものの、保安員側は「傍聴を認めないのが省の方針」として譲らず、2人は会議の参加を拒否。結局、約3時間30分遅れで、意見聴取会は本館17階の別室で再開したものの、出席予定の8人の委員のうち、他の2人の委員も大幅な時間変更が理由で途中退席したため、最後まで残ったのは4人のみだった。

福島第一原子力発電所の事故後、原発の再稼働の前提として導入されたストレステスト。保安院は、国内14基の原発の評価結果を電力会社から受理しているが、再稼働に向けて審査結果をまとめたのは大飯原発が初となる。

23日に来日するIAEAの審査に間に合わせるために、会議を急いだものと見られる。

傍聴を求めた市民らは、一部のマスメディアが、「反原発派が乱入」「委員を監禁状態」などと事実と異なる内容を報じていることについて、正しい報道をして欲しいと訴えた。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012012002000044.html

【社説】

原発テスト 疑問には答えていない
2012120

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)再稼働への安全評価が妥当とされた。だが、その不透明な審査には、大いに疑問が残る。なぜ国民にもっと丁寧な説明が、できないのだろうか。

 安全評価(ストレステスト)は、福島第一原発の事故後に導入された。定期検査で停止した原発を対象に、再稼働を認めるかどうかを判定する一次評価と、全原発を対象に総合的な安全性を調べる二次評価の二段階に分けられる。

 一次では地震や津波の衝撃に、原発がどれだけ余裕をもって耐え得るかを審査する。欧州連合(EU)のテストと違い、飛行機事故やテロは考慮しない。二段階評価といいながら、再稼働は一次で決める理解しづらいやり方だ。

 どんな地震や津波にどれだけ耐えうるか、肝心の報告書は、コンピューターによる解析に基づいて電力会社が用意する。試験の問題を受験者自身が作成し、自己採点して合否を決めるようなもの。条件の数値を変えれば結果も容易に変えられる。地震の想定などが甘すぎるとの指摘も多い。

 報告書を審査する経済産業省原子力安全・保安院は、福島第一原発事故を通じて、チェック機能の弱さをさらけ出し、間もなく原子力安全庁に吸収される機関である。独自の審査基準を示し、評価を下したわけでもない。第一、福島第一原発の事故原因が究明されない段階で、原発の安全性を正しく評価できるわけがない。

 原子力行政全般につきまとう密室性も変わっていない。保安院は、重要な節目になる専門家会合の傍聴を一般には認めなかった。原発に対する疑問や不安に全く答えようともせずに、結果をただ受け入れろ、と言われても、多くの国民が納得できるだろうか。

 現在、稼働中の原発五基も、四月にはすべて定期検査に入る。この期に及んで保安院は、国民の安全よりも電力会社の負担増に配慮して、再稼働の実績づくりを急いでいるようにしか思えない。

 再稼働の是非は、最終的には地元自治体の了承を経て、首相らが政治的に判断する。

 福井県の西川一誠知事は「再稼働の判断材料には不十分」と話している。大方の住民、近隣県も同じ意見に違いない。

 四月に発足する原子力安全庁が、福島第一原発事故の原因を踏まえて明確な審査基準を示し、科学的な根拠と論証に堪えうる検証を積み直すべきである。
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